生命保険会社の社員が出向先の情報を無断で持ち出していた事件が報道されるなど、内部不正に起因する脅威が日々増大している。
こうした中でエルテスは、会社員や公務員300名を対象に「情報管理に関する調査」を実施し、その結果を発表した。
1.社内情報アクセスに規制のない企業・団体が25%、社員の約3人に1人は業務に関係のない情報を閲覧
「所属する企業にて、情報へのアクセスについて規制はありますか?」という質問に対して、回答はほぼ均等に約25%ずつという結果になった。僅差ではあるものの、最多の回答は「規制されていない(社内の広い範囲の情報に自由にアクセス可能)」が25.3%となっている。
「自身の業務に関係のない情報を閲覧したことはありますか?」という質問に対して「ある」と回答した人は合計32.7%となった。内訳としては、「業務上の必要性を確認する目的」が19%、「興味・関心など業務以外の理由」が13.7%となっている。
2.情報持ち出し環境の実態
「業務で使用するデバイスから情報を持ち出せる環境にありますか?」という質問に対しては、「不可能」と回答した人が39.7%で最多となった。一方で、割合としては13%と最少だったものの、約8人に1人が制限なく情報持ち出しが可能であると回答している。
「制限なく情報を持ち出すことができる」と回答した層の内訳をみると、そのうち71.8%が、社内の情報アクセスについて「規制されていない」と回答していることが明らかとなった。
3.ルールの整備運用が社内の自浄作用向上に寄与
「同僚や上司が『業務に関係しない情報閲覧』や『情報持ち出し』をしていた場合、それを指摘したり、報告したりできる環境ですか?」という質問に対して「できる」と回答した人は33.3%、「しづらい」「できない」と回答した人は合計32.6%となった。また、「関心がない」という回答も34%に上り、約3人に1人が同僚や上司の不正行為に関心がないという結果になった。
また、所属する企業の情報管理ルールの運用状況別に結果を分析したところ、情報管理体制の整備状況と、同僚や上司の不正行為に対する指摘のしやすさとの間に、明確な相関関係があった。
具体的には、情報管理ルールが「正しく機能している」と回答した人は、不正行為を「指摘できる」とする回答が多く、情報管理ルールが「形骸化している」と回答した人は、「指摘しづらい」と回答する傾向があり、情報管理ルールが「設定されていない」と回答した人は、「指摘できない」と回答する割合が高くなっている。
さらに、情報管理ルールの機能状況について「知らない」と回答した層では、同僚や上司の不正行為に対して「関心がない」と回答する傾向が見受けられた。
総括
今回のアンケートから、社内の情報アクセスについて規制を設けず、広い範囲の情報に自由にアクセスできる企業・団体が約25%という実態が明らかになった。また、会社員や公務員の約3人に1人が自身の業務に関係のない情報を閲覧したことがあると回答しており、情報アクセス管理の甘さが露呈する結果となった。
情報を持ち出せる環境かどうかを問う質問では、約8人に1人が制限なく情報持ち出しが可能であると回答している。さらに、「制限なく情報を持ち出すことができる」と回答した層のうち71.8%もの人が社内の情報アクセスについて「規制が設けられていない」と回答しており、情報漏えいにつながり得る危険な環境が一定数存在している実態が明らかとなった。
内部不正を抑止する、社内の自浄作用については、同僚や上司の不正行為に対して関心がない人が多いことがわかった。その一方で、企業の情報管理ルールが機能している環境にいる人ほど、社員個人のルールに対する意識も高く、同僚や上司の不正に対しても厳正な意識を持っていることがわかった。
<調査概要>
名称:情報管理に関するアンケート
対象期間:2026年2月13日
対象:23~69歳の会社員(正社員・契約・派遣社員)、経営者・役員、公務員(教職員を除く)
有効回答者数:300名
方法:インターネットリサーチ
構成/こじへい







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