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インボイス制度の「2割特例」はいつまで?新たに導入される「3割特例」の概要

2026.04.05

インボイス制度の経過措置として導入されていた「2割特例」は、2026年度をもって終了します(個人事業者の場合)。その代わりに、個人事業者については2027年・2028年に限定して「3割特例」が導入されることになりました。

1. インボイス制度の「2割特例」とは?

インボイス制度の「2割特例」とは、インボイス制度を機に課税事業者へ移行した小規模事業者に適用される消費税等の特例です。対象事業者は期間限定で、売上に係る消費税等の額の2割を納付すれば済みます。

参考:2割特例(インボイス発行事業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置)の概要|国税庁

1-1. インボイス制度とは

「インボイス制度」とは、消費税の仕入税額控除を受ける際に、原則として適格請求書等の保存を義務付ける制度です。2023年10月1日から開始されました。

税務署に納付する消費税・地方消費税(=消費税等)の額は、次の式によって計算します。

納付する税額=売上に係る消費税等の額-仕入れや経費に係る消費税等の額

仕入れや経費に係る消費税等の額は、税務署に納付する消費税等の額から差し引くことができます。これを「仕入税額控除」といいます。

インボイス制度の施行後、仕入税額控除を受けるためには、原則として適格請求書等の保存が必要になりました。「適格請求書」とは、税率や税額などについて所定の事項が記載された、売り手側が発行する請求書です。

1-2. 課税事業者への移行による小規模事業者の負担増

適格請求書は、消費税の課税事業者しか発行できません。

前々年度の売上が1000万円以下であるなどの条件を満たしていれば、本来は免税事業者として消費税等の納付義務を負いません。

しかし、仕入税額控除に関する取引先への配慮などにより、課税事業者へ移行する小規模事業者がたくさんいます。こうした小規模事業者にとって、消費税等の納付は大きな負担となります。

1-3. 期間限定での「2割特例」の導入

そこで、インボイス制度を機に課税事業者へ移行した小規模事業者は、期間限定で「2割特例」を利用できるものとされました。

2割特例の対象となるのは、前々年度の課税売上高が1000万円以下であるなど、本来であれば免税事業者の要件を満たしている事業者です。

2割特例を利用すると、売上に係る消費税等の額の2割を納付すれば済みます。

たとえば売上(税込)が550万円の場合、消費税等の額は本来50万円ですが、その2割に当たる10万円を納付することになります。

2割特例を適用する場合の税額は、実際の仕入税額を控除する「一般課税(本則課税)」や、業種に応じた一定割合を控除する「簡易課税」よりも低額となるケースが多いです。

2割特例は、インボイス制度を機に課税事業者へ移行した小規模事業者の税負担を軽減する機能を果たしています。

2. 個人事業者の2割特例は2026年度で終了

2割特例の対象となる期間は、2023年10月1日から2026年9月30日までの日が属する課税期間とされています。

個人事業者の課税期間は1月1日~12月31日なので、2割特例の適用を受けられるのは2026年度まで(=2027年2~3月に確定申告する分まで)です。

これに対して、法人は事業年度が課税期間となるため、2割特例の適用期間も事業年度によって異なります。

たとえば、事業年度が4月1日~翌年3月31日の法人であれば、2026年4月1日~2027年3月31日の事業年度まで2割特例の適用を受けられます。

3. 【税制改正】2027年度・2028年度に限り、個人事業者は「3割特例」を利用できる

インボイス制度の2割特例は2026年度で終了しますが、税制改正大綱によって「3割特例」への移行が明記されました。

新たに導入される3割特例は、インボイス制度を機に課税事業者へ移行した個人事業者に限定して、2027年度・2028年度の納付税額を売上に係る消費税等の額の3割とするものです。

2割特例よりは税負担が増えますが、本則課税や簡易課税よりも低額となるケースが多いと考えられます。

個人事業者は、2026年度の確定申告(2027年2月16日~3月15日)までは2割特例、2027年度・2028年度の確定申告では3割特例の適用を検討してください。

取材・文/阿部由羅(弁護士)
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。ベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。その他、一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。東京大学法学部卒業・東京大学法科大学院修了。趣味はオセロ(全国大会優勝経験あり)、囲碁、将棋。
https://abeyura.com/
https://twitter.com/abeyuralaw

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