プロジェクト憲章作成時のポイント

プロジェクト憲章を作成する際には、他にも考慮すべきポイントがあります。最後に、実際のプロジェクト運営に役立つ三つのポイントを見ていきましょう。
■ハイレベル要求事項を記載する
プロジェクト憲章には、『ハイレベル要求事項』を記載しておくことが重要です。ここでいうハイレベル要求事項とは、詳細な仕様ではなく、プロジェクトとして満たすべき大枠の要件を指します。
例えば、システム開発プロジェクトであれば、主要な機能や成果物を簡潔に記載します。できるだけ、測定可能な形で明記することがポイントです。
具体的な評価基準を設けることで、完成時の判断が明確になり、スコープ逸脱の防止にもつながります。
■マイルストーンを設定し管理する
主要な節目となる、『マイルストーン』を設定しておきましょう。マイルストーンを明確にすることで、プロジェクト全体の進捗状況を把握しやすくなります。
マイルストーンは、基本設計の完了やユーザー受け入れテストの開始など、プロジェクトの重要な区切りとなるポイントを基準に設定するのが一般的です。ゴールから逆算して日程を組むことで、現実的なスケジュールを立てやすくなり、計画の精度も高まります。
また、遅れると後続作業全体に影響が及ぶ重要な工程(クリティカルパス)を、特に注意して管理することも重要です。進捗はガントチャートなどで可視化し、計画との差を確認することで、遅延が発生した場合でも早めに対策を講じられます。
■ステークホルダーを明確にする
ステークホルダーを、明確にしておくことも欠かせません。ステークホルダーとは、プロジェクトに関与する関係者全般のことで、クライアント・プロジェクトメンバー・承認者・関連部門などが含まれます。
あらかじめ各ステークホルダーの役割・責任範囲を整理しておくことで、意思決定や報告の流れが分かりやすくなり、プロジェクト進行中の混乱を防げます。ステークホルダーを記載する際のポイントは、以下の4点です。
- 全関係者の洗い出し
- 各ステークホルダーの役割と権限の定義
- コミュニケーション計画の策定
- 利害関係の整理
単に関係者を列挙するだけでなく、各ステークホルダーの影響力と関心の強さを分析して整理することで、コミュニケーション戦略の立案に役立ち、円滑なプロジェクト運営につながります。
プロジェクト憲章を効果的に活用しよう

プロジェクト憲章は、プロジェクトを正式に承認し、その進行の指針となる重要な文書です。プロジェクト計画書や要旨との違いを理解し、適切に活用することで、さまざまな効果が期待できます。
効果的なプロジェクト憲章には、『目的・スコープの定義』『スケジュールとゴール』『予算・想定されるリスク』『PMの権限と責任範囲』などを盛り込むことが重要です。
さらに、ハイレベル要求事項の整理やマイルストーンの設定、ステークホルダーの明確化を行うことで、プロジェクトを安定して推進する土台が整います。
構成/編集部







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