ノンアルコールにも派生したのは〝未来〟への一手
そうして雑貨も少しずつ増やしていたタイミングで、新型コロナウイルスが猛威をふるう。
コロナ明けはインバウンドが減り、観光バスよりも個人で訪れる国内の消費者が増えた、と話すのは霧島ファクトリーガーデン事業本部業務課 主任の大沼洋平さんだ。
「お酒をおうちで飲む機会が増えたり、お酒は飲めるけれどあえて飲まないソーバキュリアスの方が出てきたりと、コロナ禍でお酒に対するスタンスは変わったと思います。そういうこともあってか、ニーズも変わったことを感じました。
それはお酒ではない食品やノンアルコール飲料への需要です。われわれも『黒霧島』の原料であったり、飲めない方に向けた発酵食品だったりを取り入れた商品開発を始めました」(大沼洋平さん)
中でも大沼さんのイチオシは、2023年に発売した「サクまいも」だ。
「弊社で芋焼酎の醸造に使うさつまいもを使った、サクサクとしたスナック菓子です。地元メーカーの『タマチャンショップ』との共同開発で、さつまいもという素材の魅力を知ってもらいたいと作ったのですが、お子さんも食べやすい味わいで、わが家の2歳になる子どもも大好物ですよ!」(大沼さん)
大沼さんは、こうしたお酒以外の商品を通じて〝お酒を飲む・飲まない〟といったライフスタイルを超えて『霧島酒造』を知ってもらえたらと続ける。
「例えば工場見学施設は「KIRISHIMA WALK FACTORY」という名前で、〝見る、聴く、香る、味わう、触れる〟の五感で感じることをテーマにしたエリアです。歩きながら、焼酎の香りを嗅いだり、タンクの中を見たり、さつまいもの気持ちになって映像を見たり、微生物が働いている音を聞いたり。『霧島酒造』がもつストーリーを、楽しみながら学べる設計です」
「個人的な夢も含んでしまいますが(笑)。ゆくゆくは地元の方にも観光客の方々にも、宮崎=『焼酎の里 霧島ファクトリーガーデン』とイメージしていただけるような場所にしていきたいと思っています。
ここにしかない霧島裂罅水を無料で汲めたり、毎日食べたいベーカリーがあったり、砂場もあったりするのは、地元の方々、とりわけファミリーや若い世代の利用を増やして、『ここで遊んだよね』といった思い出や『週末、行こうか』といった選択肢になってほしいからです」(大沼さん)
「目指すは大きく焼酎の聖地」と笑う大沼さん。いやいや、それは大きすぎる夢や遠い未来ではないのでは?だってすでに「黒霧島」という押しも押されぬ商品があり、それに付随するさつまいもや霧島裂罅水といった美味しい素材、発酵の技術、はたまた豊かな気候風土が溢れているではないか!
一粒の飴がきっかけをくれた、『霧島酒造』が描く未来図のインタビュー。気になる方はどうぞ現地を訪れて、見て・食べて・感じてほしい。
取材・文/ニイミユカ
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