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財務・会計・総務など管理部門の9割が「契約書管理で紙を手放せてない」

2026.02.10

近年、企業を取り巻く法規制は急速に変化・複雑化している。2022年に改正施行された電子帳簿保存法への対応をはじめ、2024年に施行されたフリーランス保護新法、さらに2026年1月1日には「中小受託取引適正化法(取適法)」が施行されるなど、契約や取引を取り巻くルールは短期間で大きく更新されている。

こうした環境下において、契約書の所在や更新期限、法改正による影響の有無を迅速に把握できないことは、業務効率の低下のみならず、コンプライアンスリスクの増大にも直結する。

日本パープルは、このような法規制強化の流れを背景に、企業における契約管理の実態と課題を明らかにすることを目的とし、25~59歳の管理部門業務(財務・会計・経理・総務・設備管理・法務)担当者342名を対象に「契約管理に関する意識調査」を実施し、その結果を発表した。

(1)約9割が「紙を手放せていない」!契約書の所在確認に時間がかかった経験は約7割!

契約書を「紙と電子の二重管理」している人は55.9%、「紙のみ」で管理している人は33.9%となり、合計で約9割が紙の契約書管理から完全に脱却できていない実態が明らかになった。さらに、契約書の所在確認に時間がかかった経験について「よくある(25.7%)」「時々ある(48%)」と回答した人は合計73.7%にのぼり、多くの企業で契約書の検索・確認作業が日常的な業務負担となっている状況がうかがえる。

これらの結果から、多くの企業において契約書の電子化や一元管理は十分に進んでおらず、業務効率の低下にとどまらず、契約対応の遅延や管理不備といったコンプライアンスリスクを内包している可能性が示唆される。

(2)契約更新漏れを経験した人は3人に1人!契約管理の属人化を実感している人は6割超え!

契約更新漏れを「経験したことがある」と回答した人は43.9%(3人に1人以上)にのぼり、さらに契約管理の属人化について「よくある(24.6%)」「時々ある(41.5%)」と感じている人は合計66.1%となった。

これらの結果から、契約管理業務は依然として個人の記憶や経験に頼る運用が多く、組織としての仕組み化・標準化が十分に進んでいない状況がうかがえる。その結果、更新漏れや確認遅延といったリスクが常態化し、企業の信用低下や不要なコスト発生につながる可能性も否定できない。

(3)法改正に伴う「対応が必要な契約」を即座に把握できる人はわずか1割

法改正などに伴う対応が必要な契約を「すぐ把握できる」と回答した人は11.4%にとどまった。一方で、「一部は把握できている(44.4%)」を含めても、十分に可視化できている層は6割未満。「把握できていない(21.3%)」「そのような管理はしていない(17.3%)」と回答した人は38.6%にのぼり、さらに「分からない(5.6%)」も含めると、約4割が法改正対応契約を明確に管理できていない実態が明らかになった。

これらの結果は、契約管理が単なる事務作業ではなく、法令遵守や企業リスクを左右する経営課題であるにもかかわらず、DXによる仕組み化が十分に進んでいない現状を示している。今後は、法改正情報と契約情報を紐づけて即座に把握できる体制の構築が、企業のリスクマネジメントにおいてますます重要になると考えられる。

(4)約8割が契約管理DXを「必要」と認識

契約管理DXについて「必要だと思う(33.9%)」「どちらかといえば必要(47.4%)」と回答した人は81.3%にのぼり、契約管理におけるデジタル化の必要性は、すでに多くの企業で共通認識となっていることが明らかになった。

背景には、契約管理の一元化や更新期限の自動アラート、検索性の向上など、デジタル活用によって業務効率を高められる点への期待に加え、法改正対応や契約更新漏れといったリスクを未然に防ぎたいという意識の高まりがあると考えられる。

一方で、(3)で前述の通り、実際には法改正対応契約を十分に可視化できていない企業が約4割にのぼるなど、必要性の認識と実際の運用との間には大きなギャップが存在していることも浮き彫りとなった。多くの企業が「DXは必要だと分かっているが、まだ十分に取り組めていない」段階にとどまっている実態がうかがえる。

2026年1月1日に「中小受託取引適正化法(取適法)」が施行され、企業にはこれまで以上に契約内容の適正管理と迅速な把握体制が求められる時代となった。本調査では、契約更新漏れや属人化、紙管理の継続など、依然として多くの企業が契約管理に課題を抱えている実態が明らかとなった。

とりわけ、法改正に伴い対応が必要な契約を即座に把握できている人が約1割にとどまっている点は、コンプライアンスリスクの観点からも早急な改善が求められる状況と言える。一方で、約6割が契約管理DXの必要性を認識していることから、契約情報の一元管理・可視化・アラート管理を実現する仕組みへの関心は今後さらに高まると考えられる。

<「契約管理に関する意識調査」概要>
調査期間:2025年12月29日・30日
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査対象者:25~59歳の男女
回答者数:342名
調査主管:株式会社日本パープル
※グラフ中の回答割合は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならないことがある。

出典元:日本パープル「契約管理に関する意識調査」より引用

構成/こじへい

Author
1986年、神奈川県生まれ。ライター歴は15年目で、現在は主にPR、芸能、YouTube関連の記事を執筆しています。

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