健康意識が高まる今、「正しい情報を、楽しく、無理なく身につけたい」というニーズが広がっている。第一三共ヘルスケアが展開する『全国統一 セルフケア検定』は、そんな時代の空気をとらえ、スマホで気軽に“セルフケア力”を可視化できる新しい学びの体験だ。
今回は、第一三共ヘルスケア株式会社 サステナビリティ推進担当 中村美由希さんに、開発の背景やヒットの要因、今後のヘルスケアの展望まで、詳しくお話を聞いた。
*本稿はVoicyで配信中の音声コンテンツ「DIMEヒット商品総研」から一部の内容を要約、抜粋したものです。全内容はVoicyから聴くことができます。
“セルフケア力”を可視化。楽しみながら正しい知識が身につく新体験
はじめに、『全国統一 セルフケア検定』について、中村さんは次のように説明する。
「セルフケア検定は、スマホで手軽にクイズ形式を楽しみながら“セルフケア力”を測定できる、検定形式のWebコンテンツです。薬の知識・食事・運動・生活習慣・美容の5つのカテゴリーから全15問が出題され、すべての設問に解説を用意しています。正解・不正解に関わらず、セルフケアに関する正しい知識を学べる設計にしました」
「セルフケア力」とは、自分自身の健康を守り、適切に対処する力のこと。本コンテンツは、その力を“見える化”するツールでもある。
「正解数や回答の傾向をもとに、受験者は17タイプのキャラクターに分類されます。結果を見ることで、自分が得意な分野や、これから知識を深めたいポイントを客観的に把握できるのが特徴です。まずは不足している知識を正しく知ることから始めていただき、そこから自分に合ったセルフケアを見つけるきっかけになればと考えています」
セルフケア検定の設問はすべて選択式。日常に役立つテーマを通して、セルフケアの基礎知識を無理なく学べる設計だ。
「服薬における『食間』の意味、よく噛んで食べることの重要性、体がだるいときの対処法など、意外と知らない身近な疑問をテーマにしました。ついやってしまいがちな行動も盛り込んでいるので『そうだったんだ』という発見を楽しんでほしいです」
セルフケア検定は、こうした身近な疑問への気づきを通じて、日常の行動を少しずつ見直すきっかけを提供している。
「長寿国の日本だからこそ、ただ長く生きるのではなく、健康に過ごせる期間をいかに伸ばしていくかが重要だと考えています。近年は、生活者の皆様のセルフケア意識も一層高まってきました。私たちは、これまで展開してきたさまざまなヘルスケア製品に加え、セルフケア検定のようなコンテンツを通じた情報発信の両面から、生活者のQOL向上や健康寿命の延伸に貢献していきたいと考えています」
第一回より
開発に込められた「若年層のヘルスリテラシーを底上げしたい」という想い
『全国統一 セルフケア検定』は、『セルフケアアカデミー』における取り組みの一つにあたる。セルフケアアカデミーは、高校生をはじめとする若年層に向け、セルフケアに関する正しい知識を提供し、自分の健康と向き合うきっかけを提供する施策だ。
「ヘルスリテラシーの向上は以前から重視してきたテーマでしたが、コロナ禍を経て一層重要性が高まったように思います。Z世代の一人として、これからの社会を担う若い世代の健康に対する知識や意識を底上げしていく必要性があると感じています」
中村さんは、こうした課題意識の背景には「Z世代を中心とした情報環境の変化」があると指摘する。
「SNSやAIを使いこなすZ世代は、情報に触れる機会が多い分、誤った情報に接触するリスクとも隣り合わせです。そうした情報を鵜呑みにしてしまうと、知らないうちに健康を損ねてしまうかもしれません。ヘルスリテラシーを向上させるためにも、知識を一方的に伝えるのではなく、まずはセルフケアを身近なものと捉えてもらい、自ら学ぶきっかけを提供する必要があると考えました」
リリース後の反響からも、若年層を取り巻く課題が浮かび上がってきたという。
「検定開始からまだ1か月(※11月の収録当時)ですが、Z世代の受験率は3割弱にとどまっています。また、10代は他の年代に比べて得点がやや低い傾向も見られ、若年層のヘルスリテラシー向上は引き続き重要なテーマだと改めて感じました」
Z世代を主なターゲットに据えつつも、実際には幅広い層が受験しているセルフケア検定。世代を超えて多くの人を惹きつけている背景には、緻密に練られたユーザー体験の工夫がある。
「重視したのは、“楽しみながら学べること”と“正しい知識をしっかり身につけられること”の両立です。たとえば、問題に答える場面では時間制限を設けており、ゲーム感覚でテンポよく進められます。一方で、解説を読む場面では時計を止め、落ち着いて内容を理解できる設計にしました」
設問と解説の制作にあたっては、看護師や保健師などの医療従事者による監修やアンケートを実施。さらに、セルフケアアカデミーの取り組みの一環として行っている高校への出張授業で得られた学生の声も反映し、生活者の実感に即した内容づくりを行った。
「設問や解説を作る際には、事実確認を何度も重ねました。正しい知識を届けることは、絶対に譲れない部分だったからです。一方で、専門用語が多いと難しくなってしまうため、誰でも理解できるよう、言葉の選び方や解説の書き方は工夫しました」
第二回より
セルフケアを身近なものに。意識の変化が生み出すポジティブな循環
Z世代にコンテンツを届けるため、プロモーションはSNSを主軸に展開。狙いは的中し、リリース当日の10月22日には、集計期間内で最高の受検者数を記録した。
「弊社オウンドコンテンツ『ねこいちさん』や『健康美塾』のフォロワーに向けて、メッセージやメルマガで案内を行いました。特にInstagramでは、当初の計画の倍以上の方からリアクションをいただくなど、大きな反響がありましたね。サイトのポップなデザインや、17種類の個性豊かなキャラクターたちも好評でした」
受験者からは「セルフケアの幅広さに驚いた」との声が多く寄せられている。
「私たちは、規則正しい生活や良質な睡眠、日々のスキンケアやオーラルケアといった、健やかに過ごすためのあらゆる行動がセルフケアに繋がると考えています。検定を通じてセルフケアを身近に感じてもらえたら、日常的にセルフケア製品を使ってみようと思う方も出てくるかもしれません。間接的にセルフケア市場にも良い影響を与えられたら嬉しいです」
ヒットの要因について、中村さんは次のように分析する。
「日常のセルフケア行動について、『なぜこうした方がよいのか』『なぜこうしてはいけないのか』という理由まで詳しく解説している点が評価されたように思います。また、17種類のキャラクターが正答数やカテゴリーの傾向により表示される要素も支持につながった理由かもしれません」
第三回より
楽しみながら続けられるセルフケアを、確かな情報で後押しする
「別バージョンの展開も視野に、セルフケアを浸透させていきたい」と話す中村さん。高まり続ける健康意識を追い風に、次の一手を見据えている。
「人生100年時代と言われる今、病気になる前の“未病”の段階で、自分を整えたいと考えている人が増えています。また、Z世代やミレニアル世代にとって、美容やメンタルケアを含めたセルフケアはすでに日常の一部です。だからこそ、『ストイックに頑張る』のではなく『楽しみながら自然に続けられる身近な仕組み』が求められるのではないでしょうか」
個人の選択肢が広がる今、その土台となる“情報の信頼性”が企業には問われている。
「今後はデジタルとパーソナライズの融合が、セルフケアの大きな潮流になっていくと考えています。一人ひとりが自分らしいケアを追求できる時代だからこそ、正しく、信頼できる情報をお届けすることが企業の責任です。トレンドの変化をいち早くとらえ、皆様の健やかな毎日を全力でサポートできるよう努めていきます」
最後に、リスナーへ向けてメッセージをもらった。
「セルフケア検定は、とにかく『楽しみながら学べること』にこだわりました。受験された方からは『新しい発見があった』と嬉しい反響をいただいています。何度も受験できるので、体調や季節に合わせて気軽にチャレンジしていただけると嬉しいです」
第四回より
取材・文・撮影/久我裕紀 構成/DIME編集部







DIME MAGAZINE


















