介護業界におけるバリデーション

介護業界では、一般的な『検証』『確認』とは異なる意味を持ちます。最後に、介護現場における意味や具体例を紹介します。
■認知症の人とのコミュニケーション手法
介護業界で使われるバリデーションとは、認知症のある人の言動や感情を否定せず、その人の感じている世界を受け止めるコミュニケーション手法を指します。
事実の正しさを訂正するのではなく、『そう感じている気持ち』に寄り添い、不安や混乱を和らげ、安心感を高めることが目的です。介護の現場では、以下のような使い方がされます。
- 職員間で、認知症ケアにおけるバリデーションの重要性を共有しています
- 感情に寄り添うバリデーションは、認知症の人との信頼関係を築く上で欠かせません
- 認知症の利用者さんには、事実を正すよりもバリデーションを意識した声かけが大切です
■介護業界におけるバリデーションの例
介護業界では、相手に対して『傾聴する』『共感する』『評価しない』『誘導しない』などの姿勢が求められます。
例えば、認知症の人が「子どもを迎えに行きたい」と言ったときに、「子どもはいない」と事実を正すのではなく、「心配なんですね」と気持ちに寄り添うのが介護業界でのバリデーションです。
相手の気持ちを理解して受け止める関わり方ができると、介護する側のストレスや無力感も軽減されやすく、結果として利用者との信頼関係づくりにもつながります。介護現場では利用者の尊厳を守り、信頼関係を築くための実践的な関わりとして活用されています。
バリデーションの意味は業界によって異なる

バリデーションは『確認』『検証』を意味する言葉で、使われる業界によって指す内容が大きく異なります。IT業界では、システムや入力内容が仕様・条件に適合しているか、確かめる工程を指すのが一般的です。
医薬品業界では、品質を安定して確保できる製造工程・試験方法であることを、科学的に検証し、文書化する重要なプロセスとして位置付けられています。
一方、介護業界では認知症のある人の感情を否定せず、受け止めるコミュニケーション手法を意味します。業界ごとの意味を理解し、文脈に応じて正しく使い分けましょう。
構成/編集部







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