バリデーションとは『確認』『検証』を意味する言葉です。IT・医薬品・介護の業界で使われ、それぞれ異なる意味を持ちます。バリデーションの基本的な意味と、業界別の定義を解説します。
目次
バリデーションの意味は?
バリデーションとは、業界や文脈によって異なる意味合いを持つ言葉です。まず、言葉の持つ基本的な意味と、類似する用語との違いについて見ていきましょう。
■「確認」「検証」の意味を持つ言葉
バリデーションとは英語の『validation』に由来する言葉で、基本的に『検証』『認可』『妥当性の確認』を意味します。
単に成果物の品質を評価するだけでなく、『手順や入力内容があらかじめ定められたルールや仕様に合っているか』を確認する場面で使われることの多い言葉です。
例えば、会員登録の際に、入力したメールアドレスに誤りがないか、必須項目が漏れていないかを確かめることが当たります。
IT分野だけでなく、医薬品製造や介護現場などでも使われており、業界ごとにやや異なる定義やニュアンスが与えられています。
■ベリフィケーションとの違い
ベリフィケーションも『確認』『検証』を意味する言葉ですが、どこを確認するかという着眼点がバリデーションとは異なります。バリデーションは、入力内容や手順が、あらかじめ定められた条件・ルールを満たしているかを確かめる行為です。
一方、ベリフィケーションは、その結果や成果物が、意図した目的や要求通りのものになっているかを検証することを指します。
バリデーションは『正しい形で行われているか』、ベリフィケーションは『期待した結果になっているか』を確認するという意味だと考えてよいでしょう。
IT業界におけるバリデーション

IT業界では、さまざまな形でバリデーションが実施され、品質向上やユーザー満足度に直結しています。ここからは、IT業界における代表的な意味と、具体例について見ていきましょう。
■成果物が仕様に適合しているかの検証・確認
IT分野では、開発したソフトウェアやシステムが、あらかじめ定めた仕様や顧客の要求を満たしているかどうかを、体系的に確認・検証するプロセスを指すことがあります。
IT業界では、バリデーションは成果物の内容や振る舞いが期待通りかを確認する上で、欠かせないプロセスとして位置付けられることが多いようです。
IT現場では、次のような文脈で『バリデーション』という言葉がよく使われます。
- サーバー側でもバリデーションを行い、不正なデータを防ぎましょう
- バリデーションエラーが発生した場合は、ユーザーにエラーメッセージを表示します
- 数値項目に対して、範囲チェックのバリデーションを追加しました
■IT業界におけるバリデーションの例
IT業界では、Webフォームの入力チェックが代表的な例です。
例えば、ECサイトの会員登録フォームでは、メールアドレスに『@』が含まれているか、パスワードが指定された文字数以上かといった条件を確認します。
このプロセスは、不正な形式のデータがシステムに登録されるのを防ぐためです。また、数値入力欄で文字が入力されていないかを判定する処理も、バリデーションの一種です。
こうしたバリデーションは、エラーの発生を未然に防ぎ、システムの安全性や使いやすさを保つ役割を果たしています。
医薬品業界におけるバリデーション

医薬品業界では、医薬品の製造に関する言葉として用いられています。医薬品業界では、どのような意味として使われているか見ていきましょう。
■医薬品を安定して製造するための確認・検証
医薬品業界でいうバリデーションは、医薬品の品質が常に一定になるよう、工程や方法が正しく機能しているかを科学的に確認し、文書で証明することです。
単に一度うまくいったかを見るのではなく、同じ条件で繰り返し実施しても、常に一定の結果が得られるかを確認する点が特徴です。医薬品の製造現場や品質管理の文脈では、次のような場面でよく使われます。
- 新しい製造工程を導入するに当たり、バリデーションを実施しました
- この試験法は、精度と再現性について十分なバリデーションが行われています
- 設備変更後は、再バリデーションが必要になります
■医薬品業界におけるバリデーションの例
医薬品業界では、新しい製造ラインが導入されたときにバリデーションが実施されます。設備が適切に洗浄・滅菌できるかを確認し、次に温度や圧力、時間といった製造条件が品質に影響しないかを検証します。
医薬品業界では、単なる確認の手続きではなく、患者さんの命に関わる重要なプロセスです。全ての検証結果は詳細に文書化され、規制当局の査察時に提示できるよう保管されます。
製造工程・原材料に変更があり、品質に重大な影響が見込まれる場合には再バリデーションを行い、品質が維持されていることを確認します。







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