先日、SNSで「東芝の冷蔵庫にはBluetoothスピーカーで音楽を聴ける謎機能がある」と話題になった。
スマホに接続すれば臨場感あふれるサウンドが冷蔵庫から流れ、高音質なBGMを満喫しながら料理ができるという。
言いたいことはわかる。
そして、家電のトップブランドでもあり、尚且つ1930年に日本初の家庭用電気冷蔵庫を発売した東芝だからこそ挑んだ境地というのも理解できる。
ただ、冷蔵庫に音楽を組み合わせる発想はなかった。
なぜ東芝は音楽が流れる冷蔵庫を開発してしまったのか?
今回、東芝ライフスタイル株式会社に話を聞いた。
Bluetoothスピーカーで音楽を聴ける謎機能はなぜ生まれた?
――SNSで話題になった「音楽が聴ける冷蔵庫」について教えてください
「SNSで紹介されたのは、GR-YXFSシリーズです。補足になりますが、2022年発売の GR-UFZS シリーズ以降、2023年発売 のGR-VFZS シリーズ、2024年発売のGR-WFZS シリーズ、2025年発売 のGR-YXFS シリーズにはスピーカーが搭載されています」
――なぜ冷蔵庫に音楽が聴ける機能を搭載したのでしょうか?
「冷蔵庫は常時通電をしていて本体の高さもあるので、スピーカーを内蔵すればキッチン全体に音が行き渡りやすいのではないかという点に着目しました。料理をされる方はキッチンで一人作業になることが多く、少しでもその時間を楽しく、負担を軽減できればという思いで音楽再生機能を搭載しました」
――音楽が聴ける冷蔵庫で特にこだわった点は?
「スピーカーを設置する位置には気を使いました。冷蔵庫の普段の使用に影響ないことが第一条件として、汚れや水などがかかりづらいことを考慮しました」
「さらに音が広範囲によく拡がる場所を考えて現在の位置としました。スピーカーのサイズ等の制約の中で専門の音響メーカーと共に冷蔵庫の構造にも工夫を加えた結果、市販のBluetoothスピーカーに引けを取らない音質が実現できたと思っています」
「楽しみ方はさまざまですが、Bluetoothに対応しているテレビと接続すればキッチンで作業をしていてもリビングのテレビの音声を聞き取れます。また、スマホのラジオアプリなどでラジオやニュースを流しながら作業するといった利用法もおススメです」
冷蔵庫にスピーカーがあることで、換気扇や調理の音にかき消されてしまうテレビの音も鮮明に聴き取れる。その上、冷蔵庫が半ドアになったときや給水タンクの水が少なくなったときなどに知らせてくれるという役割も。これが好評だ。
「半ドアなどは従来のブザーだけだと何が起きたかわかりづらかったのが、言葉でお知らせすることで「何を対応すればいいかが分かりやすい」といったお声をいただいています」
日本文化に合わせた新たな家電の未来とは?
1930年に国産第1号となる家庭用電気冷蔵庫を発売した東芝。当時「日本の技術力では開発は無理」と言われていたそうだが、地道な研究開発により日本人のライフスタイルに革命を起こし、それまでのアメリカ製冷蔵庫から国産化にシフトさせた。
「家庭用電気冷蔵庫国産1号機が発売された後も、自動製氷機能やツイン冷却を備えた家庭用冷蔵庫など、今では当たり前のものになっている様々な日本初を東芝ブランドとして世に出してきました」
「最近ではツイン冷却とミストチャージユニットによる野菜の鮮度持ちのよさ、独自の薄壁技術を採用した「スぺパ(スペースパフォーマンス)」に優れた大容量冷蔵庫、使い勝手ではドアを軽くタッチするだけで開けられるタッチオープンなど、お客様目線の技術を盛り込んだ製品が高いご支持をいただいています」
常にユーザー目線で考え、それを形にする。東芝の家電製品は進化が止まらない。
無線LANにつなぐだけでAIが使用パターンを学習してくれる冷蔵庫は、過去の使用状況から生活パターンを見極め、未来の使い方を予測して省エネ運転を実現。
そして、無線LAN接続に対応している東芝の洗濯機やオープンレンジと冷蔵庫を連携させれば、洗濯機やレンジの運転状況を音声で教えてくれる機能も。
最先端から進化する東芝の冷蔵庫。
かつては、冷蔵室のドアに給水口を設置し、コップを押し当てると冷水が出てくる『ワンタッチ冷水器付き冷蔵庫』という斬新な製品が発売されたことも。
機能性と独自のアイデアに満ちた家電で他を圧倒してきた。
そんな東芝だが、凄いのは冷蔵庫だけではない。
冷蔵庫の他に、国産初の撹拌式電気洗濯機やアップライト型真空掃除機、それに電気扇風機も電気アイロンも日本で初めて世に送り出してきた。東芝家電の歴史は日本の白物家電の歴史と言っても過言ではないだろう。
国内白物家電の雄が今後さらに成長するために必要なことはなんなのか?東芝ライフスタイルの展望を聞いた。
「東芝ライフスタイルのブランドステートメント「タイセツを、カタチに。」に示しているとおり、一人ひとりの想いに寄り添い、それぞれの生活、日本の文化に合わせた商品を開発し提供していくことをめざしています」
「これまでの長い歴史の中で多くの方に認識いただいている「TOSHIBAブランド」を若い世代にも浸透させていく活動が必要と考えています。若い世代が自然にブランドを意識してもらえるような、新しいブランディングを進めていきたいと考えています」
取材協力
東芝ライフスタイル株式会社
文/太田ポーシャ







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