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仕事が遅い人に共通する脳がもつ癖「構え効果」の正体

2026.03.05

「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」の違いは、才能やセンスではありません。実は、脳の使い方とちょっとした習慣に秘密があるのだとか!?

「要領がいい人」は、マルチタスクをせず、優先順位をつけて一つずつ集中する――そんな脳の本質を理解し、無駄な情報に振り回されない仕組みを持っています。

本記事では、作業療法士・菅原洋平さんの著書『仕事が速い人があたりまえにやっていること 努力に頼らず「すぐやる人」になる40の仕事のコツ』から一部を再編集して紹介。努力に頼らず〝すぐやる人〟になるための40のコツについて、特に重要なポイントを解説します。

非効率な方法に固執してしまう「構え効果」を解除せよ!

「周りと比べて、自分だけ時間がかかってしまう」というときは、「どうしてみんな、そんなに速く仕事ができるんだろう」という気持ちになりますよね。「あの人は1日何時間あるんだろう」と思うかもしれません。

 たとえば、こんなシーン。

 膨大な資料の中から、必要な文章を抜き出す作業をしているときに、どの文章が必要なのかを注意深く読み込んでいく。

 ところが、すぐに作業を終えた人にこんなことを言われる。

「そんなの、いらない文章を削除していけばすぐ終わるじゃん」

 正直イラッとくるのと同時に、「でも、この人の言うとおりかも。なんで気づかなかったんだろう……」とも思う。

 客観的に見れば当たり前と思えるようなことに気づかずに、非効率な方法をやり続けてしまう。この現象を「構え効果」といいます。

 なにかの作業を始めるとき、最初にぱっと浮かぶのは「いつものやり方」ですよね。構え効果とは、そうしたなじみのある考えに引っ張られてしまい、もっと適切な考え方があることに気づかなくなる現象です。

 人の脳は、過去の経験則から先を予測することで、脳の省エネを図っています。その意味ではとても便利な機能なのですが、反面、別のよい方法に気づかなくなってしまうことがあるのです。

 たとえば、チェスプレーヤーの眼球運動を調べた研究では、よい手が打てないとき、一見するとプレーヤーは「盤上を眺め、さまざまな手を考えている」ようですが、分析すると「当初立てた方針から離れるのが困難になってしまい、別の解決策に気づかない」という状態になっていることが明らかになりました。

 仕事が速い人は、この「構え効果」を解除するのがうまいです。

「構え効果」を解除するタイミングは、冒頭のEさんの話に出てきた仕事が速い人のように、「これは違うな」と気づいたとき。心にふと浮かんだ小さな疑問や違和感を見逃さず、それまでの方針をやめてしまうことです。

「構え効果」の存在を自覚し、早い段階で解除できれば、要領よく行動できるようになり、仕事のスピードも速くなります。

■「まばたき」だけで解除できる

「構え効果」を最も簡単に解除できる方法は、目を閉じること。

 視覚が遮断されることで、脳内では、それまでに得た情報を整理する「デフォルトモードネットワーク」が起動します。それにより、脳の情報が整理されて大局的な視点になり、「これは違うな」という違和感を感知しやすくなります。

 デフォルトモードネットワークは、「まばたき」でも起動することが明らかになっています。

 漫画やアニメで、意味のわからないことに遭遇すると、目をパチクリさせる動作をする描写がありますよね。これもデフォルトモードネットワークを起動させて、脳内の情報を整理しているということ(今度そのシーンを見たら、「これはデフォルトモードネットワークだ!」と思ってみてください)。

 会話中や作業中に起こるまばたきは、それまでの作業をとらえ直したり、情報をまとめて現在の行動が目的に見合っているかを照合したりするときに発生していると考えられています。

 試しに会話をしながら、自分と相手のまばたきを観察してみてください。話しているときにはまばたきをせずに、文節が区切られたところでまばたきをしているはずです。話している本人だけでなく、聞いている相手も同じタイミングでまばたきをします。

 その一瞬で、脳は情報を整理しているんです。

☆ ☆ ☆

いかがだったでしょうか?

「要領がいい人」は特別な才能を持っているわけではなく、脳の仕組みを理解し、ちょっとした工夫を積み重ねているだけ。

先延ばしをやめたい、集中力を高めたい、仕事をもっとスムーズに進めたい――そんなあなたに役立つヒントが詰まった一冊をぜひ書店やオンラインでチェックしてみてくださいね。

『仕事が速い人があたりまえにやっていること
努力に頼らず「すぐやる人」になる40の仕事のコツ』
菅原洋平 著/アスコム刊
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著者/菅原 洋平
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。1978年、青森県生まれ。国際医療福祉大学卒業後、国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事。2012年にユークロニア株式会社を設立。東京都千代田区のベスリクリニックで外来を担当しながら、ビジネスパーソンのメンタルケアを専門に、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。『あなたの人生を変える睡眠の法則2.0』(自由国民社)、『すぐやる!』(文響社)などベストセラー多数。テレビや雑誌など、メディア出演も多数。

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