「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」の違いは、才能やセンスではありません。実は、脳の使い方とちょっとした習慣に秘密があるのだとか!?
「要領がいい人」は、マルチタスクをせず、優先順位をつけて一つずつ集中する――そんな脳の本質を理解し、無駄な情報に振り回されない仕組みを持っています。
本記事では、作業療法士・菅原洋平さんの著書『仕事が速い人があたりまえにやっていること 努力に頼らず「すぐやる人」になる40の仕事のコツ』から一部を再編集して紹介。努力に頼らず〝すぐやる人〟になるための40のコツについて、特に重要なポイントを解説します。
5つ以上の作業があるときは、「15分サーキット」で記憶容量を節約!
ワーキングメモリが一度に記憶しておける容量は4つしかありません。
そこで、5つ以上の作業がある場合は、それぞれの作業時間を「15分以内」で区切るようにしましょう(なぜ15分以内なのかは後ほど説明します)。
たとえば、「プレゼン資料の作成(A)」「会議資料の作成(B)」「売上データ入力(C)」「注文書の作成(D)」「経費精算(E)」という異なる5つの作業があったとします。
このとき「1作業30分×5セット」にしてしまうと、「いまってなんの仕事してるんだっけ?」と、業務全体の現在地を見失ってしまいがち。
それを防ぐために、1作業を15 分ごとに区切りながら行い、5つ目を15分やったら1つ目に戻ります。
つまり、次のように1つの作業を2回ずつ(2周)行うのです。
A―1:プレゼン資料のアウトラインを決める
B―1:会議資料のタイトルとリード文、項目をつくる
C―1:売上データの入力をする
D―1:注文書に入力する内容をメールから探す
E―1:領収書を整理する
A―2:プレゼン資料に入れる詳細データを探して貼りつける
B―2:会議資料の項目に入れる図表を探して貼りつける
C―2:売上データの入力を終える
D―2:注文書のフォーマットに入力する
E―2:会計ソフトに経費を入力する
このように、AからEまでの作業を順番に回していきます。
たったそれだけで、次のようにさまざまなメリットがあります。
(1)15分経ったらなにをやるのかが決まっているので、1つの作業に集中でき、やるべきことを忘れずにすむ
(2)「どの作業にどのくらいの負荷がかかるのか」がわかるので、時間配分の能力が上がる
(3)AとBのように似通った作業が発生すると、「さっき使った資料が参考になるな」というように、作業のコツがほかの作業に応用できることに気づける
ちなみに、冒頭のBさんの「知ってるはずの専門用語をど忘れしてしまう」に関しても、作業の順番を決めてワーキングメモリの記憶容量をセーブすれば、自然と「必要なタイミングで必要なことを思い出す」能力が戻ってきます。
なぜなら、ど忘れは本当に忘れてしまったのではなく、別のこと(作業)に注意が奪われて、そのことに記憶容量を使われていることが原因だからです。
■フリー時間を意識的につくろう!
この「15分サーキット」のなかに、フリー時間を組み込むのもおすすめです。
前の例でいうなら、「なにもしない(F)」を追加するイメージですね。
「あの人は、いったい1日何時間あるんだろう?」
そんなふうに思ってしまう仕事が速い人ほど、実はフリーの時間を設ける傾向があります。
第2章でお話ししたように、ドーパミンの欲求に振り回されているときは、休憩をとることがとても難しくなります。さらに、作業をやり続けて脳が疲労をするほど、意思決定が狂いやすくなります。
文字どおり「なにもしない時間」でもいいですし、「なにをやってもいい時間」と考えて、好きなことをしてもいいですね。
要は、作業の計画時点から「なにもしない」という課題を設定し、脳の疲労を防ぐというわけです。
脳の記憶容量を増やすことは不可能ですが、このような方法を日常的に意識することで、記憶容量を節約することはできると、ぜひ覚えておいてください。
☆ ☆ ☆
いかがだったでしょうか?
「要領がいい人」は特別な才能を持っているわけではなく、脳の仕組みを理解し、ちょっとした工夫を積み重ねているだけ。
先延ばしをやめたい、集中力を高めたい、仕事をもっとスムーズに進めたい――そんなあなたに役立つヒントが詰まった一冊をぜひ書店やオンラインでチェックしてみてくださいね。
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努力に頼らず「すぐやる人」になる40の仕事のコツ』
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著者/菅原 洋平
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。1978年、青森県生まれ。国際医療福祉大学卒業後、国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事。2012年にユークロニア株式会社を設立。東京都千代田区のベスリクリニックで外来を担当しながら、ビジネスパーソンのメンタルケアを専門に、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。『あなたの人生を変える睡眠の法則2.0』(自由国民社)、『すぐやる!』(文響社)などベストセラー多数。テレビや雑誌など、メディア出演も多数。







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