「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」の違いは、才能やセンスではありません。実は、脳の使い方とちょっとした習慣に秘密があるのだとか!?
「要領がいい人」は、マルチタスクをせず、優先順位をつけて一つずつ集中する――そんな脳の本質を理解し、無駄な情報に振り回されない仕組みを持っています。
本記事では、作業療法士・菅原洋平さんの著書『仕事が速い人があたりまえにやっていること 努力に頼らず「すぐやる人」になる40の仕事のコツ』から一部を再編集して紹介。努力に頼らず〝すぐやる人〟になるための40のコツについて、特に重要なポイントを解説します。
面倒な相手からの連絡を減らすには、どうすればいい?
先日、私のもとに40代の男性がカウンセリングを受けに来院しました。
「私は、コンサルタントをしています。クライアントからひっきりなしにくる連絡に応じているうちに、あり得ないようなミスやど忘れをするようになり、不安で仕方がありません。どうすればよいでしょうか?」
ささいなことで頻繁に連絡してくる人、きっとあなたの周りにもいるでしょう。そして、常に新しい情報(この場合は次々に届くメール)に反応してドーパミンがあふれ出してしまうのは、脳の特性。どうしても気を取られて、脳の容量を圧迫してしまいます。
その結果、脳の記憶機能の1つである「ワーキングメモリ」から必要な情報が押し出されて、ミスを連発してしまっているのがこの男性の状況です。
そこで私がアドバイスしたのは、
メールの最後に、定型文として対応できる時間帯を入れて、こちらが対応するタイミングを示す。
たったこれだけです。
記憶容量を増やせないのなら、余計な情報を減らすしかありません。
仕事であっても、「連絡に反応するタイミングや、相手から連絡がくるタイミング」を支障が出ない範囲でコントロールすることが大切。
忘れることもストレスも減って一石二鳥です。
実は私のアドバイスには、ある病院での出来事が背景にあります。
その病院のナースステーションでは、常にナースコールが鳴りっぱなし。
ただ、大半の用事は「テレビが映らない」「机のキャスターがグラグラしている」
「棚の後ろに本が落ちてしまった」などでした。患者さんにとっては大事なことなのですが、そのたびにあちこちの部屋に移動していては本当の緊急時に対応できなくなってしまいます。
そこで業務改善の一環として、見まわりに行った際に「次は何時頃に来ますね」と一言付け加えてもらいました。
すると、ナースコールの件数が激減。患者さんにとっては、対応してもらえるという保障(安心感)が必要だったのだということが明らかになったのです。
ちなみに、この男性が早速私のアドバイスを実践してみたところ、効果テキメン。指定の時間帯以外の連絡はこなくなり、「すぐに返信しなきゃ」というストレスがなくなったそうです。落ち着いて自分を俯瞰できる時間が生まれ、ミスやど忘れがほぼゼロになったとか。
私自身、メールを確認するタイミングを「1日3回」にしています。
1回目は、早朝に仕事を1つやり終えた後。まだ世間は始業前なので、前日の夜に「今日中に送っておこう」という意図で送られているメールがきています。
2回目は、10時頃です。私は自分の作業が一段落したタイミングで、相手が始業後に送ったメールをチェックします。
3回目は、15時頃。この時間以降で相手から「今日中に返事をください」というメールがくることはまずないので、これ以降のメールは、その日中にチェックしても翌朝の始業前にチェックしても相手にとっては変わりません。
【メールの最後に入れる定型文の例】
●対応時間10~18時。ご用件のある方はメールにてご連絡ください。
●リモートワーク中のため、ご連絡はメールにてお願いいたします。一両日中にご返信させていただきます。
☆ ☆ ☆
いかがだったでしょうか?
「要領がいい人」は特別な才能を持っているわけではなく、脳の仕組みを理解し、ちょっとした工夫を積み重ねているだけ。
先延ばしをやめたい、集中力を高めたい、仕事をもっとスムーズに進めたい――そんなあなたに役立つヒントが詰まった一冊をぜひ書店やオンラインでチェックしてみてくださいね。
『仕事が速い人があたりまえにやっていること
努力に頼らず「すぐやる人」になる40の仕事のコツ』
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著者/菅原 洋平
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。1978年、青森県生まれ。国際医療福祉大学卒業後、国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事。2012年にユークロニア株式会社を設立。東京都千代田区のベスリクリニックで外来を担当しながら、ビジネスパーソンのメンタルケアを専門に、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。『あなたの人生を変える睡眠の法則2.0』(自由国民社)、『すぐやる!』(文響社)などベストセラー多数。テレビや雑誌など、メディア出演も多数。







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