大人の男性向けスキンケアブランド「VARON(ヴァロン)」から、新たに『VARON マスターズブレンド』が登場した。化粧水・美容液・クリームを1本に凝縮し、シミやシワにもアプローチできる高機能アイテムだ。
メンズスキンケア市場で快進撃を続ける同社が、なぜ今この商品を投入したのか。
今回は、サントリーウエルネス株式会社 スキンケア事業部 西山雅大さんに、開発の背景や苦労した点、ヒットの要因についてお話を伺った。
*本稿はVoicyで配信中の音声コンテンツ「DIMEヒット商品総研」から一部の内容を要約、抜粋したものです。全内容はVoicyから聴くことができます。
サントリーの研究力が光る「VARON」のこだわり
大人男性の肌悩みを解決するべく、3年の年月をかけて開発された「VARONマスターズブレンド」。商品の特徴について、西山さんは次のように説明する。
「毛穴よりも小さいカプセルに、化粧水・美容液・クリームを層状に閉じ込める三層時間差浸透技術を採用しています。肌に塗ると、まず化粧水成分が浸透してうるおいの道を作り、次に美容液成分が肌悩みに働きかけ、最後にオイルベースのクリームでうるおいを閉じ込めます。
さらに、有効成分のナイアシンアミドとトラネキサム酸を配合し、シミ予防とシワ改善の両面からアプローチできる処方に仕上げました」
VARONには、サントリーの研究力と品質へのこだわりが息づいている。その象徴ともいえるのが「ウイスキー樽材エキス」だ。
「ウイスキー樽材エキスは、ウイスキーの熟成樽として使われるスペイン産スパニッシュオークから抽出した成分です。サントリーの長年の研究で、このエキスに豊富なポリフェノールが含まれ、肌にも良い影響があると分かりました。実際には、樽になる前の状態のスパニッシュオークの木片から丁寧にエキスを抽出し、熟成に使う前の樽材からエキスを抽出し、肌にうるおいとハリを与える独自成分として配合しています」
商品名にも、サントリーらしいクラフトマンシップへのこだわりが込められている。
「サントリーの研究員が持つクラフトマンシップや、ものづくりへのこだわりを感じていただきたいと考えました。また、シミ・シワに働きかける有効成分やウイスキー樽材エキスも加えたこだわりを名前からも感じていただけるよう、“マスターズブレンド”という名称にしました」
第一回より
製品への自信が支えるVARONの”リアル”マーケティング
マーケティングのカギとなったのは「リアル」。アンバサダーを活用したプロモーションや、お客様が直接商品を体験できる場を活用して魅力を発信した。
「アンバサダーには木梨憲武さんを起用し、実際に10日間使用して率直な感想を語ってもらうプロモーションを展開しました。本音の感想が、大人の男性が抱えるリアルな悩みに寄り添い、スキンケアへの共感や関心を高めるきっかけになったと考えています」
「使っていただければ、良さを感じてもらえると自負しています。だからこそ、広告だけでなく、サンプリングや私自身が企業に赴いて行うスキンケアセミナーなど、リアルな体験の機会を大切にしてきました。そこで感じた良さを、今度はご自身の言葉で誰かに伝えたくなる。そうした嬉しい連鎖を生み出すようなプロモーションを発売当初から心がけています」
スキンケアは肌を整えるだけでなく、会話を生み出すきっかけにもなっている。
「ご自身で肌の変化に気づくだけでなく、『肌が明るくなったと言われた』『若い人とスキンケアの話で盛り上がるようになった』といった反響も寄せられました。スキンケアは見た目が変わるだけでなく、人とのコミュニケーションを円滑にするきっかけにもなるのだと実感しています」
開発の原点は、健康食品の顧客から寄せられた切実な悩みだった。特にコロナ禍は、男性の意識を大きく変えるきっかけになったという。
「多くの方が人生の最後まで若々しく健康的に生きたいと願う一方で、見た目の老化という切実な悩みを抱えていました。特にコロナ禍ではビデオ電話の機会が増えたこともあり、『画面に映る自分の顔を見て自信をなくした』との声が多く寄せられたのです。スキンケアの必要性は感じていても、何を選べばいいか分からず一歩を踏み出せない。そうした方々のために、手軽で本格的な製品を届けたいと考えました」
第二回より
秘蔵の成分が10年の時を経てVARONの“核”に
健康食品事業で知られるサントリーウエルネスだが、化粧品開発においても豊富な実績を持つ。VARONの開発には、過去の研究で生まれた“秘蔵の成分”が活かされている。
「実は2010年代から女性向けスキンケアや男性向け育毛剤などを開発しており、そのノウハウが土台にあります。特に『ウイスキー樽材エキス』は、2000年から研究を始め2011年には完成していたものの、製品化されていなかった“レガシー成分”でした。男性の肌悩みに応える製品を開発するにあたり、社内の技術や成分を棚卸しする中でこのエキスに着目し、VARONの核となる成分として採用しました」
スキンケアになじみがない男性の場合、どうしてもスキンケアは面倒だと思ってしまいやすい。スキンケアのハードルを下げるべく意識したのが、利便性と効果との両立だった。
「独自の時間差浸透技術を駆使したオールインワン形式を採用し、手軽さを追及しました。また、使用感にも徹底的にこだわり、しっとり潤うのにベタつかない、男性が好むテクスチャーを実現しています」
「開発にあたり、大切にしてきたのがお客様の声」と話す西山さん。本音を引き出すため、インタビューの仕方にも工夫した。
「単に製品について聞くのではなく、『今後の人生で心配なことは?』といった会話から始め、お客様の価値観やライフスタイルまで含めて理解することを心がけています。スキンケアに馴染みのない男性にも本音を話していただけるよう、インタビュー前にご自宅で製品を試していただいたり、専門用語を使わずに徐々に話を進めたりと、お客様に寄り添ったヒアリングを徹底しています」
西山さんは、40代以上の男性のスキンケア需要について次のように分析する。
「VARONの開発を始めた2020年頃、40代以上の男性で毎日スキンケアをする方は3割程度でしたが、ここ数年で確実に増えていると感じます。Web会議やSNSの普及で自分の顔を見る機会が増えたことに加え、『身だしなみは相手への気遣い』という意識が社会的に高まっていることも大きな要因ではないでしょうか」
第三回より
肌を変える、その先の人生を変える
VARON マスターズブレンドがヒットしている要因について、西山さんは次のように話す。
「一本で手軽にシミやシワといった肌悩みを解決できる利便性、そしてコストパフォーマンスの良さが評価されているように思います。また、通常2640円の20mlボトルを、初回限定980円で提供する『10日間チャレンジ』も、製品を知ってもらう窓口になっているようです」
VARONはスキンケアのほかに、ボディソープや洗顔フォームをラインアップしている。今後も、機能的な製品のラインアップが期待される。
「VARONのラインナップは、常にお客様の声から生まれています。今後も一つひとつの声に耳を傾け、『まさにこれが欲しかった』と思っていただけるような手軽で機能的な製品を届けていきたいと考えています」
西山さんは「スキンケアを通して世界が変わった」という声を聞くのが嬉しいと話す。
「VARONを使い始めてから毎日鏡を見るようになり、ヒゲ脱毛や新しいファッションに挑戦するようになったと聞いた時は嬉しかったですね。スキンケアがきっかけで自分に自信がつき、ご家族やお孫さんとのコミュニケーションが増えた方もいました。肌が変わるだけでなく、日々の生活にハリが生まれ、見える世界まで変わっていく。ポジティブな変化のきっかけになれたと感じる瞬間が、何よりのやりがいです」
最後に、リスナーに向けてメッセージをいただいた。
「今後、男性のスキンケアは年齢問わず、特別なことではなくなっていくと思います。見た目を整えることは、自信に繋がるだけでなく、人との会話や日々の生活を豊かにするきっかけにもなります。スキンケア初心者の方はもちろん、VARONを試したことがない方は、ぜひトライしてみていただけると幸いです」
第四回より
取材・文・撮影/久我裕紀







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