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次世代スマートシティの実現に向けてNTTが2031年に東京・日比谷に本社を移転へ

2025.12.12

NTT、NTTアーバンソリューションズおよびNTT都市開発は、NTTが中心となって構想を推進する次世代情報通信基盤「IOWN※1」が実装され、テクノロジーの進化とともに、街も進化し続ける“「光の街」づくり powered by IOWN ”(以下「本取り組み」)に着手した。

内幸町一丁目街区完成イメージ*1

圧倒的な“超・低消費電力化”を目指す「光の街」づくり powered by IOWNの概要

本取り組みの第一弾は、NTT都市開発と東京電力パワーグリッドが事業主として、東京都千代田区にて開発中の「NTT日比谷タワー」(2031年10月末竣工予定、以下「本タワー」)において推進され、本タワーを含む「内幸町一丁目街区※2」にて掲げる次世代スマートシティ実現の一端を担う。

日比谷は、1961年に当時の日本電信電話公社(現NTT)が本社を構えた思い入れの深い場所だ。

NTTは、この地に建設する本タワーに本社を移転(予定)し、これまで培ってきたNTTグループ※3の技術力とノウハウを結集することにより、これまでにない“新しい価値の提供”と、圧倒的な“超・低消費電力化”を実現していく。

さらに、パートナー企業との共創を通じて、多様な知見や最先端の技術を融合させ、人を中心とした、より持続可能で魅力的な社会の実現をめざして推進する。

本取り組みでは、IOWNなどの先進技術の実装、パートナー企業の皆さまとの共創により、以下の価値提供をめざす。

■新しいビジネス・イノベーション

将来的な空間・時間を問わないビジネスシーンイメージ*2

IOWNが実装された本タワーは、世界中のパートナー企業とリアルタイムでのコラボレーションを可能にし、イノベーティブでクリエイティブな企業活動を支える。

また、IOWNによる空間伝送に加え、NTT版LLM「tsuzumi2※4」や、大規模AI連携技術「AIコンステレーション※5」などの先進技術と組み合わせたサービスの活用により、企業・オフィスワーカーの業務効率化・生産性向上、国境を越えた共創を実現していく。

将来的には、打合せで出たアイデアが容易にモデル化され、時には相談相手、時には行動支援(コンシェルジュ)、時には資料を検索・提示する業務コンサルの役割を担うなど、これまで以上にクリエイティブな活動をサポートすることにより、オフィスワーカーのパフォーマンスを最大化する環境を整える。

■新たなライフスタイル・エンターテイメント

将来的な(仮称)Cross Gateでのエンターテイメントイメージ*3
(左図:バーチャルアクアリウム、 右図:他会場と融合したバスケットボール観戦)

IOWNで世界中の街と街、エリア同士など空間をリアルタイムでつなぐことにより、今までにないライフスタイル・エンターテイメントを実現。

本タワー低層部に位置し、日比谷公園とつながる大規模なパサージュ・アトリウム空間である(仮称)Cross Gateには、壁面・天井一体型の大型LEDビジョンが実装され、巨大な屋内プレゼンテーション&エンターテイメント空間が広がる。

例えば、企業の新商品・サービスを世界・日本各地とつないで同時発表したり、企業価値向上のための広告展開、低層部に広がる商業施設との一体的なイベントなどでも活用できる。

また、イベント開催時以外も、オフィスワーカーや来街者の人たちが働き・憩う場としても機能する。

将来的には、NTTのリアルとバーチャルが融合した音響体験を提供する「音響XR技術」などのより深い没入感を生み出す技術が掛け合わさることにより、世界各地の会場と連携した映像ギャラリーやアート展示、体験型のゲームやアトラクションなど、さまざまな目的に応じた体験を提供することが可能になる。

■超・低消費電力化によるサステナビリティ

新しいビジネスやライフスタイルなどの“新しい価値の提供”を、本タワーの建物性能や最先端のエネルギー技術などにより支えることで、持続可能な社会の実現をめざす。

具体的には、建物仕様の設計工夫により、従来建物で必要なエネルギー消費量を50%以下にまで削減する「ZEB Ready」をオフィス部分で実現する。

さらに、光電融合デバイスの活用による圧倒的な“超・低消費電力化”に加え、IOWNを基盤としたAIなどの活用による未来予測で建物設備を最適制御し、省エネと快適性を両立する「Just Enough Energy※6」により運用効率を最大化し、CO₂排出量を10%から20%削減。

さらにはクリーンエナジーなどの活用により、カーボンニュートラルを実現していく。将来的には、光量子コンピュータなどの新たな技術による更なる運用効率化や、水素などの次世代のクリーンエナジーの活用にも取り組む。

■今後の展開

本タワーが位置する内幸町一丁目街区は、東京都心における中核的な拠点のひとつであり、官民連携や企業・研究機関との共創が可能な次世代スマートシティに生まれ変わる。

これまでにない“新しい価値の提供”と、圧倒的な“超・低消費電力化”が実現される“「光の街」づくり powered by IOWN”に向け、本タワーを実証・実装フィールドとして活用し、得た知見を、周辺エリアや全国・世界各地へと展開していくとのこと。

各社の役割
NTT:IOWN・AI・光量子コンピュータなどの先進技術に関する研究開発の推進
NTTアーバンソリューションズ:IOWNなどの先進技術を活用した街づくりの推進・展開
NTT都市開発:NTT日比谷タワーの事業主としての不動産開発・賃貸事業の推進

施設概要

物件名称:NTT日比谷タワー
所在地(地番):東京都千代田区内幸町一丁目1番10他
延床面積:約361,000m²
建物高さ/規模:約230m/地上48階、地下6階、塔屋2階
用途:オフィス、産業支援施設、ホール、商業、宴会場、ホテルなど
事業主:NTT都市開発株式会社、東京電力パワーグリッド株式会社
タワー竣工:2031年10月末(予定)
街区全体竣工:2037年度以降
※本記事の内容は発表時点での情報であり、今後変更が生じる可能性がある。

[注釈]
※1 IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想とは、あらゆる情報をもとに個と全体との最適化を図り、多様性を受容できる豊かな社会を創るため、光を中心とした革新的技術を活用し、これまでのインフラの限界を超えた高速大容量通信ならびに膨大な計算リソースなどを提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想

※2 都心最大級延床面積110万m² の次世代スマートシティプロジェクト(TOKYO CROSS PARK構想) https://www.tokyo-cross-park.jp/

※3 主に各社の役割に記載のNTT、NTTアーバンソリューションズ、NTT都市開発

※4 NTT版LLM tsuzumi2

※5 多様なAIが連携した「AIコンステレーション」

※6 Just Enough Energyとは、室内外環境・運用ニーズと建物制御の最適化により省エネと快適性を両立する環境マネジメント

*1 (C)Wire Collective
*2 (C)PLP Architecture
*3 (C)InPlace

関連情報
https://group.ntt/jp/group/iown/

構成/Ara

昭和63年生まれ。最新のトレンドを横断的に紹介するオールラウンド系ライター。編集プロダクションでの書籍制作や、男性向け美容・健康WEBマガジンでのライター経験を経て、現在は最新ファッションアイテムを中心に執筆活動を展開中。

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