パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社(以下パナソニック)は、WELL認証の考え方を基にエリアごとに導入できるWell-Beingな「空間パッケージ」の提供を2025年12月より開始する。
Well-Beingの向上:「空間パッケージ」事業とは
パナソニックは2022年より、業界に先駆けてWELL認証取得を支援するコンサルティング事業を展開し、国内唯一のIWBI(※1)公認の利用者アンケートの認定調査機関として、オフィスの傾向や課題に関するデータを収集・分析、Well-Beingな空間づくりにおける知見を蓄積してきた。
今回、これまでのWELL認証取得支援や課題に対する空間商材の提案実績をもとに、エリアごとに導入できるWell-Beingな「空間パッケージ」(※2)の提供を開始する。
※1 IWBI(International WELL Building Institute)は、 WELL Building Standard(WELL認証)を策定・運営する国際的な非営利団体。2025年11月現在、パナソニックは日本国内唯一のIWBI公認の利用者アンケートの認定調査機関だ。
※2 空間パッケージとは、WELL認証の考えを基に“Well-Being”な空間を実現する商材を組み合わせた空間提案のこと。設置や付随する工事は含まれない。
本パッケージでは「リフレッシュ」「マグネット」「会議室」の3つのエリアで発生する「リフレッシュ&リラックス」「コミュニケーション促進」「聞く・話すに適した環境」といった課題に着目。WELL認証を基軸に、光・空気・音・香り・映像などのテクノロジーを活用し、最適な空間を提供する。
「リフレッシュ」エリアでは自然の中にいるような演出を取り入れ、効率的に気分の切り替えとパフォーマンス向上を促す。「マグネット」エリアでは、仕事の合間に立ち寄りやすい場所で、会話のきっかけとなる情報を発信し、コミュニケーションを促す空間を創出。「会議室」では音響や温熱環境に配慮し、会話の聞き取りづらさや空気の淀みを解決し、活発に議論ができる会議空間を実現していく。
また、「音」と「温熱」に関する要因分析と対策提案を行なうコンサルティングサービスの提供も開始し、Well-Beingな音と温熱環境の実現をサポート。具体策として、環境音BOX、スポット気流、遮熱フィルムなどのソリューションを活用した解決策を提案する。
「空間パッケージ」の主な特徴
■1. WELL認証の考えを基に、光・空気・音・香り・映像など5つのテクノロジーを活用したWell-Beingな空間をエリアごとに導入できるようパッケージ化
パナソニックが目指すWell-Beingな空間における3つの重要な要素は、以下のとおり。
(1)WELL認証の考えに基づく空間設計により健康でストレスがないこと
(2)Well-Beingな空間づくりをしてモチベーションUP・生産性向上につながる空間であること
(3)調査・分析・コンサルを通じて進化し続けるオフィスであること
上記の要素をベースにオフィスをエリアごとに区切り、WELL認証・体感価値・テクノロジーの視点から「リフレッシュ」エリア、「マグネット」エリア、「会議室」それぞれのエリアに最適なWell-Beingな空間を実現する。
これにより予算や納期、ニーズなど優先順位に応じて段階的な導入を可能とする。
■2.「リフレッシュ」エリア、「マグネット」エリア、「会議室」に最適な、Well-Beingな3つの空間パッケージ
<Well-Beingな「リフレッシュ」エリア>
オフィスではリフレッシュする空間を創る際に、静かでリラックスできるスペースを確保することが期待されている。そのようなニーズに対し、効率的に気分を切り替えられる空間を構築することがパフォーマンス向上につながるはず。
そこでWELL認証の要件【こころ・M07・休憩スペース】の考えを基に、「照明」「音」「気流」「映像」「香り」の要素を取り入れてWell-Beingな空間構成をパッケージ化した。


<Well-Beingな「マグネット」エリア>
近年、コミュニケーション不足により社員同士の連携不足、チームの一体感が希薄になるといったことが困り事としてあげられている。
そこで仕事の間で自然と人が立ち寄り、会話をしやすい「マグネット」エリアという空間を設けることがコミュニケーションを促進。worXlabでWELL認証のイノベーションとして認められた『交流と創造の交差点』の考え方を基に、“偶発的な出会い”と“社員同士の交流”を促すWell-Beingな空間をパッケージ化した。


<Well-Beingな「会議室」>
会議室は音漏れが気になる、Web会議が聞き取りにくい、空気が淀むといったことが困り事としてあげられ、集中した議論が行われる会議室の構築には快適な音環境と空気環境が重要となる。
そこでWELL認証の要件【音・S04・残響時間/音・S08・音声明瞭度/温熱環境・T01・PMV】の考えを基に、Well-Beingな空間をパッケージ化した。


■3.「音」と「温熱」に関する要因分析と対策提案するコンサルティングサービスの提供も可能(※3)
※3 音響測定、音響シミュレーションはDAIKEN株式会社により実施
<「音」に関する要因分析と対策提案を行うコンサルティングサービス>
(1)音響測定では、遮音性能や残響時間の測定により、音の課題を可視化したレポートを作成
(2)音響シミュレーションでは、3Dモデルにより音漏れや響き、跳ね返り、音の届き方の強さなどを可視化・可聴化して、音環境を評価したレポートを作成
(3)上記の検証をもとに、吸音材や環境音による対策を提案

<「温熱」に関する要因分析と対策提案を行うコンサルティングサービス>
(1)現地調査により、温熱課題を抽出し、要因分析と対策提案をまとめたレポートを作成
(2)温熱シミュレーションでは、温度ムラの要因や、対策前後の温度分布が分かるスポット気流の最適な配置を提案
(3)遮熱シミュレーションでは、遮熱対策によるによる体感温度の変化をシミュレーションし遮熱対策を提案

関連情報
https://www2.panasonic.biz/jp/solution/office/genre/well-consulting/
構成/清水眞希







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