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どんな味?「ヤクルト」90周年で世界で人気のピーチ味が日本に上陸!

2025.12.06

子どもの頃から慣れ親しんでいる方も多い「ヤクルト」。現在では日本を含む世界40の国と地域で販売され、「最大の乳酸飲料/乳酸菌飲料ブランド」として2024年の年間売上がギネス世界記録に認定された。

いまや日本の国民的乳酸菌飲料……いや、「世界の乳酸菌飲料」といっても過言ではない。

そんな「ヤクルト」から、2025年11月に海外発のピーチ味が初めて日本で2026年3月までの期間限定で発売された。

わが家の7歳児とともに飲んでみたところ、熟した桃のような香りがフワッと広がり、後味すっきり。冷蔵庫で冷やして飲むと一層おいしく、毎日の風呂上がりの楽しみになっている。

いまさら聞けない、創業90周年の「ヤクルト」とは?

正式名称は「New ヤクルト」。

「ヤクルト」と聞き、多くのみなさんが思い浮かべる姿は、65mlのプラスチック容器に入った、甘い飲み物であろう。

おいしくて、しかも特定保健用食品、略して「トクホ」のお墨付き。わたしたちの健康をおなかから支えてくれる乳酸菌飲料である。

そんな「ヤクルト」は、今年で発売から90周年。日本を代表するロングセラーだが、今も昔も変わらず、〝地域密着〟で〝人の手でお届け〟することを大切にしていることをご存知だろうか?

創業者の代田 稔氏は、貧しい人でも買えるよう「誰もが手に入れられる価格で」を経営標語とし、「健腸長寿」を理念としたそうだ。

「ヤクルトの創始者は、医学博士の代田 稔(しろた みのる)です。代田は1930年に、人の健康に役立つ乳酸菌の強化・培養に成功し、のちに『乳酸菌 シロタ株』と命名しました。そして、1935年に、九州・福岡市で『ヤクルト』の製造・販売をはじめたんです。

発売当初は720mlの瓶入りで、希釈タイプだった。

当初は理解賛同いただく方を各地に作っていくというかたちで、少しずつ全国にヤクルトの拠点ができていきました」(以下「」内、すべてヤクルト本社・磯貝征志さん)

新卒で入社以来、「ヤクルト」一筋、株式会社ヤクルト本社 業務部 企画調査課 係長の磯貝征志さん。

販売するのは、地域のお届けスタッフ。いわゆる〝三河屋さん〟のように、お得意さんの元へ直接お届けするかたちで愛飲者が増えていったそうだ。「ヤクルトレディ」の発端は、約30年後の1963年。当時は女性の社会進出が課題視されており、婦人販売店システムという名のもと誕生した。

街で配達中のヤクルトレディを見かけたこと、一度はあるだろう。

「ヤクルトレディが活躍しているように、ヤクルトの基本はお届けです。スーパーでの取り扱いがはじまったのは遅く、1974年と約50年前なんですよ」

発売当初から「おなかの健康を守る」とされていたが、その後も研究を進め、1990年代には整腸作用についての研究結果が多数発表。2010~2021年代には、脳と腸の相関作用の研究が進み、ストレス緩和、睡眠の質向上、腸内環境の改善などが期待されると「Yakult(ヤクルト)1000」などの商品が話題を呼んだ。

1955年に今の容量と同じ1本65mlに。ただしまだ瓶である。

ちなみにこうした作用は、どうすれば期待できるのか?と尋ねると、ズバリ「毎日、継続して飲むこと」。

「朝昼夜、いつでもOK。毎日続けて飲み、腸内に常に乳酸菌 シロタ株がいる状態を保ってください。なぜなら菌は、排便とともにおなかから出てしまうからなんです。生活習慣で忘れにくいタイミングで飲んでいただきたいので、同じ時間帯に飲むのが望ましいです」

海外発のフレーバー「ピーチ味」とは?なぜ日本で発売した?

一日一本、毎日飲むことが大事な「ヤクルト」であるが、90周年を飾る節目の年に発売された「ピーチ味」は、初となる海外発の風味だ。

販売は、日本と同じく現地のヤクルトレディが主に活躍しているそうだ。

「『ヤクルト』は、現在日本を含む40の国と地域で製造・販売しています。スタンダードな『ヤクルト』の味は世界共通ですが、各国の嗜好や文化に合わせて現地で生産することを重視しています。だから世界には、日本では味わえない海外限定の風味があるんですよ。

『ピーチ味』は、その一つ。2024年5月に中国、2024年8月にヨーロッパ、2025年9月にブラジルで発売され、ありがたいことにご好評いただいています」

世界で人気の風味を日本で発売したきっかけの一つが、ギネス世界記録の認定だ。

現在、1日の販売本数がもっとも多いのはインドネシアの5,677千本。ヤクルトレディの努力の賜物だ。

「ギネス世界記録に認定されたことを受け、世界で愛されているピーチ味を90周年の節目に日本の皆さまにも楽しんでいただこうと、日本でも発売したんです」

なるほど、だからパッケージに「世界のヤクルト」と書かれていたのか!

ギネス認定が一つのきっかけに。

毎日1本だからこそ、時には気分を変えて

販売は、5本パック260円(税込)のみ。乳酸菌シロタ株が1本あたり200億個、ビタミンCも20mg含まれている。

「ピーチ味」をきっかけに、「しばらく飲んでいないという方にも、改めてそのおいしさと機能感を知っていただけたら。期間限定商品を入口として、ヤクルトに興味をもっていただけると嬉しい」と続ける。また、おなじみの風味とは少し違う香りと味わいが感じられる商品なので、気分転換にもおすすめとのこと。

「すっきりとした甘さや香りの豊かさにもこだわっていますので、仕事や家事、勉強のリフレッシュや、一日の終わりの小さなご褒美にもぴったりです」

開封したときの香りが驚くほど桃なのである。しかも食べ頃の桃!

なお、繰り返すが「ピーチ味」の販売は2026年3月末(予定)までの期間限定である。筆者とわが子の主観だが、なじみの味を想像するなかれ。驚くほど桃だ。だが、そこがよい。できれば定番商品として販売を続けてくれないかと強く願うばかりだ。

「反響次第で、今後の展開につながりますので、どうぞ一度お試しください」

なお販売は、各地のスーパーマーケットが主とのこと。フレッシュな桃色に染まった65mlの5本パック。見かけたら即ゲットを強くおすすめする。

子どもには「1日1本」と言いながら、こっそり2本めを一息に飲んでいることは秘密だ。

文/ニイミユカ

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1983年、兵庫県生まれ、東京・浅草在住。朝ランが日課の編集者・ライター。女児の母。大阪の大学を卒業後に上京。編集プロダクション勤務を経て、フリーランスに。「衣食住子」と地に足のついた企画を編集・取材・執筆しています。Instagram @yuknote

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