DIME MAGAZINE
権利確定日とは、配当金や株主優待の権利が確定する基準日のことです。権利を得るためには、権利確定日に株主名簿に名前が登録されていなければなりません。
目次
これから株式投資を始めようと考えている方は、「権利確定日ってなんだろう？」と疑問に思うことがあるのではないでしょうか？
配当金や株主優待を受け取るためには、権利確定日までに株を保有していなければなりません。本記事では、権利確定日の仕組みや配当金・株主優待を受け取るタイミングを解説します。
権利確定日とは？
権利確定日とは、株主に配当金や株主優待の権利が確定する基準日のことです。株を保有しているだけでは権利は発生せず、当日に株主名簿に名前が登録されている必要があります。
ここでは、権利確定日の概要と、関連する「権利付最終日」や「権利落ち日」との違いについて解説します。
■配当金・株主優待の権利が確定する日
権利確定日とは、配当金や株主優待をもらうために「この日までに株を持っている必要がある日」のことです。この日に権利が確定していれば、1日だけでも株主としての権利を得られます。
多くの場合、決算日や中間決算日が権利確定日に設定され、株主名簿に登録されていれば後日配当や優待が受け取れます。配当や優待を狙って株を購入する場合は、この日を踏まえて売買のタイミングを考えることが重要です。
■株主名簿に名前が記載されている株主が対象
配当金や株主優待を受け取るには、権利確定日に株主であることが必要です。ただし、権利確定日の当日に株を買っても権利は得られません。
株主名簿は決められた基準日をもとに作成され、証券会社の保有データを通して管理されています。株主名簿に反映されるまでには「3営業日」かかるため、権利確定日の直前に株を買っても間に合わない場合があります。少なくとも、権利確定日の2営業日前までに株を保有しておかなければなりません。
つまり、株式を取得して配当金や株主優待を受け取るためには、企業が定めた権利確定日に株主名簿へ記録されている必要があります。事前に、「いつまでに購入すれば株主として認められるのか」を理解しておくことが大切です。
■「権利付最終日」「権利落ち日」との違い
権利確定日を正しく理解するには、「権利付最終日」「権利落ち日」との違いも押さえておくことが大切です。
権利付最終日とは、配当や株主優待を受けるために、その日までに株を保有しておく必要がある日のことです。翌営業日からは権利落ち日となり、権利のない株として売買されます。
つまり、権利確定日の2営業日前が権利付最終日、1営業日前が権利落ち日という順序になります。
配当や優待を受け取りたい場合は、権利付最終日までに株を購入し、その日の取引終了まで保持しておくことが必要です。この違いを理解すれば、権利取得のタイミングを間違えずに判断できるでしょう。
権利確定日と配当金
株式の権利確定日に株主名簿に登録されていれば、後日配当金を受け取ることができます。
ここでは、配当金の基本的な仕組みと、実際に受け取れる時期について解説します。
■配当金とは
配当金とは、株式会社が得た利益の一部を株主に分配するお金のことです。会社の業績や利益状況に応じて配当の有無や金額が決まり、現金配当や株式配当（自社株での配当）が行われます。
配当金は株主が会社に投資した資本に対するリターンであり、株式投資の収益源のひとつとなります。
■配当金を受け取るタイミング
配当金が出るかどうかや金額は企業の業績によって左右され、最終的な配当内容は、決算後に行われる株主総会で正式に決められます。
決算期は企業ごとに異なりますが、一般的には期末決算の2〜3ヵ月後に総会が開かれ、その後に配当金が株主に支払われます。
たとえば、3月末決算の会社であれば、配当金の受け取りはおおむね5月〜6月ごろです。
権利確定日と株主優待
権利確定日の株主名簿に登録されていれば、株主優待を受けられます。
ここでは、株主優待の内容や、実際に優待を受け取るまでの手順について解説します。
■株主優待とは
株主優待とは、株を所有する株主に対して、企業が自社の商品やサービス、割引券などを特典として提供する制度です。企業によって優待内容は異なり、食品や飲料、旅行券、ギフトカードなど、さまざまな形態で提供されます。
株主優待は株主への利益還元であり、株式投資のメリットのひとつです。株主優待を行うかどうかは任意で、すべての企業が実施しているわけではありませんが、個人株主を増やす目的で多くの企業が実施しています。
■権利確定日から優待を受けるまでの流れ
株主優待を受け取るまでの流れは、次のとおりです。まず、権利付最終日までに必要な株数を購入し、権利確定日時点で株主名簿に名前が載っている状態にします。
その後、企業から優待の案内やカタログが送られ、指定期間内に申し込みを行うと、優待品やサービスが発送・提供される、というのが一般的な流れです。
権利確定日を迎えたあと優待が届くまでの時期は企業によって異なりますが、多くの場合は確定日から2〜3ヵ月ほど経ってから送付されます。
たとえば、3月末に権利確定日が設定されている場合、優待が届くのは6月〜7月ごろです。
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