名刺やショップカード、ギフトタグ、イベントの案内――日常の中で「想いを伝える小さなツール」は数多く存在する。だが、それらの多くは紙であり、使い捨てられるものでもある。
もし、その「伝える」という行為に、もっとフレキシブルで持続的な方法があったらどうだろうか。
今回紹介する『EZ Sign NFCモデル 4.2インチ 4色表示』は、そんな発想から生まれたNFC搭載の電子ペーパーサインボードである。スマートフォンをかざすだけでメッセージや画像を共有し表示内容の書き換えが可能。
紙のように薄くて軽く、それでいてデジタルが持つ柔軟な「伝達の新しいかたち」を実現している。
今回はNFCと電子ペーパーを融合したこの魅力的なプロダクトの特徴を詳しく紹介していこう。
『EZ Sign NFCモデル 4.2インチ 4色表示』とは
『EZ Sign NFCモデル 4.2インチ 4色表示』は、株式会社サンテクノロジーが開発した電子ペーパーサインシリーズの最新モデルである。
4.2インチの電子ペーパーディスプレイを搭載し、黒・白・赤・黄の4色表示に対応。これにより、従来のモノクロ電子ペーパーよりも視認性とデザイン性が大幅に向上し伝えられる情報が格段に増している。
最大の特徴は、NFC(近距離無線通信)機能を内蔵している点だ。スマートフォンを本体にかざすことで、事前に設定したメッセージや画像、QRコードなどに即座に本体に表示させることができる。
例えば、展示会での製品紹介、店舗でのQRコード提示、ギフトに添えるメッセージ――従来の紙媒体では時間を要したコミュニケーションも容易なものとなる。
また本製品が使用する電子ペーパーは、電力をほとんど消費しない「書き換え時のみ電力を使用する」仕組みを採用しているため、表示内容を長期間維持できる。これにより、電源を入れっぱなしにする必要がなく、メッセージや画像を常に表示したままにできる。
さらに、専用アプリを通じて画像や文字を簡単に更新できるため、デザインの自由度も高い。アナログの温かみとデジタルの利便性を両立する仕組みといえる。
『EZ Sign NFCモデル 4.2インチ 4色表示』の特徴
■ NFCで「伝える」をもっと手軽に
本製品のNFC機能は、スマートフォンをかざすだけで容易に表示内容を更新できる点が最大の魅力だ。
PCとの接続といった面倒な作業が不要な点は、頻繁に情報を更新する用途で使用する場合のハードルを下げてくれる。
たとえばショップでは、商品横に設置して価格を表示させるだけでなく、商品情報の詳細を伝えるサイトへQRコードを表示して誘導することができる。価格や情報が度々更新される環境にあっては、情報が更新された際の表示の切り替えが容易なのは有難いだろう。
NFCを通じてタイムリーな情報を提供することで、従来の紙媒体の表示よりもインパクトを与えるマーケティングを行うことができる。
■ 4色表示が生む高い視認性と表現力
従来の電子ペーパーは黒白2色表示が一般的だったところ、本製品の旧モデルでは赤を加えた3色表示によってアクセントをつけることができた。
今回の『EZ Sign NFCモデル』では更に黄色が加わり、黒・白・赤・黄の4色表示に進化している。これにより、視認性だけでなく「色で伝える意味の幅」も格段に広がった。
例えば赤は注意喚起や強調、情熱を表す色、黄は温かさや親しみ、柔らかい警告を伝える色、といった具合に白と黒のみでは伝えることが難しかったニュアンスも伝えることができる。
店舗では「SALE」表示を赤と黄で派手に強調する、オフィスでは部署名や肩書きを落ち着いたトーンで表示するなど、職場や業界に状況に応じた雰囲気に配慮した表現もできる。
写真はディズニーランドのクリスマスツリーを表示されたものだが、黄色が表示できるようになったことでこのようなイルミネーションの色も再現できるようになっている。
ただし拡大してみると画素としてはかなり粗いことが分かるので、写真に関してはあくまで本来の用途外の使い方と捉えるのがよいかもしれない。
■ 電池レス・配線レスでどこでも使える
電源や配線が不要な点も『EZ Sign NFCモデル』の大きな特徴である。さらには電子ペーパーの表示更新時にはNFCから給電するため、そもそもバッテリー交換や充電を気にする必要がない。まるで魔法のような製品である。ご覧のように充電の必要がないので本体のデザインはこれ以上ないくらいにシンプルだ。
厚みが僅か3.4mmしかない点も、場所を選ばない活用シーンの広さに繋がっている。
実際に手にするとその薄さにはとても驚かされた。重量も僅か29gととても軽量だ。
これにより、カウンター上や壁面、展示スペースなど、電源の確保が難しい場所でも手軽に設置できる。また、オフィスのネームプレートや、ホテルの客室内でのメッセージボード、美術館での作品解説パネルなど、幅広いシーンで活用が想定される。
■ 家庭でも活躍する多用途デザイン
『EZ Sign NFCモデル』は、もちろん業務用途に限らず家庭でも便利に使える。たとえば玄関やリビングに置き、「今日は19時に帰るよ」といった帰宅時間を伝える家庭内連絡帳として活用できる。また、電子ペーパーの静止表示を活かし、写真立てやちょっとした額縁として使用するのもおすすめだ。お気に入りの写真や子どもの描いたイラストを表示すれば、電源不要のデジタルフォトフレームとして楽しめる。軽量でコンパクトなため、リビング棚やデスクにも違和感なく馴染む。表示の切り替えも容易なため、気分転換に小まめに表示を変えることもできるだろう。
家族間のメッセージ共有のみならず、日常の癒しのディスプレイとしても機能する点は、これまでの電子ペーパー製品にはない魅力といえる。
■ 専用アプリでカスタマイズも自由自在
専用アプリを使えば、メッセージ、画像、QRコードなどを組み合わせて自由にデザインできる。1つのデザインデータを複数台に順番にかざして転送することで、複数台を同一表示に統一することもできる。店舗やイベントでの大量設置の際も便利だ。
繰り返しになるが更新はスマホから数秒で完了するため、メニュー変更やイベント告知にもすぐ対応できる。シーズンごとに表示内容を変えるなど、日常的な運用にも柔軟に対応できるのがうれしい。
『EZ Sign NFCモデル 4.2インチ 4色表示』購入するには
『EZ Sign NFCモデル 4.2インチ 4色表示』は、クラウドファンディングサイト「Makuake」で先行販売が実施され、先ごろ25年10月にプロジェクトが終了したばかりである。一般販売前の支援プロジェクトとして公開されて、限定価格での入手が可能となっていた。
ラインナップは、4色表示タイプではサイズが4.2インチと2.9インチの2種類が容易されており、各々本体カラーはブラック、ホワイト、シルバーの3色から選ぶことができた。一方、2色表示タイプも存在し、こちらも同じように2種類のサイズと3色のカラーが容易されていた。
一般販売の時期については未定だが、4.2インチタイプは税込み3,490円、2.9インチタイプは税込み2,490円の販売価格が予定されているそうなので、興味のある人はMakuakeのプロジェクトページをフォローして、最新情報をチェックしておくとよいだろう。
■関連情報
https://www.makuake.com/project/ez-sign-nfc-santek/
文/Wataru KOUCHI
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