スキンケアやヘアケアはしていても、首のケアはつい後回しになりがちではないだろうか。
第一印象の9割を占めるといわれる見た目の印象は、顔だけでなく、髪型や首元も含まれている。
襟元から上部を「顔」として無意識に見ていることを考えると、首のケアも欠かせない。
近年、ネックケア専用アイテムを見かける機会が増えた。ということは「首のケアは顔の延長では不十分なのか?」という疑問が浮かび、ネックケア専用アイテムを開発したメーカーに話を聞いた。
手と首のケアに特化した「ハンデコルテ」
専用クリームとして気になったのが、キユーピーが展開するスキンケアブランド「キユートピア」の『ハンデコルテ』。
ハンド&ネッククリームとパッケージに記されており、首はボディケアとして扱った方がいいのかもしれない。その開発背景について、担当の田川亜矢さんに聞いた。

「開発のきっかけは、手と首が同じケアというより、心理的な気づきからきています。
実は、顔や手元をケアしていた母が首元を隠していたことに気づき、これは多くの人が抱える悩みではないかと思ったのが始まりです」(田川さん)
当時はコロナ禍でオンライン会議が増えていた時期。画面に映る自分や他人の首元を見て、首のケアを意識するようになったという。
「首のケアの仕方がわからない人に、ハンドクリームの延長で取り入れてもらえるようにしたかったんです」と田川さん。
首だけの専用クリームも検討したが、手洗いの機会が増えていた状況を踏まえ、「ハンドクリームと一緒にケアできれば続けやすい」と考え、『ハンデコルテ』の開発に至った。

『ハンデコルテ』はべたつかず、水洗いしても落ちにくい処方で、ハンドクリームとしての使いやすさも兼ね備える。
キユーピーが長年研究してきたヒアルロン酸を3種類配合し、肌にハリとうるおいを与える設計だ。
ハンドマッサージを行った後、そのままネックケアをするのがおすすめだそうで、首の付け根からあごに向かってゆっくりクリームをのばし、下から上へ、両手の平で首全体を包み込むようになじませる。

「ハンドクリームを塗るたびにマッサージするのは面倒」という人は、手に残ったクリームを首元にのばすだけでもOK。
「ハンドクリームを塗った後は、自然と両手が首元にいくほど習慣になっています」と田川さんは話す。
首のケアをしていなかった男性社員にも試してもらったところ、「乾燥による不快感が改善された」「テクスチャーが良かった」といった感想が寄せられたという。
トイレで手を洗うついでにケアできるため、1日数回ケアすることが可能だ。
「肌はケアすることで応えてくれます。目につくところがきれいになるのはうれしいですよ。“面倒くさい”の先にある快適さを楽しんでもらいたいです」(田川さん)

首のシワが気になっても、専用アイテムはまだ少ない。
重すぎるテクスチャーでは習慣化しづらいと考え、ハンドケアと同時に行える軽やかな使い心地を追求したのが『ハンデコルテ』だ。
ピンク基調のパッケージながら、男性も持ち歩きやすいよう内箱をゴールドシルバーにするなど、細部までこだわっている。“ネックケアを続けるための工夫”が詰まったアイテムといえる。
首・フェイスラインの悩みに着目した「ブライトリペアネッククリーム」
ハンドケアの延長で首をケアする習慣ができれば十分かもしれない――そう思いかけたが、ネックケア専用アイテムが登場していることを考えると、顔とは違うケアが必要なのかもしれない。
そこで、ネックケア専用のアイテムを手掛ける「ナチュラルサイエンス」に、専用クリームの必要性を聞いた。

ナチュラルサイエンスが展開する「レドナ」は、敏感肌やゆらぎ肌など“大人の肌”のためのスキンケアブランド。
そこから2024年9月に発売されたのが『ブライトリペアネッククリーム』だ。
年齢サインが出やすい首元やデコルテ、フェイスラインを集中ケアするアイテムとして開発されたという。
開発担当の小松千紘さんに、首と顔の違いについて話をうかがった。

「首の皮膚は顔に比べて薄く、皮脂量も少ないため乾燥や湿疹、肌荒れが起こりやすいデリケートな部位です。
また、角質のターンオーバーが遅く、筋肉量が少ないうえ、皮膚を支える靭帯が首には存在しないことから、皮膚が伸びやすく、たるみやすいという特徴があります」(小松さん)
顔より皮下脂肪が少なく、皮膚自体も頬の約3分の2の厚さしかないというから驚きだ。

皮膚が薄いことに加え、首は日常的に動かす機会が多く、シワやクセがつきやすい部位でもある。
「疲労などで筋肉が緊張すると血流が滞り、ハリの低下にもつながります。
このような構造的な違いから、首は顔よりもたるみやシワが目立ちやすく、フェイスラインの崩れにも影響しやすい部分です。
そのため、首の皮膚には顔と同等、もしくはそれ以上に丁寧な保湿とケアが必要といえます」(小松さん)
つまり、首は“顔の一部”ではなく、構造的にも別のパーツというわけだ。
「首は、顔とは皮膚構造が大きく異なるため、『首は顔の一部ではない』と考え、専用のケアを行うことをおすすめします」(小松さん)
長年、顔の延長として首をケアしてきた筆者にとって、この言葉は衝撃だった。
日中も紫外線や乾燥といった外的刺激にさらされる首には、独自のケアが必要なのだ。
ナチュラルサイエンスの『ブライトリペアネッククリーム』は、保湿成分をたっぷり配合しながらもべたつかず、“モイストリッチスムージング処方”で使用後すぐに衣服を着ても気にならない。
伸びがよくマッサージにも使いやすいため、スキンケアの最後の習慣として取り入れやすい。
また、たるみが起こりやすい首に着目し、表皮と真皮をつなぐ基底層、
そして真皮マトリックス構造をサポートする処方設計を採用している。
「ネックケアで最も大切なのは継続です。使い続けたくなるよう、即効的な実感にもこだわりました。
シワをリフトアップする成分や、光の乱反射でシワをぼかす微細パウダーを配合し、
塗布直後からハリ感と明るさを感じていただけます」(小松さん)
“即効性”の実感は、ネックケアを続けるモチベーションにもなるだろう。
首元こそ、年齢サインが出やすい場所
年齢のサインが表れやすいといわれる首元は、実は顔以上にデリケート。今までケアをしていなかった人は、まずスキンケアやハンドケアの延長から始めてもいい。慣れてきたら、専用クリームでより丁寧なケアを取り入れてみよう。
まずは、鏡の前で自分の首元をチェックすることから始めてみては。
取材協力:
キユーピー https://www.kewpie.co.jp/
ナチュラルサイエンス https://www.natural-s.jp/
取材・文/林ゆり
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