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知ってた?ファミマでQUOカードが使えなくなる衝撃の理由

2025.11.11

ファミリーマートでのQUOカードの販売が2025年11月23日、利用が12月22日をもって終了。デジタル決済への移行と店舗の負荷低減が背景にあります。通常のQUOカードはファミマ以外で引き続き利用可能ですが、「ファミリーマート専用プリカ」は期限までに使い切る必要があります。今後の購入方法や代替手段を解説します。

「えっ、マジで?」

そう声を上げた方も多いのではないでしょうか。

長きにわたり、全国のコンビニで気軽に購入・利用できた、プリペイドの磁気カードの代名詞ともいえるQUOカードが、ついにファミリーマートでの取り扱いを終了します。

販売終了日は2025年11月23日(日)23時59分、そして利用終了日は同年12月22日(月)23時59分。

在庫が無くなった場合は、終了日前に販売を終える場合もあるそうです。

これは私たちにとって、身近な決済手段の1つが変わることを意味しています。

特にお歳暮やお祝い返しなどでQUOカードを贈答品として利用してきた方や、株主優待品にQUOカードを利用する企業から定期的に受け取ってきた方、そして「コンビニはQUOカードで」と決めていた方にとっては、大きな影響があります。

しかし、Z世代の人たちにとって、プリペイドの磁気カードってなじみがないかもしれませんね。

そこで、この「ファミマでのQUOカード終了」の背景と詳細、そして今後私たちがどのように対応すべきか深掘りします。

【参考】QUOカード|ファミリーマート

「ファミリーマートでのQUOカードお取り扱い終了」のご案内|ファミリーマート

ファミリーマートにおける「QUOカード」の取扱い(販売及び利用)終了について|クオカード

ファミマでのQUOカードの販売が終了!その背景とは?

このニュースを単なる「サービス終了」として片付けてしまうのは早計です。

そこには、日本の小売業界、特にコンビニエンスストアでの決済戦略の転換と、私たちのライフスタイルのデジタルシフトが深く関係しているからです。

■QUOカードって何?基本情報をおさらい

QUOカードは、株式会社クオカードが発行する、プリペイドカード型のギフト券(商品券)です。

1987年に日本カードセンター株式会社(現、株式会社クオカード。2003年に商号変更)により、QUOカードは誕生しました。

そして、2年後の1989年にセブン-イレブン・ジャパンと契約を締結して、「セブン-イレブンカード」の発行を開始しています。

1995年には、「QUO(クオ・カード)」ブランドを市場へ投入して、すでに発行されているカードからの切り替えと共用化を開始。2021年には累計発行枚数が約10億枚を超えています。

コンビニエンスストアを中心に書店、ドラッグストア、ガソリンスタンドなど、約6万店で利用できる汎用性の高さが特徴です。

ギフト性の高さ

現金に近い感覚で使え、しかも使える店舗数が多いことから、企業による株主優待券をはじめ、ノベルティやキャンペーン景品、謝礼として長年重宝されてきました。

額面と利用可能額

300円券から1万円券まで様々な額面があり、一部のカードには額面以上の金額が利用できる場合があります。

例えば5000円券の利用可能額は5070円、1万円券は1万180円の利用が可能といった具合です。

手軽さ

QUOカードは、磁気情報を記録する、プリペイド型の磁気カード。

会計の時にレジに出すだけと、決済が非常に簡単でスムーズです。

お釣りは出ませんが、残高が0になるまで何度でも利用可能。残高はレシートで確認できます。

そして、残高が支払い額に足りない場合は、現金を追加しての利用や複数枚の使用も可能です。

この「手軽さとギフト性の高さ」により、多くの人が慣れ親しんできた理由です。

■ファミリーマートでのQUOカードの取り扱い

ファミリーマートは、QUOカードの主要な販売チャネルであると同時に、ユーザーの利用機会が多い加盟店の1つでした。

もちろん、ファミマでQUOカードを購入し、そのままファミマで利用する方も少なくありませんでした。

QUOカードには「ファミリーマート店舗限定デザイン」があります。

また、「ファミリーマート専用プリカ」や、2018年11月30日で営業を終了してファミリーマートへブランド統合された、「サークルK」、「サンクス」専用の「サークルKサンクス専用プリカ」など、ファミマグループのみで利用できる専用券種も存在しており、両者の関係の深さを示していました。

■ファミマでのQUOカード販売終了の発表の詳細

ファミリーマートとクオカード社は、取り扱い終了の理由を店舗での負荷低減と手数料削減としています。

また、電子マネーが普及したため、利用頻度が減ったQUOカードの取り扱い継続はメリットが小さいと判断したと予測されます。

店舗での負荷低減と手数料削減

QUOカードのような磁気プリペイドカードの取り扱いは、在庫管理や売上管理、そしてレジでの物理的なカード処理(磁気リーダーでの読み取り)など、店舗スタッフに一定の負担がかかります。

また、加盟店としてQUOカード決済による手数料コストも無視できません。

デジタル決済の急速な普及

近年、「FamiPay(ファミペイ)」をはじめとするバーコード決済、交通系IC、クレジットカードなどのキャッシュレス決済が主流となり、QUOカードのような物理的な金券の利用頻度は相対的に低下しています。

「FamiPay(ファミペイ)」

【参考】ファミペイ

店舗側としては、利用頻度の低い決済手段のオペレーションを継続するよりも、利用者の多いデジタル決済へのリソース集中を進める方が効率的と判断したと見られます。

ファミマでのQUOカードの利用は2025年12月22日までですが、QUOカード自体は引き続き、ファミマ以外のQUOカード加盟店(セブン-イレブン、ローソン、書店、ドラッグストアなど)で利用できます。

手元に残っているのが、ファミリーマート専用のカード以外のQUOカードは、期限までに使い切る必要はありませんのでご安心ください。

QUOカードの今後と代替手段

ファミマでの取り扱いが終了しても、QUOカードそのものが使えなくなるわけではありません。しかし、私たちの購入・利用習慣は変える必要があります。

■ファミマ以外でのQUOカードの購入方法

これまでファミマで手軽に購入していた方は、今後は以下のチャネルを利用することになります。

QUOカードオンラインストア

公式サイトなら確実に入手可能です。オリジナルデザインの制作も可能。

ただし、現物到着には輸送時間がかかります。また、送料がかかる場合があります。

【参考】QUOカードオンラインストア【公式・通販】 | HOME

QUOカード加盟のコンビニ

セブン-イレブンやローソンなど、ファミマ以外の主要なコンビニでも販売を継続しています(一部店舗を除く)。

ただし、店舗限定デザインが多く、店舗や時期により在庫がない場合があるので注意して下さい。

書店

一部の大型書店などで販売している場合があります。

ガソリンスタンド

ENEOSやJA-SSの一部店舗で店頭限定デザインのカードが購入できます。

■クオカードを使った株主優待の活用法

ビジネスパーソンにとって、QUOカードは「株主優待」を通じて手に入れることが多いアイテムかもしれません。

QUOカードを優待品としている企業は多く、手軽さから人気の優待品となっています。

ファミマでの利用が終了したことで、株主優待としての魅力は低下するのでしょうか?

結論から言えば、「利便性は低下するものの、優待品としての価値が直ちにゼロになるわけではない」と考えられます。

優待価値の変化

「主要コンビニの1つで使えない」ことは、優待の流動性(使いやすさ)を低下させます。特にファミマを日常的に利用している投資家にとってはマイナスです。

今後の戦略

優待投資家の中にはこの変更を受け、優待品がQUOカードの企業への投資を再考する動きが出る可能性もあります。

企業側も、優待品をQUOカードから自社製品、自社サービス券、あるいはQUOカードPay(デジタルギフト)などに切り替える動きが出てくるかもしれません。

私たちがすべきこと

1.手元のQUOカードの使い道を見直す:今後はセブン-イレブンやローソン、ドラッグストアなど、ファミマ以外の加盟店での利用をメインに切り替えましょう。

2.投資ポートフォリオの見直し:株式への投資がQUOカード優待銘柄に偏っている場合は、今後の優待内容の変更リスクも考慮し、分散投資を検討しましょう。

■ファミマのマークとQUOカードの関係

QUOカードには、カードに利用可能な店舗を示す「ファミリーマートのマーク」が記載されていることがあります。

また、カードの裏面に「ご利用範囲」が指定されているカードがあります。

通常のQUOカード

カード裏面に「ファミリーマート」のロゴがあっても、それは加盟店であることを示しているだけで、2025年12月22日以降、ファミマでは使えなくなります。しかし、他の加盟店では引き続き利用可能です。

専用プリカ

前述の「ファミリーマート専用プリカ」「サークルKサンクス専用プリカ」は、そもそもファミマグループ以外では利用できません。

これらは2025年12月22日までにファミマで使い切る必要がありますので、注意しましょう。

裏面の「ご利用範囲」に「ファミリーマート(一部店舗を除く)」とあるカード

裏面の「ご利用範囲」に「サークルK全店、サンクス全店」とあるカード

裏面の「ご利用範囲」に「ファミリーマート全店、サークルK全店、サンクス全店」とあるカード

さらに、「シネマカード」も利用終了日までにファミリーマート店舗で利用してください。

【参考】ファミリーマートでのQUOカード取扱い終了について

QUOカードに関するよくある質問(FAQ)

■Q:手元にあるQUOカードはファミマでいつまで利用できますか?

A:2025年12月22日(月)23時59分までです。これ以降は、ファミマのレジでは利用できなくなります。

■Q.ファミマ以外のコンビニ(セブン-イレブン、ローソン)でQUOカードは使えますか?

A:はい。ファミマ以外のQUOカード加盟店では、2025年12月23日以降も通常のQUOカードは引き続き利用可能です。

ただし、「ファミリーマート専用プリカ」「サークルKサンクス専用プリカ」は他店舗で利用できないカードです。2025年12月22日(月)23時59分までに、ファミマで残高を必ず利用してください。

■Q.QUOカードに有効期限はありますか?

A:通常のQUOカードに有効期限はありません。ただし、一部の専用券など有効期限が設定されているものもあります。

■Q.QUOカードの残高はどこで確認できますか?

A:QUOカード加盟店のレジで確認するのが手軽です。利用時に残高が表示されますし、レシートには残高が記載されます。また、目安として該当カード下部にある度数表示の穴の位置でも確認可能です。

■Q.ファミマ限定デザインのQUOカードは、今後どこで買えますか?

A:ファミマでの販売が終了すると、同じデザインのカードは購入できなくなります。購入希望の場合は、販売終了日(2025年11月23日)までにファミマ店舗で購入を検討するか、QUOカードオンラインストアで汎用デザインの購入を検討しましょう。

まとめ:ファミマのQUOカード販売終了がもたらす影響

ファミリーマートでのQUOカードの販売・利用終了は、単なる一企業のサービス変更にとどまらず、日本のキャッシュレス社会への移行を象徴する出来事です。

QUOカードの利便性を享受してきた世代にとって、この変更は「アナログからデジタルへの移行」を改めて意識させるものでしょう。

QUOカードの終了は、「自分の決済習慣」を見直す良い機会かもしれませんね。残されたカードを計画的に利用し、今後は「QUOカードPay」や「FamiPay(ファミペイ)」などのデジタル決済を賢く活用することで、スマートなコンビニライフを送りましょう。

さよならQUOカード in ファミマ。そして、ようこそ、新しいキャッシュレス時代へ。

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※当記事に掲載している価格などのデータは2025年11月時点でのものです。

文/中馬幹弘
ガジェット・MONO・マネー編集/ライター。慶應義塾大学卒業後、野村證券にて勤務。アメリカンカルチャー誌編集長、モノ情報誌編集を歴任。iPhone、iPad登場時よりスマホ実務に携わる

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