DAXを使いこなすための注意点とコツ
DAXを正確に扱うには、テクニック以前に「考え方」と「構造設計」を意識することが重要である。
■ピボットテーブル設定との連動性を意識する
メジャーは、ピボットテーブルの行・列・フィルター設定に応じて結果が変化する。
そのため、「どの条件で値を返したいのか」を明確にしたうえで式を設計することが大切だ。支店別・年度別など複数軸を扱う際は、フィルターの優先順位を意識しよう。
■シンプルな式から複雑な式へ段階的に拡張する
最初から複雑な式に挑むと混乱しやすい。
まずは SUM、AVERAGE、RELATED などの基本関数で慣れ、次に CALCULATE や FILTER などを組み合わせて応用範囲を広げるとよい。
■日付テーブルやモデル設計をしっかり作る
DAXの多くの時間系関数は「日付テーブル」を前提としている。年、月、四半期を持つ連続したカレンダーテーブルを用意しておくことで、前年比や累計分析が正しく機能する。
モデル全体の構造を整えることが、正確な集計への近道である。
まとめ
DAXを使えば、従来のエクセル関数では手間がかかる集計を、パワーピボット上で効率的に実装できる。基礎的な事柄を十分に理解することで、分析の自由度が格段に広がる。まずは今回紹介したサンプルを再現し、仕組みを体で覚えることをおすすめする。DAXを使いこなせば、エクセルは単なる表計算を超え、データ分析ツールとして大きく進化するはずだ。
本記事の内容を以下で簡単におさらいしよう。
- パワークエリとパワーピボットの関係
- モダンエクセルでは、パワークエリとパワーピボットが連携して高度なデータ分析を実現する。
- パワーピボットは、整えたデータを「データモデル」として管理し、複数の表を関連付けて集計する。
- DAXはパワーピボット内で使用する数式であり、列単位で膨大なデータを効率的に処理できる。
- パワークエリでデータを取り込む手順
- 「データ」タブ→「データの取得」→「テーブルまたは範囲から」で支店別データを読み込む。
- 各支店データに「支店名」列を追加し、識別できるようにする。
- 「クエリの追加」で東京・神奈川・千葉など複数支店のデータを統合する。
- 編集完了後、「閉じて次に読み込む」→「データモデルに追加」を選択して保存する。
- ピボットテーブルとDAX式の活用
- データモデルを基にピボットテーブルを作成し、行に支店名、列に月、値に予算と実績を設定する。
- スライサーを追加すれば、月ごとの絞り込みも簡単に行える。
- パワーピボットで「メジャーの追加」を行い、「差し引き = SUM(実績) – SUM(予算)」と設定すると自動で差額を計算できる。
- DAXを使えば、セルごとに式をコピーせずとも全体の差額を一括で処理できる。
- DAXを使いこなすためのコツ
- DAXはフィルター設定やピボットの行列構成に影響を受ける点を理解する。
- 最初はSUM・AVERAGEなどの基本関数で慣れ、徐々にCALCULATEやFILTERへ発展させる。
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構成/編集部







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