商品の良し悪しを判断する情報源、Z世代の方が他者の影響を受けやすい?Y世代は実体験で購買行動が変わる傾向
成分や素材をチェックするようになったきっかけも聞き、世代別で比較した。Z世代は「使っているものが合わないと感じたから(29.1%)」が1位、「家族の影響で(21.4%)」が2位に。
「SNS上の一般人の影響で(17.6%)」「タレントやインフルエンサーの影響で(12.6%)」「タレントの中でも『推し』の影響で(9.9%)」と回答した人はY世代よりも多く、どちらかというとZ世代の方が他者の影響を受けやすいようだ。
Y世代も1位はZ世代と同じ「使っているものが合わないと感じたから(38.2%)」であったが2位は「使っているものの効果に納得いかなかったから(25.3%)」となり、違いが見えた。Y世代の方が、自身の経験をもとに行動を変える傾向にあると考えられる。
成分や素材をチェックする人たちは、どんな情報源を参考に判断しているのだろうか。Z世代は「一般人のSNS投稿(41.2%)」「インフルエンサーのSNS投稿(36.8%)」と回答した人が目立ち、やはりSNSをよくチェックしていることがうかがえる。
「商品のレビュー・口コミ(Z世代:40.1%、Y世代:49.4%)」は、Z世代・Y世代共に比較的多くの人が活用していることが判明。Y世代は「過去の自身の経験から(33.1%)」と回答した人も3割以上いた。
成分や素材を調べる時間「数十分~数時間程度」が約半数!「買うなら後悔したくない」「1つにお金を出すより色々試す派」など買い物への意見9選
質を求めるとき、比例して高くなりやすい「価格」。見た目や味には差がないとき、「価格がやや高いが質が良いもの」か「少しでも価格が安いもの」どちらを選ぶか聞いてみたところ、およそ半々という結果に。
カテゴリとしては「コスメ・スキンケア」は質の良さを取る人が、「ファッションアイテム」は価格の安さを取る人がやや多いようだ。
成分や素材、質を調べることにどれくらい時間をかけているかも商品カテゴリ別で聞いたところ、約半数が数十分~数時間程度と、その日のうちに検討を終えていることが判明。
時間をかけている人が比較的多いのは「サプリメント」、少ないのは「食べ物」という結果に。
また、店舗で気になる商品を見つけたとき、成分をネットで「必ず調べる」という人は13.2%であった。
「調べることが多い(40.2%)」も含めると半数以上となり、偶然出会った商品もそのまま購入するのではなく、一度立ち止まって検討する人は一定数いることが分かった。
さらに、コスメ・スキンケア商品を購入するとき「質の良さと価格の安さどちらを重視するか」の調査結果との相関を見たところ、商品の成分を調べる時間を取っている人ほど、最終的に質が良いものを選んでいるという傾向も垣間見える。
具体的にどのような基準で買う商品を決めているか聞いたところ、予算の中で理想の商品を選ぶための様々な工夫が寄せられたので9つ紹介しよう。
■質の良さを重視することが多い人
・「買うならちゃんとしたものを使いたいし、後悔したくないので何度も調べて選んで、質が良くて自分に合う商品を買うようにしている(宮城県・15歳)」
・「少し値段が高くても許容範囲なら、自分の肌トラブル等を改善してくれる商品を選びたい(富山県・24歳)」
・「効果を重視する方が結果的に金を払う価値がある(東京都・26歳)」
・「中途半端なものを買うより、しっかり効果が見込めるものを買いたい(三重県・26歳)」
・「価格が安くても気に入らなければ買い直したくなるため、最初から価格優先にはしない(大阪府・41歳)」
■価格の安さを重視することが多い人
・「自由に使えるお金が少ないから、一つ一つの商品に高いお金を払うより、たくさんのものを使いたいし、試してみたいと思う(福島県・16歳)」
・「まずは安価なもので試して、合わなかった場合に値段を上げていきたい(大阪府・19歳)」
■どちらとも言えない人
・「体に直接触れるもの、食べるものは質が良いものを選びたい(茨城県・30歳)」
・「コスパを見極めている。口コミが良いもので金額許容範囲上限値までなら購入する(東京都・35歳)」
世代別で、普段使いしているコスメ・スキンケア・ヘアケア一式当たりの予算も聞いた。その結果、コスメ一式の平均予算はZ世代が6,541円、Y世代が5,972円、スキンケア一式の平均予算はZ世代が5,330円、Y世代が6,230円。
Z世代はコスメ、Y世代はスキンケアによりお金をかけていることが分かる。ヘアケア一式の平均予算はZ世代が3,386円、Y世代が3,056円と、ほぼ同じであった。
「ロジカルショッピング」という言葉の認知度は5.8%、半数近くが秋冬に向けてコスメ等の重視する成分を変える
買い物をするとき、多くの人が質や価格などそれぞれの視点で商品を検討していることが分かったが、「ロジカルショッピング」「ロジカル買い」という言葉の意味を知っている人はわずか5.8%であった。
「聞いたことはある(15.4%)」と回答した人を含めても約2割。女性たちは、「ロジカルショッピング」といった流行を意識せずとも、自分に必要なものを都度検討して買い物をしていると考えられる。そして、そのような動きが流行を生んでいるのかもしれない。
最後に、これからの秋冬の季節に向けて、ベースメイク・ポイントメイクやスキンケア、ヘア・ボディケアにおいて重視する成分を夏と変えるか聞いた。その結果、半数近くが変える予定であることが判明。
具体的には「乾燥しやすかったり、季節の変わり目で肌が荒れやすかったりするので、保湿力のある製品を使うことを徹底(長崎県・16歳)」「ヘアケアは重めのオイルに変える。保湿効果の高いスキンケアに変える(神奈川県・35歳)」「夏は美白、冬はエイジングケア(宮城県・44歳)」「冬はシートマスクを使用する頻度を増やしている(和歌山県・25歳)」といった声があった。
まとめ
気になった商品があるとき、すぐに購入するのではなく、約6割の女性が一度悩んでから購入していることや、成分・素材等を見てから商品を購入する女性は7割以上いることが分かった。
「ロジカルショッピング」「ロジカル買い」という言葉が存在するように、より納得感を持って買い物をするために、自分なりに調べてから商品を購入するという傾向は実際にあると考えられる。
また、「ロジカルショッピング」「ロジカル買い」という言葉の認知度は低かったことから、買い物の仕方のトレンドを意識していない人でも、自らの考えで、よく検討してから買い物をしていることがうかがえる。
成分や素材の良し悪しを判断する情報源は「SNS」や「商品のレビュー・口コミ」など、インターネット上の情報にも多くの票が入った。
さらに、店舗で気になる商品を見つけたとき、成分をネットで「必ず調べる」という人は13.2%、「調べることが多い」人も含めると半数以上いた。
ネットショッピングでは、販売ページ上で商品の情報を詳細に確認できるほか、複数の商品を比較しやすく、また成分や素材について気になる点はその場で調べることができる。
「ロジカルショッピング」における利便性という観点からも、ネットショッピングの需要は高まっていきそうだ。
調査概要
「Z世代・Y世代女性の購買行動に関する調査」
調査期間:2025年7月29日~7月31日
調査対象:全国の15歳~28歳女性250名、29歳~44歳女性250名 計500名
調査方法:インターネット調査
調査会社:株式会社ネオマーケティング
関連情報
https://www.qoo10.jp/gmkt.inc/Special/Special.aspx?sid=353423
構成/Ara
 
						








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