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ロングテール戦略とは?Amazonも採用する〝ニッチな市場〟で稼ぐ仕組み

2026.01.07

ロングテール戦略は、ECサイトを運営する企業などで取り入れられているマーケティング手法です。具体的にどのようなビジネスモデルなのか、メリット・デメリットとともに解説します。

ロングテールは、現代のデジタルマーケティングにおいて、重要な戦略として注目されています。まずは、どのようなビジネスモデルなのか見ていきましょう。

ロングテール戦略とは?

■ネット販売における手法の1つ

ロングテール戦略とは、売れ筋の一部商品に依存せず、販売数は少なくても多数のニッチな商品を幅広く扱うことで、全体の売上・利益を底上げするマーケティング手法です。

この概念は、アメリカの『Wired』誌の元編集長クリス・アンダーソンが2004年に提唱したもので、AmazonなどのECサイトの成功事例とともに注目を集めました。

名称の由来は、商品を売上高順に並べたときのグラフが、右側に向かって細く長く続く尻尾のような形状を示すことにあります。

多様なニッチ市場を開拓することで、従来型マーケティングでは見落とされていた潜在需要を掘り起こし、オンライン販売の特性を生かした長期的な収益拡大を実現できるのが利点です。

■ロングテール戦略が注目を集める理由

ロングテール戦略が注目を集める背景には、従来支配的だった『パレートの法則』との対比があります。パレートの法則では、全体の売上の約80%が上位20%の商品から生み出されるとされており、企業は限られた人気商品にリソースを集中させていました。

しかし、ECサイトの普及とデジタル化の進展によって、状況は大きく変化します。実店舗のように陳列スペースに制約がないため、販売数の少ないニッチな商品でも、長期間掲載し続けることが可能となったのです。

さらに、検索エンジンやレコメンド機能の発達によって、従来は消費者の目に触れにくかった商品にも、簡単にアクセスできるようになりました。

これにより、ニッチな商品群の売上が積み重なり、全体売上を押し上げるロングテール戦略が、新たな主流として注目を集めています。

■ブロックバスター戦略との違いと特徴比較

ブロックバスター戦略は、特定の主力商品やコンテンツに資本・労力を短期集中投資し、短期間で大きなリターンを狙うマーケティング手法です。

ロングテール戦略が『多様性と分散』による総売上拡大を目指すのに対し、ブロックバスター戦略は『選択と集中』によるメガヒット創出が特徴です。

両者ともに優劣はなく、業態や商材により適性が変わります。ロングテール戦略はEC・サブスクなどデジタル小売に向いており、ブロックバスター戦略は大企業や映画・音楽などのエンターテインメント産業で多用されます。

近年は両戦略を組み合わせるハイブリッド型も増えており、主力商品の集中的プロモーションと多数ニッチ商品の分散販売を同時に展開することで、全体売上とブランド力の両立を図る動きが顕著です。

ロングテール戦略を導入するメリット

プレゼン
(出典) pixta.jp

ロングテール戦略を導入することで、従来型のビジネスモデルでは実現困難だった価値の創出が可能になります。なぜロングテール戦略が現代のビジネスに不可欠なのか、具体的なメリットを挙げながら見ていきましょう。

■幅広い顧客ニーズに対応できる

ロングテール戦略の最大のメリットは、幅広い顧客ニーズにきめ細やかに対応できる点です。多種多様な商品をラインアップすることで、利用者は「ここなら自分の欲しいものが見つかる」と感じやすくなります。

こうしたニッチな要望の実現は、顧客満足度の大幅な向上につながり、リピート購入の促進や長期的な関係づくりにも有効です。特定コミュニティで評判が広まれば、新規顧客の獲得源としても大きな力を発揮します。

多様なニーズへの継続的な対応は、企業にとって長期的な顧客ロイヤリティの醸成や、安定成長の基盤となる重要な要素です。

■安定した売上が確保できる

もう一つの大きなメリットは、安定した売上確保が可能な点です。売れ筋商品だけに依存するビジネスモデルでは、ブームの終わりや市場環境の変化による売上急減のリスクも少なくありません。

しかし、多様なニッチ商品をバランスよく取りそろえることで、売上構造が分散され、経営の安定性が高まります。多くの商品が少量ずつでも常に売れ続けることで、収益の積み重ねが生まれます。

一つ一つの売上は小さくても、数百・数千の商品に広がれば、結果的に安定した収益につながるでしょう。

■常に多くの商品を販売できる

常に幅広い商品ライアップを提供できる点も、ロングテール戦略の大きなメリットです。実店舗では販売ペースの遅い商品が不良在庫となりやすいですが、ECサイトなら商品ページを長期にわたって維持することで、多様な商品がいつでも購入可能な状態を保てます。

季節や流行性の少ない商品も、必要なタイミングで探し当てられるため販売機会を失わず、結果的に小規模な商品でも確実な収益源へとつながるでしょう。

さらに、「ここに行けば何でも見つかる」という評判が広がれば、口コミの拡大により集客効果やリピーター増加にも貢献でき、事業成長の安定化に寄与します。

ロングテール戦略のデメリット

パソコンを操作する人物
(出典) pixta.jp

ロングテール戦略は魅力的な一方で、いくつかのデメリットも存在します。戦略を導入する際に考慮すべきデメリットを三つ挙げて解説します。

■商品管理コストがかかる

ロングテール戦略のデメリットの一つは、商品管理に伴うコストが増大しやすい点です。多品種を保有する場合、在庫の保管スペースを確保するための倉庫費用や運搬・設備コストが必要となります。

また、各商品の在庫状況や保管場所管理には、システム整備や人員確保といった人的・時間的リソースも不可欠です。商品数が増えるほど在庫管理は複雑になり、長期保存が前提となる品目では、コスト負担がさらに大きくなります。

こうした管理コスト上昇に備え、効率的な在庫管理体制やITシステムの導入がロングテール戦略成功の鍵となります。

■即効性はない

ロングテール戦略は、短期間で売上や集客が急増する即効性は期待できません。ニッチで細分化された商品やキーワードを多数用意しても、検索上位に表示されて成果につながるまでには半年以上かかる場合が多く、売上も徐々に積み重なっていく形となります。

また、各商品の売上規模が小さいため、数を増やすだけでは急成長は難しく、継続的かつ計画的な運用が不可欠です。無理のない長期的な戦略設計と地道な施策の積み重ねが、ロングテール戦略の成功に欠かせません。

■Webマーケティングの知識が必要

サイトが顧客の目に触れなければ、いくら多量の商品を売り出しても効果は見込めません。ロングテール戦略で効果を出すには、以下のWebマーケティングの知識が必要です。

  • SEO対策:検索エンジンでの上位表示を実現するための技術
  • ターゲティング:ニッチな顧客層の特定と分析
  • SNS活用:特定コミュニティへのアプローチ
  • コンテンツ制作:商品価値を伝える魅力的な説明

自社でこれらのスキルを持つ人材の確保が難しい場合は、外部に依頼するためのコストも発生します。

技術書の校正、クレジット会社のバックオフィス・飲食業・配達・IT系流通会社の営業事務など、さまざまな職種を経験し、2019年にライターとしての活動を開始。 ビジネス・医療・教育・地域振興といった幅広い分野で、取材や記事執筆を担当。 わかりやすく丁寧な文章で読者に寄り添う記事作りを心がけている。 英検準1級、化粧品検定1級、食生活指導士2級。趣味は映画鑑賞と音楽。 現在は弾き語りを目標にギターを練習中。

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