小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

深煎りの「クラシック」か?浅煎りの「ニューウェーブ」か?2人の名バリスタが監修した究極のコーヒーメーカーを試してみた

2025.10.25

2人のバリスタ監修による、まったく異なる2種類の味

MC-SVD40Aが他社コーヒーメーカーと異なる点はもうひとつある。それが「コーヒーにあわせてドリッパーとノズルを変更できる」という仕様だ。

コーヒーの世界には、大きく分けて浅煎りのスペシャルティコーヒーと、深煎りで苦味を活かしたクラシックな喫茶店風スタイルがある。

MC-SVD40Aはこの両方に対応するため、2種類のノズルとドリッパーを付属。さらに、それぞれのモードにコーヒー界の第一人者を監修につけるという贅沢な特徴を持っている。

たとえば、コーヒーの濃厚な味わいと深いコクが好きなら、深煎りの豆に向いた「クラシック」モード。このモードを監修したのは、世界中にファンがいる渋谷の喫茶店「茶亭 羽當」の天野大氏だ。

昔ながらの深煎りコーヒーを得意とする天野氏の流儀を再現するため、ノズルには2つ穴構造を採用。さらにドリッパーはお湯がゆっくり落ちやすい台形型を採用し、じっくりと豆の旨みを抽出する。

クラシックモード用のノズル(写真右)とニューウェーブ用のノズル(写真左)
クラシックモードのノズルは2つ穴タイプ。外側は湯量を絞ってゆっくり、内側は早めの湯速でお湯を落としている

一方、フレッシュな味わいの浅煎り豆が好きに向いているのが「ニューウェーブ」モードだ。監修したのは東京・代々木の「Brewman Tokyo」の小野光氏で、日本を代表するコーヒーの大会ジャパン ブリューワーズ カップの優勝経験を持つバリスタでもある。小野氏が得意とする浅煎り豆の香りや酸味を引き出すため、ノズルは3つ穴構造で勢いよく注ぐ設計。ドリッパーも抽出速度が比較的早い円錐形を採用している。

クラシックモード用のドリッパー(写真右)とニューウェーブ用のドリッパー(写真左)。形状が異なるので使用するフィルターも変わる
3つの穴から勢いよくお湯を吐出。回転速度もクラシックモードより格段に速い

実際にコーヒーを試飲すると、その違いがよくわかる。クラシックモードで淹れた深煎りのコーヒーは、しっかりとした苦味と厚みのあるコクがありつつも、後味は意外なほど澄んでいる。

一方、ニューウェーブモードで抽出した浅煎りのコーヒーは、コーヒーの香ばしさとともにフルーティな香りと酸味の軽やかで華やかな味。

酸味が苦手な人には少々シャープに感じられるかもしれないが、スペシャルティコーヒーを好む人にはたまらない仕上がりになっている。

ニューウェーブが全体に勢いよく湯を回しかけているのに対し(写真左)、クラシックモード(写真右)は中央の勢いが強く、周囲は崩さない定番の「500円玉サイズにお湯を注ぐ」スタイル(写真右)なのがわかる

手軽さよりも“本物の味”を選んだ、ダイニチらしい真面目なマシン

最近のコーヒーマシンは、美味しさとともに小型化や時短を競う製品も多い。そんななか、MC-SVD40Aはお湯を沸かすのにボイラー式を採用。ボイラー式なのでお湯が沸くまで抽出がスタートせずボタンを押してから抽出が終わるまでには約4分~10分(杯数・モードによって変動)とやや長め。しかし、これも「美味しいコーヒーを抽出するには安定した湯温が必要」という理由から選ばれた方式という。

動く注湯ノズルやモードごとに交換が必要なドリッパーなど、MC-SVD40Aは効率や小型化よりも「バリスタの美味しさを真正面から物理的に再現」することにこだわった、ダイニチらしい意欲的な製品だ。これだけのこだわりを盛り込みつつ、実売価格が5万円以下という点も評価できる。ここまで本格的な仕様ながら、ユーザーが粉量以外の微調整ができない点はやや残念に感じるが、コーヒー好きなら一度味を確認してほしいと思わせてくれる、ほかにはない一台だといえる。

文/倉本春

ソフトバンクにてPC雑誌の編集者を5年、ドッグカフェのオーナーシェフを6年経験後、家電ライターに転向。 現在は生活家電分野をメインにWebをはじめ雑誌やラジオなど数多くの媒体で活動を展開

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年10月16日(木) 発売

DIME最新号は、「2025ヒット商品総決算」特集&「攻殻機動隊」映像化30周年大特集!今年話題を集めたヒット商品をどこよりも早く徹底解剖。DIMEでしか手に入らない「攻殻機動隊」オリジナルカレンダーが特別付録に付いてくる!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。