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八芳園が「日本の、美意識の凝縮」を武器にビジネス向けのMICE需要を強化

2025.10.19

DIME11月号の大人気連載「玉川徹から働き盛りの君たちへ」では、旅館や一棟貸し切り宿などの宿泊業を行うNaznaの代表取締役社長兼CEOの渡邊龍一さんが登場。玉川徹さんと京都の宿泊事情について対談している。Naznaが手掛けた京都の町屋をリノベーションした宿泊施設は特に外国人に人気で、渡邊さんは「特に日本らしさが好まれ、日本の歴史や文化的背景や、日本だけの特別な体験を求めています」と語ってくれた。

10月からリニューアルオープンした八芳園は、そんな日本らしさや日本だけで体験できる価値を存分に活かし、ビジネス向けMICE(Meeting, Incentive, Convention, Exhibition)需要に力を入れ始めた。「日本の、美意識の凝縮」をコンセプトに、従来の結婚式場需要だけでなく、ビジネスマン向けのサービスも拡充させている。

今回は大規模リニューアルの一部と、ビジネスシーンに役立つ企業向けメンバーシップサービスを中心に、大変身した八芳園の新しい姿を紹介しよう。

本格的日本庭園と伝統工芸のエントランス

エントランスは今回のリブランディングコンセプトである「日本の、美意識の凝縮」を体感させてくれる空間で、ガラス越しに見える本格的日本庭園と向き合う形で、福岡県大川市の伝統工芸大川組子アートが正面で対峙するデザインになっている。

「光風庭伝(こうふうていでん)」と名付けられたこの組子アートは高さ約4メートルあり、日本を代表する水墨画家・小林東雲氏と、福岡県大川市の組子職人・木下正人氏とのコラボレーションにより作り上げられた作品で、「松」「竹林」「太陽」「月」など、八芳園の庭園にちなんでいる。

中央の木は福岡県大川市の創作家具職人・西田政義氏による作品で、八芳園の庭園の象徴でもある“松”をモチーフに作られた。八芳園の創業者は赤松を中心に庭園を整えたため、このシンボルツリーも存在感ある、唯一無二の姿を打ち出している。土台の石垣から結び目のような枝まですべて木で作成された。

内装リニューアルでも、日本の美がふんだんにちりばめられている。式場や会議場としても利用できる 「HAKOU(波光)」は月夜をテーマに、庭園の池にうつりこむ淡くゆらぐ月の光を表現した内装で、金と黒を基調とした大胆かつシックなイメージに仕上げた。特に日本文化固有の渋みと華やかさの両方が感じられるデザインになっている。

「KIOTO(木音)」は寄木の宝箱をモチーフにした室内で、自然美と伝統美を共存させた。特に八芳園目玉の一つである本格的日本庭園が目の前に広がり、会場利用者だけが使える前庭があり、自然と人の融合が可能になっている。

さらに本館内には、新たに窯料理を提供する「ALL DAY DINING FUDO」がオープンした。八芳園と連携協定を結ぶ自治体の地域を中心に、信頼する生産者から届けられるこだわりの食材を使ったレストランである。店内に設えた石窯で、丁寧に仕上げた料理を楽しめる。

古い結婚式場のイメージを脱却してビジネスシーンでの活用を提案

八芳園というと、結婚式場のイメージが強いが、ブライダル依存型の事業体質からの脱却が進んでいる。2030年のグループ年間総売上目標は約130億円、婚礼事業はそのうち約48%となっている。特に伸びているのがイベント事業で、2024年は前年比133.7%となっており、ビジネス向けのサービス拡充が際立っていた。

今年から会員企業を対象にしたメンバーシッププログラム「CLUB HAPPO-EN for Business」をスタートさせて、ガラス越しに日本庭園を望む会員専用「CLUB FLOOR」の利用やイベントの招待などの企画を提案している。会員専用「CLUB FLOOR」へは専用のアクセスが設定されており、メインロビーを使わずに会場を利用できる。ビジネスユースでも細かな配慮が際立っていた。

さらに八芳園では2000年代から拡大してきた国際会議のニーズに沿ったサービスを提案しており、特に国際的なMICE(Meeting, Incentive,Convention, Exhibition)の誘致を積極的に進めてきた。結婚式場で培ってきた大人数の顧客への対応や、フードサービスなどの強みが存分に発揮されている。

参加者を感動に導く空間・演出プロデュースなども、ブライダル事業で培ってきたノウハウのひとつ。単に会場を貸し出すだけでなく、ビジネスシーンでも参加者のニーズを細かくくみ取り、トータルで提案できる企画力が活かされている。

カンファレンスルームとして黒を基調とした「STUDIO KOKU」と白を基調とした「HALL HAKU」が新設された。「STUDIO KOKU」は全長20メートルのLEDウオールを備えており、ダイナミックな映像演出が可能になっている。「STUDIO HAKU」は天井に3000mに及ぶワーロン紙(強化和紙)を職人が一枚ずつ、波状の曲線を形作りながら貼り上げた。どんな色にも染まる白い会場は照明演出によって空間の印象を自在に変えることができる。

これら会場を使った国際会議などで、家族同伴で来日した外国人家族にむけて、日本文化を体験できるサービスも人気のひとつ。着物の着付けや茶道、華道、書道といった一般的なものから、和太鼓体験、飴細工体験、金継ぎ体験、さらには日本の武士道を学ぶサムライ体験なども人気のプログラムのひとつ。体験した内容を帰国後も続けられるような持ち帰り体験キットも用意されている。

日本文化体験サービスは、オーダーメイドでの設計が可能で、着物を着て茶道を体験するなど、複数のアクティビティを組み合わせたり、オンラインでの体験も可能となっている。

八芳園取締役総支配人 関本敬祐氏は「大改造のテーマは継承と創造です。2043年の100周年へ向けて、環境配慮型設備としてZEB Orientedの認証を取得するなど、従来のブライダル事業にとどまらず、多様化するMICEに選ばれる施設でありたいと考えています。

また、エリアプロデュースにも力を入れ、白金台から白金・高輪エリアへ広がる事業を展開してまいります。9月には東日本旅客鉄道さんとエリアの価値向上のための共創パートナーシップ制度も締結しました。ぜひ多くの方に進化し続ける八芳園を見て、体験していただきたいです」とコメントしてくれた。

「CLUB HAPPO-EN for Business」公式ページ

Author
明治大学政経学部卒業後、経済系新聞社で自動車、ISOなどの担当記者に。退社後5年間、動物病院に勤務した経験から、飼い主さんの気持ちに寄り添ったペット記事を執筆中。 得意なテーマは 1)生産性向上などのマネジメント関連と、 2)犬猫やエキゾチックを含 めた飼育動物全般、の2つ。 作家として小説「犬にまたたび猫に骨」(講談社刊)、「極楽お不妊物語」(河出書房新社)を発刊。ノンフィクションでは小学館刊「全国から飼い 主が駆けつける!犬の名医さん100人データブック」、文春新書「動物病院119番」、ほか多数。趣味は野鳥観察、現在、2羽のオカメインコを溺愛中。

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