
コクヨは1905年10⽉の創業から120周年を迎えたことを機に、リブランディングを実施。それに伴い、「コクヨ リブランディング発表会」を2025年10⽉2⽇に開催した。
コーポレートメッセージ「好奇⼼を⼈⽣に」を設定してロゴも刷新
まず代表執⾏役社⻑・⿊⽥英邦氏より、コクヨが120周年を迎えてリブランディングを実施することが発表され、新メッセージである「好奇⼼を⼈⽣に」とロゴを含むコーポレートアイデンティティが公開された。

新たなコーポレートメッセージを前に黒田氏は、次のように語った。
「今までコクヨは、お客様に“もっとやってみたい”という好奇⼼を抱かせることをしてきました。AIが持つことのできない⼈間の根っこにある純粋な感情、それが好奇⼼であり、コクヨは120年間、好奇⼼に向き合ってきました。
私たちは今⽇から好奇⼼屋になります。⽂房具も、オフィス家具も、オフィスの空間も、通販も、全ては皆様の好奇⼼を刺激し、⼈と⼈とのつながりを作り、社会課題を⼀緒になって解決できる、⾃律協働社会を実現するためです。みなさんも⼀緒に好奇⼼で繋がりませんか」
■コクヨ初の“映画制作”を発表、監督を務めた岩井俊⼆氏とデレク・ツァン氏が登壇
続いてリブランディングの⼀環として、「好奇⼼を⼈⽣に」をコクヨらしく表現することを⽬指し、短編映画「The Curiosity Films」の制作が発表された。⽇本、中国、アメリカを舞台に、各国の世界で活躍する監督に制作を依頼して、それぞれの⽬線で「好奇⼼」を表現してもらったという。
制作した背景について⿊⽥社⻑は「伝えるだけでは不⼗分だと考えました。好奇⼼は説明して理解してもらうものではなく、⼼の中で刺激されて芽⽣えるものだからです。コクヨは好奇⼼って⼤切なんです、と伝えたいのではありません。(映画を)⾒た⼈が好奇⼼を刺激された、という体験を実際に作りたかったのです。その為の最適な表現⼿段が私たちにとって映画だったのです」と話す。
その後、今回の映画を監督した、岩井俊⼆監督(『Love Letter』など)、デレク・ツァン監督( Netflixシリーズ『三体』など)が登壇。
今回参加した感想を聞かれた岩井監督は「素敵な映画を作り続けている監督⽅と⼀緒にショートフィルムのプロジェクトに携さわらせていただき⾮常に感謝しています。僕個⼈も、思い⼊れの深い企画をこの場を借りてつくれました」と語り、熱い思いを込めて本作に臨んだことを明した。
■映画のテーマは「好奇⼼」。それぞれの監督が込めた思いについて語った

⾃⾝の映画に『好奇⼼』をどう込めたかについて、岩井監督は「⾃分⾃⾝が好奇⼼の塊のようなものなので、⾃分にとっては⾮常にナチュラルなテーマでした。⼩学⽣の頃は今の1万倍くらい好奇⼼の塊だったので、そんな時期を描けば好奇⼼をテーマにした作品になると思い、提案させていただきました。この作品は昔作った『打ち上げ花⽕、下から⾒るか? 横から⾒るか?』前⽇譚でもあり、実は学⽣時代に思いついていた作品です」と⾃⾝の過去のアイデアから制作したことを明かした。

また、デレク監督は、「私たちのような作家にとって、好奇⼼はすべての源泉で当たり前のものです。今は好奇⼼旺盛ではありますが、歳を重ねても好奇⼼が⼀切衰えることなく、今後も持ち続けていたいと思う」と、⾃⾝の好奇⼼への向き合い⽅を語った。
■応援⼤使として井上咲楽さんが登壇、⾃⾝について「好奇⼼の塊タレントです」

短編映画「The Curiosity Films」の応援⼤使として井上咲楽さんが登壇。完成された映画をいち早く鑑賞した井上さんは、「⽂房具にまつわるようなポップな内容なのかなと思っていましたが、⾒ているうちにコクヨさんだと忘れるくらい別世界で、いい意味で裏切られた気持ちになりました」と作品の感想を述べた。
これから映画を⾒る人に向けては、「コクヨが作った映画ってどんな映画だろうと、想像がつかない⽅が多いのではないでしょうか。短編映画ではありますが、たくさんの好奇⼼が詰まっていて、⾃分の好奇⼼と照らし合わせられるようなシーンがたくさんある作品になっているのではないかと思います。ぜひ3作品合わせて、⾃分の好奇⼼にも向き合いながら⾒てほしいです」とメッセージを送ってくれた。

構成/清水眞希