TeamsやSLACKでも実践可能!明日からできるDiscord流マネジメント術
Discordの思想は、普段使っているビジネスチャットツールにすぐ応用が可能であるので、さっそく試してみよう。なお、部下や同僚に、チャンネルの利用を強制していては、すぐに“業務連絡“化してしまうので、マネージャー自ら色々と投稿してみるとよい。
まずは、「#〇〇部よもやまチャンネル」という風なチャンネル(チャット)を1つ作って、投稿してみよう。もし組織内に共通の話題を持っている人がいるなら、その話題をベースに、例えば「#うちのネコ自慢」のように、細分化・具体化したチャンネルを作ってみてもよい。
そして、投稿があったら、すかさず絵文字や返信でリアクションし、「承認」のサインを送る。さらに、「〇〇さん、これ好きそうですね!」「これ、どこで買えるんですか?」などと、他のメンバーへ問いかけしていき、会話の輪を広げる役割を担う。
また、オンライン・オフライン関わらず、会議の席上や、1on1枠での冒頭で、「そういえば、〇〇チャンネルで話していたあの話、面白そうですね」と軽く触れる。これにより、雑談チャンネルでの活動がポジティブな行為としてチームに認識され、オンラインとオフラインのコミュニケーションの好循環が生まれ、ウォータークーラー効果に繋がれば、しめたものだ。
雑談コミュニティチャンネルを壊さないための3つのNG行動
良かれと思った行動が、チームの心理的安全性を破壊する可能性もあるため、以下の点は厳に慎むべきである。
●雑談チャンネルへの参加や投稿を強制する
自主性を重んじるDiscordの思想とは真逆の行為だし、雑談はあくまで任意なもの。参加しないメンバーがいても問題視しない姿勢が、コミュニティの健全性を保つし、結果的に、コミュニケーションの化学反応を呼び起こす。
●仕事の話題を中心にしたり、ネガティブな話題を持ち込んだりする
どんなネタでも投稿しやすい「心理的に安全なチャンネル」である必要がある。業務連絡やダメ出し、愚痴といったネガティブな話題は、然るべき場所で行うべきであり、雑談チャンネルの空気を壊さないように。
●投稿内容で部下を評価したり、過度にプライベートを詮索したりする
雑談で得た情報は、あくまで信頼関係の構築のために使うべき。評価や管理の材料にした瞬間、部下や同僚は心を閉ざし、余計に“業務連絡”に終始してしまい、組織の中の雰囲気がますます壊れてしまう。
マネージャー・管理職は、チャットツールを「コミュニティ」として運営したい
メンバーをトップダウンで管理する時代は終わった。これからのマネージャーに求められるのは、メンバーたちが自律的に繋がり、安心して悩みや課題を自己開示し、また解決に導ける「コミュニティ場」を設計すること。
Discordでは「趣味」や「好き」を起点としたコミュニケーションが行なわれているので、一見遠回りに見えるかもしれない。
しかし、その遠回りこそが、強固な信頼関係を築き、変化の激しい時代を乗り越える創造的でしなやかなチームを生み出す、近道であると言える。
文/久我吉史







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