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カプセルトイの書籍化で話題!飼育書「ミニチュアねこの飼い方」が生まれた意外な理由

2025.09.23
吉村智樹 (放送作家/ライター)

ミニチュアねこの可愛さがぎゅっと!書籍化によって広がる魅力

目黒さんは「ミニチュアねこを書籍にしましょう」「せっかくなら、書籍レーベルを展開しましょう」と提案。そうして進んだミニチュアねこの2次元化プロジェクトは、書籍ならではの特質が活かされた。

「ミニチュアねこの弱点は、コンセプトを知らないと、単なる猫のフィギュアだと誤解されてしまう危険性があるところです。その点、書籍という形ならば、ギミックをしっかり見せることで、“とても小さくて不思議な新種の猫たち”という世界観なのだとわかってもらえます」

ミニチュアねこが手のひらに乗るサイズであることを明確にした

コーヒースプーンの上でくつろいでいたり、ちくわの穴から這い出たり、将棋盤の上で駒を指したり。写真にすることでミニチュアねこたちの“ミニチュアさ”がしっかりと可視化できた。

将棋盤の上だとミニチュアねこの大きさがよくわかる

さらにミニチュアねこたちが快適に過ごせるグッズや、与えるべきご飯、一緒に暮らすとどう幸せになれるかを4コママンガなどで展開し、出版社のノウハウがあればこその「飼育書」ができあがった。これを読めば「かわい! 飼いたい!」という気持ちになり、ミニチュアねこへの購買欲がいっそうアップする。

「岡田さんの妄想を書籍化するお手伝いできるかが自分のスタンスでした。岡田さんたちは広告ポスターの世界で活躍していますから、アイデア、画像の合成、レタッチへのこだわりが本当にすごいんです。そこに僕は編集者としてどうパッケージしていけばいいのかを考えていきました」

岡田さんのアイデアを書籍としてパッケージする工夫をした

「勉強にはならないけれど、空想の楽しさを伝えたい」

こうして出版社の中に立ち上がったカプセルトイの書籍レーベル「パンダの穴BOOKS」。もちろん、続刊の予定がある。

「Gakkenの本ですが、勉強にはなりません(笑)。ただ、子どもたちに『空想することは楽しいんだよ』と伝えたい。パンダの穴BOOKSはそういう基本理念のレーベルだと思うんです。今後は今回のような写真による構成だけではなく、絵本にししてゆくなど、商品ごとに見せ方は変わってくるでしょう。自分たちも空想しながら、楽しい本をお届けしたいですね」

ガチャの「パンダの穴」から生まれた“ちょっとヘン”にこだわる書籍レーベル。これが成功すれば、カプセルトイだけではなく、ステーショナリーであったり、ファッションブランドであったり、スイーツであったり、さまざまな業種の書籍レーベルが誕生するかもしれない。出版不況が叫ばれる昨今だが、出版社と他の企業がガチャッと手を組めば、新たな展開が生まれるのではないかと期待している。

パンダの穴BOOKS『ミニチュアねこの飼い方』(岡田啓佑)

放送作家/ライター
吉村智樹
吉村智樹 放送作家/ライター。京都在住。テレビ番組『LIFE 夢のカタチ』(ABC)を構成。大阪アニメ・声優&eスポーツ専門学校講師。著書に『VOWやねん』(宝島社)、『まぬけもの中毒』『ビックリ仰天! 食べ歩きの旅』(鹿砦社)、『吉村智樹の街がいさがし』(オークラ出版)、『ジワジワくる関西』(扶桑社)、『恐怖電視台』(竹書房)などがある。妻は小説家の花房観音。 X https://x.com/tomokiy Instagram https://www.instagram.com/tomokiyoshimura/

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