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なぜ、相手に合わせてつい愛想笑いをしてしまうのか?本音を隠さずラクに生きる方法

2025.09.21
藤野綾子 (ライター・編集者・カウンセラー)

相手に合わせてつい作り笑いをしてしまう「愛想笑い」。人間関係を円滑にする一方で、無理を続けると心が疲れてしまいます。この記事では、愛想笑いをしてしまう心理とデメリットを解説し、もっと自分らしく過ごすために今日から実践できる方法を紹介します。

「つい作り笑いをしてしまう」「相手に合わせて無理に笑顔を作って、なんだか疲れてしまった」

そんな経験はありませんか?

ビジネスシーンや普段の会話で、相手に気を遣ったり、その場の空気を読んだりして、つい愛想笑いをしてしまう人は多いかもしれません。

愛想笑いは、人間関係を円滑にするためのスキルの1つともいえますが、無理に続けるのは疲れてしまいますよね。

この記事では、なぜ私たちは無意識に愛想笑いをしてしまうのか、その裏に隠された心理を解説するとともに、今日から実践できる愛想笑いを減らす方法をご紹介します。

「愛想笑い」とは?

まず、「愛想笑い」という言葉の意味を見ていきましょう。

「愛想笑い(あいそうわらい)」の意味

小学館のデジタル大辞泉を見ると、

人の機嫌を取るための笑い。おせじわらい。

とあります。

つまり、自分の感情とは別に、相手の機嫌を取ったり人間関係を円滑にしたりする目的で、意図的に笑顔を作ることを意味します。

「愛想笑い」を言い換えると

「愛想笑い」には、似たような状況で使える類語がいくつかあります。中でも代表的なのが小学館のデジタル大辞泉の意味でも紹介されていた、「お世辞笑い(おせじわらい)」という表現です。

「お世辞笑い」は、相手に気に入られようと、まるでお世辞を言うかのように笑うことを指し、「愛想笑い」とほぼ同じ意味で使われます。特に、目上の相手のご機嫌を取るような、媚びるニュアンスを表現する際に使うことが多いようです。

愛想笑いをしてしまう心理とは

なぜ、本当は笑いたい気分ではないのに、つい笑顔を作ってしまうのでしょうか。

ここでは、人が思わず愛想笑いをしてしまう裏側にある、いくつかの代表的な心理を解説していきます。

1.嫌われたくない

人に嫌われたくないという心理は、愛想笑いをしてしまう原因の1つです。

誰もが無表情な顔より笑顔で接してもらえるほうが心地よく感じるものです。この笑顔は良い印象を与えるという共通認識があるからこそ、「とりあえず笑っておけば、少なくとも嫌われることはないだろう」という守りの気持ちが愛想笑いを作り出しているのです。

関係をこじらせると面倒な相手や、長く付き合う職場の人間関係においては、その場を無難にやり過ごすための手段として、つい愛想笑いをしてしまう人も少なくないでしょう。

2.その場の空気を壊したくない

自分が原因でこの場の雰囲気を悪くしたくないという協調性や気遣いの気持ちも、愛想笑いにつながります。

会話の輪の中にいても、話のノリについていけなかったり、心から面白いと感じられなかったりする瞬間は誰にでもあるはずです。しかし、そこで正直に退屈そうな顔をすれば、楽しい雰囲気に水を差し、周りを不快にさせてしまうかもしれません。そんなときに、つい愛想笑いをしてしまう。この場合の愛想笑いは、その場の空気を守ろうとする、社会的なスキルとも言えます。

3.本音を隠したい

自分の本当の気持ちや都合の悪い本音を隠したいという思いも、愛想笑いをしてしまう人が持つ心理となります。

この心理は、答えにくい質問を笑顔ではぐらかしたり、相手のセンスを褒められないときに言葉を濁して笑ったりする場面などで現れます。特に関係性が浅い相手には、当たり障りのない笑顔が最も安全な選択肢となるのです。

このように、愛想笑いは本音と建前を使い分けるための処世術とも言えます。しかし、この方法に頼りすぎると、周りからは「何を考えているかわからない」「本心を見せない人」という印象を持たれてしまう可能性もあります。

愛想笑いを減らす方法

人間関係を円滑にするために、時には愛想笑いが必要な場面もあるでしょう。しかし、いつも無理に笑顔を作っていては、心がすり減ってしまいます。

ここでは、そんな愛想笑いを少しずつ手放し、もっと自分らしく、楽にコミュニケーションをとるための具体的な方法をご紹介します。

1.話の合わない人と距離を置く

会話が噛み合わなかったり、価値観が大きく異なったりして、一緒にいると無理に笑顔を作ってしまう相手とは、思い切ってその人との距離を見直しましょう。

あなたが「この人とはどうも合わない」と感じている気まずさは、多くの場合、相手にも伝わっているものです。無理に話を合わせ続けても、お互いが疲れてしまうだけで、そこに良い関係は生まれません。

まずは、その場から離れる練習から。会話の途中で「ごめん、用事があるから」など簡単な理由をつけて、そっとその場を離れても構いません。また、気が進まない集まりであれば、理由をつけて参加をやめるのも有効です。

すべての人と無理にうまく付き合う必要はありません。あなたを消耗させる関係から少し距離を置くことで、人間関係のストレスを減らすことができます。

2.少しだけ表情を抑えてみる

無意識のうちにクセになっている愛想笑いを、いきなりゼロにするのは難しいものです。そんな人は、笑顔のさじ加減を調整する練習から始めてみましょう。

「ここで笑わなければ」と反射的に感じた瞬間に、一度ぐっとこらえてください。そして、いつもの満面の笑みではなく、口角を少し上げる程度の微笑みにとどめてみる、あるいは相槌だけにしてみるなど、リアクションを一段階だけ小さくしてみてください。

さらに、ただ笑顔で受け止める代わりに、別の反応を返してみるのも効果的です。例えば、「へえ、そうなんですね!」と驚きを見せたり、「それって、どういうことですか?」と素直な疑問を口にしたり。こうした真剣な関心は、愛想笑いよりもあなたの気持ちを相手に伝えることができます。

3.思ったことを言葉にして伝える練習をする

自分の気持ちを最優先にし、それを自分で認めてあげることも愛想笑いを減らす方法の1つです。

その方法として、まずは会話の最中に「自分は今、本当はどう感じているんだろう?」と心の中で問いかける癖をつけましょう。そして次に、その気持ちを丁寧な言葉で伝えてみます。大切なのは、感情をそのままぶつけるのではなく、相手への配慮を忘れない言い方を選ぶこと。例えば、ただ笑ってごまかす代わりに、「なるほど、そういう考え方もあるんですね」と一度受け止めたり、「私はこう思うのですが、いかがでしょうか?」と質問や提案の形で返したりするのです。

言葉でのコミュニケーションを重ねることで、相手との心の距離はむしろ縮まり、誠実な関係が育ちます。

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ライター・編集者・カウンセラー
藤野綾子
精神保健福祉士、産業カウンセラー、EAPメンタルヘルスカウンセラー、メンタルヘルス・マネジメント検定Ⅱ種の資格を持つ。大学に通い直し、心理の国家資格取得に向けて勉強中。教育施設、就労移行施設などでカウンセラー研修、実務も続けている。

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