
修学旅行や遠足から係決め、グループ学習に至るまで、学校生活に欠かせない「班決め」は、生徒の関係性や学習効果にも関わる重要なプロセスの一つだ。
一方、教師にとっては学力や性格のバランス、孤立やトラブルの防止など、多くの要素を考慮する必要があり、時に“見えにくい負担”となっている場合も考えられる。
そこで、「ウェブルーレット」を開発・提供するAPUN LIMITEDは、全国の小・中・高校の教員600名を対象に「班決め」に関する意識調査を実施。結果をグラフにまとめて発表した。
日常的に繰り返される「班決め」、先生の負担感は多大
日々の教育活動において、「班決め」は頻繁に行われる業務の一つ。修学旅行や遠足といった課外活動はもちろん、授業でのグループワークや学級の係決めなど、その用途は多岐にわたっている。
今回の調査では、「班決め」の年間実施回数は「4〜6回」(34.5%)が最多で、月にかける時間は「30分未満」(62.2%)と、一見負担は軽そうに見える。しかしその裏には、先生方による見えない気配りや判断の連続があることが、今回の調査から明らかになった。


■半数以上の先生が「班決めはストレス」と回答
「班決めはストレスになりますか?」という質問したところ、先生方の半数以上(52.5%)が「班決め」業務にストレスを感じていることがわかった。

「ストレスを感じる」ポイントとして、「班の中で孤立する生徒が出ること」(59.7%)、「生徒同士のトラブル(いじめ、けんか、けがなど)」(52.4%)、「学力・学習意欲の偏りによる学習効果の低下」(33.3%)が上位を占めた。
これらの結果から、先生方は班決めの際に効率性だけでなく、生徒一人ひとりの心理的な安全性や学習効果を深く考慮していることが推察できる。
では、班決めにおけるストレスが、先生の教育活動にどのような影響を与えているのか。

■班決めのストレスが授業や指導を圧迫、4割の先生が「教育活動に影響」
「班決めにおけるストレスが、ご自身の教育活動全体に影響を与えていると感じますか?」という質問に対し、4割(40.3%)が、「影響を与えている」と回答した。
表面的には小さな業務に見える「班決め」だが、そこにかかる精神的な負荷は、指導準備や授業運営、生徒対応など、本来集中すべきコア業務に影響を及ぼしている可能性がある。

このような「班決め」の課題に対し、期待が寄せられているのが「ウェブルーレット」だ。調査では、半数以上(52.7%)の先生が、ウェブルーレットでの班決めが、先生方の「班決めのストレス」を軽減する可能性があると回答した。

ウェブルーレットを活用するメリットとしては、「公平性が高まる」(43.2%)が最も多く挙げられた。これは、先生個人の主観や労力に頼らず、機械的な公平性によって、生徒にとっても納得感のある結果が得られることへの期待と考えられる。
また、「先生の労力が軽減され教材・指導開発に時間を割ける」(30.0%)、「エンターテイメント性がある」(26.7%)といった声も多く、デジタルツールが先生の負担を軽減し、本来注力すべき教材研究や生徒指導に時間を充てられる可能性を示している。
調査概要
調査期間/2025年7月23日〜7月26日
サンプル数/600
調査対象者/全国の小・中・高校の教諭・講師
調査方法/インターネット調査
出典/「デジタルツール「ウェブルーレット」のAPUNによる学校現場の班決め実態調査
関連情報
https://spinthewheel.io/ja
構成/清水眞希