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鹿島のミラクル優勝を知る元Jリーガー石神直哉が高齢者デイサービス事業で奮闘する理由

2025.08.30

持ち前の営業力とアグレッシブさでフランチャイズ加盟店を続々と獲得!

 そして彼らは2021年12月に横須賀市に1店舗目をオープンさせると、続々と加盟店が増加。今は埼玉、神奈川、熊本、仙台などに合計20の施設が稼働しており、さらに10店舗の開業準備を進めているという。

「営業活動は公式HPやインスタグラム広告を活用するというのが一歩目ですね。それ以外の大きいところは東京ビッグサイトやインテックス大阪でのフランチャイズショーへの出店。ブースを出して、チラシや名刺を配り、説明する形です。コンセプト説明も必須なんで、事業内容やビジネスプラン、収益見通しなどの一覧をパワーポイントで作成しましたが、最初はそれも大変でした(笑)。

 僕は関東だと鹿島、湘南、東京ヴェルディ、関西だと枚方でプレーしましたが、その時のサポーターも足を運んでくれたりして、本当に励まされました」と石神さんは手さぐりでネットワークを広げていった。

 実際、彼らのビジネスモデルというのは、想像以上に安定しているという。利用者は介護保険を使えるので、国・自治体・保険者が9割負担で、利用者が1割負担(年金収入のみの場合)。事業者の収益は1人当たり1日約6000円で、人数が多くなればなるほど収入が上がるという形だ。

「平均的な開業費用は約2800万円、当初の運転資金を含めるとトータル約4000万円が初期費用ということになります。投資回収は早いところで3年と見込んでいます。もちろんどこに開業するかが重要ですね。候補地が決まっていれば、こちらで物件調査をして最適なものを調べますし、メドがついてから開業に向けて本格的な準備を進めていきます。

 非常に安定したビジネスモデルなので、すでに現役Jリーガー2人にも開業してもらっていますし、僕自身もいずれやりたいと考えています。サッカー選手は社会貢献をするべき存在ですし、引退後の保障として考えてもすごくいい。デュアルキャリアとしてスタートするのを僕は勧めています」

フランチャイズショーで案内する石神さん(本人提供)

今後は引退したJリーガーのセカンドキャリア支援も!

 確かにJリーガーがリハビリに勤しむ高齢者と日常的に触れ合い、リハビリのアドバイスをするようになれば、健康増進や健康寿命を伸ばすことにもつながるはずだ。そうやって社会貢献しながら、引退後の人生も切り開くことができれば、一石二鳥と言っていい。

石神さんも現役選手のセカンドキャリアサポートを積極的に行っていきたいと考えている様子だ。

「J1のトップ選手はある程度の収入があるので、オーナーになることは可能だと思います。ただ、J2やJ3でプレーする選手はそこまで余裕がないかもしれない。早く引退すれば、その後の人生を構築していくのも大変でしょう。そういう選手をHLCで雇用していくことも今後、考えていくつもりです。彼らを育てて、営業や施設運営のスタッフとして働いてもらえるようになれば、僕としても心強いです。

『自分がデイサービスに関わるなんてイメージが湧かない』という選手も多いでしょうけど、何事もチャレンジしてみなければ何も始まらない。僕は現役ラストイヤーに手掛けた『REIBOLA』の時にそう痛感しました。サッカーはミスありきのスポーツで、失敗を繰り返して成長していくもの。サッカーとは異なる業界だったとしても、そういう姿勢で向かっていけば、必ず成功できる。そういう勇気を持ってもらえるように、僕もこの世界で上を目指して頑張っていきます」

石神さんらが立ち上げた「ソレイルミナーレ」の看板(本人提供)

紆余曲折のサッカー人生がセカンドキャリアに生きている!

 こう語る石神さんもトライ&エラーを繰り返してきた。鹿島時代は2007年J1最終節・清水エスパル戦に先発フル出場。ピッチ上で優勝の瞬間を味わったものの、出場自体は10試合。2008年も4試合と定位置をつかみきれなかった。その後も、2009年のJ2・セレッソ、2012年のJ2・大分トリニータ、2013年のJ2・東京ヴェルディ、2016年J2・ギラヴァンツ北九州などでは主軸としてプレーできたが、V・ファーレン長崎やJFL・マルヤス岡崎ではケガなどで試合に絡めない時期も経験している。

 こうした紆余曲折が仕事人生の大きな糧になっているのは間違いない。彼のように異業種で新たな足跡を残す元選手が数多く出てくれば、サッカーの社会的地位もより一層、向上するはず。石神さんには1人の先駆者として活躍し続けてほしいものである。

やりがいのある仕事に出会い、爽やかな笑顔を見せる石神さん(筆者撮影)

取材・文/元川悦子
長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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