実務での活用シーン
DMAX関数が実際に活用できるシーンとして、売上データの集計や成績表・アンケート分析などがあげられる。
■売上データの条件付き集計
営業担当別・地域別・月別などの売上管理で、条件付き最大値を求める際に有効である。例えば「今月の東京支店での最高売上」などの集計に活用できる。
■成績表やアンケート分析での利用
条件を属性(年齢層、性別など)に設定して集計すれば、「20代女性で最高得点を取った人」などの抽出が可能になる。
よくあるエラー原因
DMAX関数で発生するエラーの原因として、下記のようなものがあげられる。
- 項目名の不一致:条件ラベルとデータベースの見出しが違う
- 条件範囲に空白がある:正しく比較されない
- 絶対参照のミス:セル参照に$をつけ忘れて範囲がズレる
エラーになった場合は、これらの点に間違いがないかチェックしよう。
まとめ
DMAX関数は、条件付きで最大値を求める際に非常に便利な関数である。
条件範囲の指定やフィールド名の入力には注意が必要だが、正しく使えば複雑な集計作業も大幅に効率化できる。
業務効率を高めたいエクセルユーザーにとって、習得しておくべき関数のひとつだ。この記事を参考に取り組んでみてほしい。
本記事の内容を以下で簡単におさらいしておこう。
- DMAXの目的
- 条件に一致するレコードの中から、指定列の最大値を返すデータベース関数
- 構文
- =DMAX(データベース, フィールド, 条件)
- 引数:データベース=見出し含む範囲
- フィールド=列名”売上”または列番号
- 条件=見出し付き範囲
- AND条件
- 見出しを横に並べ同一行に記入
- OR条件
- 条件を行で分ける
- 数値範囲
- >=1000 と <=1500 は別列に配置
- 事前準備
- 条件はセル範囲として作成。関数内に「担当者=山田」と直接は書けない
- 見出し一致
- 条件の見出しはデータの項目名と完全一致
- 記号活用
- 不等号で範囲、ワイルドカード */? で部分一致が指定可能
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構成/編集部