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エコノミークラスの機内食で世界一に輝いたエバー航空のサービス向上にかける思い

2025.08.31

海外旅行に出かけるとき、旅の始まりと終わりに味わう機内食に旅情を感じる人は少なくないだろう。

近年では、各航空会社が一流シェフや有名レストランとのコラボレーションを行ったり、地元の食材を活用したりと、機内食へのこだわりを一層強めている。

今や機内食は、単なる食事にとどまらず、旅の思い出を彩る“空の上ならではの楽しみ”となった。

「航空業界のアカデミー賞」でエバー航空が機内食アワードを受賞

2025年6月に発表された「ワールド・エアライン・アワード」では、台湾のエバー航空が「ベスト・エコノミークラスケータリング」に選ばれた。

「ワールド・エアライン・アワード」は、イギリスの航空関連調査会社「スカイトラックス」により発表され、「航空業界のアカデミー賞」とも称される。

総合評価にあたる「ワールド・ベスト・エアライン」のほか、クラス別の評価をはじめ、ラウンジや機内食、座席などさまざまなサービス項目が評価の対象となっている。

今回は、特に利用者が多いエコノミークラスの機内食に注目し、エコノミークラスの機内食で2025年に最高評価を獲得したエバー航空に、機内食に込められた工夫やこだわりについて聞いた。

日本の主要都市10か所から台湾へ

エバー航空は1991年に就航を開始し、現在4大陸の約60の目的地に就航している航空会社。

日本では1994年の台北と福岡間の就航を皮切りに、大阪、東京、札幌、仙台、小松、沖縄、青森、神戸、松山といった各地から台北や高雄への便を運航している。

台湾といえば日本からの距離も近く、グルメや観光地の魅力に加えてアクセスの良さもあり、日本人にとって定番の海外旅行先のひとつとなっている。エバー航空を利用して台湾を訪れたことのある人も多いのではないだろうか。

台湾の有名焼肉店とのコラボなど、地域色豊かなメニュー

エバー航空の機内食は、「革新性」「地域性」「国際的な魅力」を軸に設計され、クラス毎に異なるユニークで多様な旅の食を追及している。

台湾の食文化も積極的にメニューに取り入れており、これまでも鶏肉飯(ジーローハン)や肉燥飯(ルーローハン)などローカルフードを提供してきた。

また、豊かな自然環境の中で育った地元のお米「池上米」を、世界各地へのフライトの機内食に採用し、台湾の食の魅力を発信している。

「池上米」は、台湾で名高い米どころ「池上」で生産され、「台湾のコシヒカリ」とも称されるほど、その品質の高さに定評がある。

2025年7月1日より、エバー航空では「乾杯グループ」とのコラボレーションメニューの提供を開始した。

「乾杯グループ」は、2016年にミシュラン一つ星を獲得した「KANPAI CLASSIC」などを展開する台湾最大級の焼肉レストランチェーンだ。

台北―成田線および台北―羽田線のエコノミークラスでは、牛バラ肉にカンパイ特製の焼肉ダレ、ネギ塩、玉子焼き、自家製キムチ、野菜を盛り合わせた「カンパイBBQカルビ(ご飯付き)」が楽しめる。

焼肉の定番である牛バラ肉に、特製ダレや塩ネギダレを合わせて提供しており、機内で台湾の味を味わえる。旅の締めくくりに、現地の食文化を感じられる一皿だ。

カンパイBBQカルビ(ご飯付き)
・内容:BBQカルビ、玉子焼き、ネギ塩、キムチ、野菜
・提供路線:台北―成田線、台北―羽田線
・提供期間:2025年7月1日~

なお、世界各地に就航するエバー航空では、台湾の味だけではなく、就航地の食文化を取り入れたメニューを提供している。

たとえば、羽田―台北線と成田―台北線では、日本の「土用の丑の日」にちなんで、7月1日から9月30日までの期間限定で「うな丼」が味わえる。うなぎととろける卵の、香ばしさと甘みが調和した味わいが魅力だという。

サステナブルな機内食への取り組み

機内食におけるサステナビリティへの取り組みも、同社の重要な方針の一つだ。食材の選定においては、「地産地消」を最優先に掲げ、台湾産のお米をはじめとする地元食材を積極的に取り入れている。さらに、持続可能な方法で生産された食材も活用している。たとえば、養殖池の上に太陽光パネルを設置し、同じスペースで魚の養殖と発電を同時に行うことで、環境負荷を抑えて生産されたボラの卵が使われている。

こうした取り組みは、輸送距離を短くすることで二酸化炭素の排出を抑えられるだけでなく、環境に配慮した農業や養殖業の支援にもつながっている。

また、機内食に使用される食器類にも環境への配慮がうかがえる。エバー航空では、使い捨てプラスチックの使用を削減するため、食器の見直しを継続的に進めている。

2025年には、エコノミークラスの食事体験の向上を図り、新たな食器「Brilliant Glaze」が導入され、4月から順次採用が始まった。この食器は、台湾の高山茶畑からインスピレーションを得てデザインされ、台形模様と茶葉のモチーフが特徴だ。また、耐久性のある樹脂素材を使用しており、長く使える設計となっていることから、使い捨てプラスチックの削減にもつながっているという。こうしたサステナブルな取り組みによって、旅の中に環境への配慮が組み込まれている。

機内食は、旅の始まりと終わりを彩る楽しみのひとつ。航空会社ごとに個性ある味やサービスが用意され、路線や季節によってもメニューが変わる。そうした各社の味わいはもちろん、その背景にあるこだわりに触れることで、フライトの楽しみがより深まるかもしれない。

取材・文/市川教子

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