
フリーランスプロ人材マッチングのITプロパートナーズを運営する株式会社Hajimariでは、パートナーと同居する男女514名を対象に、同居パートナーのリモートワークとストレス実態についての調査を実施。結果をグラフ等にまとめて発表した。
約46%が「パートナーに週3以上出社してほしい」

パートナーに求める理想の出社頻度は、「週3〜4回出社」(30%)が最多となった。「週5日出社」を望む人は、「フルリモート」や「週1日出社」を希望する人の倍以上の回答が集まるなど、パートナーにはなるべく出社してほしいと考える人が多いようだ。
■パートナーがリモートワークをすることは半数以上の人が好意的に捉える

一方で、パートナーが自宅でリモートワークをすることをどう感じるか聞いたところ、「とても嬉しい」が23.5%、「やや嬉しい」が34.8%と、半数以上の人が好意的に捉えていることが判明した。
その一方で「ややストレス」(7%)「とてもストレス」(7.2%)と回答した人は合計14.2%となり、リモートワークをするパートナーを迷惑に感じている人も一定数見られた。「とても嬉しい」が2割程度にとどまったことからも、パートナーのリモートワークがメリットを感じつつ、手放しで歓迎されているわけではないことが推察できる。

そこでパートナーのリモートワークにストレスを感じている人にその理由を聞いたところ、「気が休まらない」(26%)が圧倒的最多となり、「1人の時間が取れない」(12.3%)と続いた。物理的な支障よりも感覚的・心理的な負担を訴える声が目立っている。

一方で、メリットに感じる点では「家事の分担がしやすい」が圧倒的な支持を集め、「子供との時間が増えた」「子育ての分担がしやすい」という回答が続く。特に子育て中の世帯が、パートナーのリモートワークにメリットを感じていることがわかる。

自分自身が希望する出社頻度については、「週3〜4回出社」が28.2%と最多となり、僅差で「オフィス出社」が26.1%と続く。半数以上がオフィス出社メインの働き方を希望していることがわかる。自身がフルリモート希望の人は71人で、パートナーにフルリモートして欲しい40人を大きく上回る結果となった。

「自身が望むリモートワーク頻度」と「パートナーに望む在宅勤務頻度」を比較すると、自身を「週3〜4回出社」と回答した145名のうち83名がパートナーにも同じ「週3〜4回出社」を希望していることが判明した。自分自身は「オフィス出社したい」とした134名の中で、パートナーには一定のリモートワークをして欲しいと考える人は、約40%(計54名)だった。
「個人のワークスペースがある」がストレス減少の鍵

住居内のワークスペース環境とパートナーのリモートワークストレスとの相関を調査した。「双方に専用ワークスペースがある」世帯では、パートナーの在宅勤務にストレスを感じる割合は6.4%に留まった一方、専用スペースがない世帯では27%と、約4.2倍の開きが見られた。
個人のワークスペースがあることが、ストレスの最大要因であった「気が休まらない」状態の解消につながると考えられる。同居パートナーがいる世帯でリモートワークを円滑に進めるためには、それぞれのワークスペースの確保が重要なポイントとなりそうだ。
調査結果まとめ
今回の調査により、リモートワークの普及がパートナーとの関係に与える複雑な影響が明らかになった。パートナーの働き方として「週3〜4回出社」を望む声が最多となり、フルリモートへの支持は8%に留まる結果となっている。
パートナーが自宅でリモートワークをすること自体は半数以上の人が好意的に捉えているものの、働く本人がフルリモートを希望していても、同居パートナーにとってはストレスの要因となっている可能性もあることが、今回の調査で初めて明らかになった。
ストレス要因では「気が休まらない」が26%と最多を占め、物理的支障より心理的負担が大きいことが判明。一方で、専用ワークスペースの有無によりストレス率に2倍以上の差が生じることも確認されており、リモートワーク環境整備の重要性が示されている。
自身は出社を希望する人の中で、パートナーには一定の在宅勤務を求める層が4割存在したことも注目すべき点だろう。これは共働き世帯が増加した現代において、家庭内での新たな役割分担を求める心理の表れと考えられる。
調査概要
調査概要:管理職に関する実態調査
調査方法:インターネット調査(QIQUMOを利用)
調査時期:2025年7月
有効回答:ビジネスパーソン514名
年齢:20歳から60歳
属性:直近1か月以内に週1日以上リモートワークを実施しているパートナー(配偶者・恋人・事実婚の相手・パートナーシップ制度を利用している人など)と同居しており、自身とパートナーの双方が就業している人
関連情報
https://biz.itpropartners.com/blog/report/3690/
構成/清水眞希