
近年、テレワークの普及や働き方改革の進展により、多様な勤務スタイルを選べる時代になってきた。
一方で、企業の中核を担う50代のビジネスパーソンは、リモートワークやハイブリッド勤務に対してどのような価値観を持ち、何を求め、どんな不安を感じているのだろうか。
そこで会社・法人携帯業者を紹介するマッチングサイト「一括.jp」は、50代の会社員100名を対象にアンケート調査を実施。働き方の希望やテレワークの利点・課題に関するリアルな声を集めたので結果を紹介しよう。
50代が希望する働き方、完全オフィス勤務は24%、完全テレワークは9%
希望する働き方を聞いたところ、最も多かったのは「会社や業務内容に応じて柔軟に決めたい(特にこだわりはない)」で、28.0%(28人)であった。働き方に対する明確な希望を持たず、業務内容や状況に応じて柔軟に対応したいと考える姿勢が表れている結果に。
次いで多かったのは「完全にオフィス勤務を希望する」が24.0%(24人)、「基本はオフィス勤務だが、週1~2日はテレワークしたい」が20.0%(20人)と続いた。
いずれも出社をベースにした働き方であり、職場での対面コミュニケーションや業務環境を重視する傾向がうかがえる。
一方、「基本はテレワークだが、週1~2日はオフィス勤務したい」は19.0%(19人)、「完全にテレワーク中心の働き方を希望する」は9.0%(9人)にとどまった。
テレワークを中心とした働き方を選ぶ人は一定数いるものの、出社とのバランスを取りたいという意識の方が強いようだ。
テレワークへの魅力は通勤時間の軽減がトップ、デメリットはコミュニケーションと仕事とプライベートの区切り
最も多かったのは「通勤時間や移動の負担が軽減される」で、62.0%(62人)が選んでいた。移動にかかる負担を減らせる点は、テレワークの代表的な利点として多くの支持を集めている。
次いで多かったのは「自分のペースで仕事ができる(時間の柔軟性)」が30.0%(30人)、「テレワークに特に魅力は感じない(オフィス勤務がよい)」が23.0%(23人)となった。
時間管理の自由度を重視する声がある一方で、オフィスでの勤務スタイルを好む意見も一定数見受けられる。
そのほか、「自宅で集中して作業ができる」は12.0%(12人)、「家庭やプライベートとの両立がしやすくなる」は8.0%(8人)、「職場の人間関係に気を遣わなくてよい」は7.0%(7人)と続いており、作業環境や対人関係に関して魅力に感じている人は比較的少数であった。「場所にとらわれず自由な環境で働ける」は2.0%(2人)にとどまっている。
テレワークのデメリットを聞いたところ、最も多かったのは「上司や同僚とのコミュニケーションが取りにくくなる」と「労働時間とプライベート時間の区切りが難しい」で、それぞれ29.0%(29人)が選んでいる。
コミュニケーション面での不自由さと、時間管理の曖昧さが不安要素として浮かび上がった。
次いで多かったのは「特に不安やデメリットはない(問題なくテレワーク可能)」が22.0%(22人)で、一定数はテレワークに対してネガティブな印象を持っていないことも見てとれる。
「運動不足・健康面への悪影響が心配である」は20.0%(20人)となっており、生活習慣の変化に起因する懸念も見受けられた。
そのほか、「IT機器・ツール操作や接続トラブルが不安である」は16.0%(16人)、「仕事の評価が正当にされるか心配である」は12.0%(12人)、「自宅では集中できず、かえって業務効率が下がる」が9.0%(9人)と続いた。
テクノロジーや人事評価、作業環境といった周辺要素について、一部の人にとって課題となっているようだ。
まとめ:こだわりすぎず柔軟に。50代が求める“働きやすさ”のかたち
希望する働き方として最も多く挙げられたのは、「会社や業務内容に応じて柔軟に決めたい」という回答であった。50代はキャリアの蓄積があるぶん、自身のスタイルに固執するのではなく、業務効率や周囲との連携を踏まえた“現実的な選択”を重視する傾向が見られる。
また、「完全にオフィス勤務」「週1~2日だけテレワーク」といった出社を軸とする働き方にも一定の支持が集まり、現場との接点や対面での安心感を大切にする意識もうかがえる。
テレワークの魅力としては、「通勤や移動の負担が軽減される」が62.0%と圧倒的多数を占め、時間的・体力的な余裕を生む点が高く評価されていた。
加えて、「自分のペースで働ける」など自由度に関する項目も一定の支持を得ていたが、一方で「魅力は感じない」「出社のほうが安心」とする声も2割超にのぼり、50代のなかでも感じ方に差があるのが実情だ。
また、不安や課題としては「コミュニケーションの取りにくさ」「オン・オフの切り替えの難しさ」が最多となっており、環境や役割によってリモートワークのハードルが変わってくる様子もうかがえる。
今回の調査からは、テレワークか出社かを単純に選ぶのではなく、それぞれのメリットを活かしつつ、自身に合ったバランスを柔軟に選べる環境が求められていることが明らかになった。
特に、評価への納得感や対面での信頼関係を重視する傾向が見られ、企業側には制度面の選択肢を広げるだけでなく、リアルな関係性や働く安心感をどう支えるかが問われている。
個人のニーズと組織の運営を両立するためには、双方向のコミュニケーションや環境整備が今後ますます重要になると言えるだろう。
調査概要
調査日: 2025年7月16日
調査対象地域: 全国
調査機関: Freeasy
調査方法: オンラインアンケート調査
調査対象・人数: 50~59歳の会社員100人
出典:業者探しを高速化 BtoBマッチングサイト 一括.jp
出典元
https://emeao.jp/ikkatsu-column/recommend_mobilephonecompany/
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