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90年の歴史にピリオド!夏の風物詩「東京湾納涼船」が終了した理由

2025.08.30

東京湾納涼船が90年の歴史に一旦休止し、2025年の運航を取りやめます。しかし、停泊する「さるびあ丸」で楽しめる「さるBEER」が新たな夏の風物詩に。工場直送の生ビールや東京諸島の美食を味わいながら、東京湾の夏の夜を楽しみましょう。

浴衣で楽しむ夏の夜の風物詩、東海汽船の大型客船「さるびあ丸」でめぐる東京湾納涼船。

竹芝客船ターミナルを出航し、東京湾の見どころをぐるっと周遊。

船上からの夜景を眺めながらビール、食事や船内イベントなど約1時間45分のクルージングで楽しめました。

しかし、東京湾納涼船は2025年で、長い歴史を一度、休止することになりました。

2025年は「さるBEER(ビア)」が東京湾の夏の夜を彩る新たな風物詩になるのです。

そこで、東京湾納涼船を振り返りつつ、さるBEERの魅力に迫ってみます。

夏の夜の風物詩、東京湾納涼船が休止

夏の終わりを告げるような寂しいニュースが、ふと胸をよぎります。

長年、東京の夏の夜を彩ってきた風物詩、東京湾納涼船が休止するという一報は、大切なページがここで一度終わる、そんな感覚があります。

一方、東京湾納涼船のことを最近知ったという方もいるでしょう。

そんな方のために、サラッと振り返ってみました。

■Q:東京湾納涼船ってどんなクルーズだったの?

A.東京湾納涼船は竹芝客船ターミナルから出航し、「さるびあ丸」という東海汽船の約6000トンの大型客船で、東京湾の見どころを約1時間45分かけて周遊するクルーズでした。

2024年の運航期間は7月5日から9月23日まで行われ、毎日19時15分に出港して21時に帰着する、そんな夏の夜の短い旅を多くの方が楽しみました。

船上から眺める東京の夜景は、まさに非日常。ライトアップされたレインボーブリッジの下をくぐり抜けて、そしてお台場のきらめく街並みを海上から眺める旅は、日常の喧騒を忘れさせてくれる至福のひとときでした。

特に印象的だったのは、浴衣姿で乗船すると割引が適用される「ゆかた割引」でしょう。

夏祭りに行くようなワクワク感を持ちながら浴衣を着て船に乗り込むと、普段とは違う自分に出会えたような、特別な気持ちになれたものです。

■Q:東京湾納涼船は何年続いたの?

A.東京湾納涼船は、なんと90年もの歴史を持ちます。始まりは1935(昭和10)年、東海汽船が中央区新川にある霊岸島に発着していた時代です。

第2次世界大戦時に約10年の自粛、コロナ禍で2020年と2021年に中止した期間がありますが、昭和、平成、令和と長きにわたり営業されてきました。

東海汽船は「90年も続く東京の風物詩。なんとかつないでいきたい」といい、来年以降の納涼船の運航に意欲を見せました。

■Q:東京湾納涼船はなぜ休止したの?

A.休止の理由は、人員不足と働き方改革です。さるびあ丸を運航する東海汽船は、2025年4月1日に、国土交通省関東運輸局より、船員法に基づく「是正命令」並びに海上運送法に基づく「輸送の安全確保に関する命令」を受けました。

違反内容は、
・船員を労働時間の上限を超える作業に従事させたこと
・教育訓練を修了した者以外の者を乗組員として乗り組ませたこと
などです。

その違反内容に対して、再発防止のための改善策を講じるよう指示がありました。

これを受けて、東海汽船はさるびあ丸を停泊してビアガーデンとして営業し、船員の負担を減らすことにしました。

【参考】船員法に基づく「是正命令」及び、海上運送法に基づく「輸送の安全確保に関する命令」について|東海汽船

■Q:2026年からの復活はあるの?

A.人員不足と働き方改革のため、東海汽船は2025年、さるびあ丸を停泊型船上ビアガーデンにしましたが、「90年も続く東京の風物詩のため、歴史をつなげていきたい」と、2026年以降の東京湾納涼船の復活を期しています。

2025年の夏は停泊型船上ビアガーデンで盛り上がろう!イベントを楽しむためのプラン

2025年は運航休止となった、東京湾納涼船。浴衣で風を感じ、東京湾の夜景に酔いしれたあの特別な時間は、一度お休みです。

少し寂しい気持ちになるかもしれませんが、大丈夫。この夏、新たな輝きを放つ「さるBEER(ビア)」が、私たちの心を再び熱くしてくれます。

■Q:「さるBEER」へのアクセス方法を教えて

A.「さるBEER」の会場となるのは、東京都港区海岸1-12-2にある竹芝客船ターミナルに停泊されている「さるびあ丸」です。主なアクセス方法は以下の通りです。

・ゆりかもめ竹芝駅より徒歩約1分
・JR浜松町駅(北口)より徒歩約8分
・地下鉄大門駅より徒歩約10分

■Q:開始時間が遅くなったって本当?

A.はい。「さるBEER」の船内営業時間は、19時30分から21時20分まで。入場開始は19時20分頃からで、最終入場は20時までです。

例年行われていた東京湾納涼船は19時15分出航でしたので、約15分遅いスタートなので、仕事が終わってからでも間に合いやすくなったのは嬉しいポイントかもしれません。

途中退場は自由ですが、再入場はできないのでご注意ください。

■Q:料金はいくら? 指定席が取れるって本当?

A.「さるBEER」には気軽に楽しめるプランから、贅沢な時間を過ごせるプランまで、気分に合わせて選べる複数の料金プランが用意されています。

スタンダードプラン

料金は大人・子ども共通で1名2000円です。

このプランには飲み放題(一部有料)が含まれていて、船のデッキで自由に寛げます。

フードは船内フードスタンドで別途有料になります。

指定席プラン

料理と飲み放題、そして席がセットになったお得なプランです。

1.レストランプランは1名5500円(2名から予約可能、1テーブル定員4名)。カップルや友人との利用におすすめです。

2.洋室プランは1名6000円(4名から予約可能、1部屋定員8名または10名)。グループや小さなお子様連れの家族におすすめの、イスが用意された洋室タイプです。

どちらの指定席プランも、船内フードスタンドおよび一部ドリンクは有料になっています。また、指定席プラン限定の事前予約メニューも用意されています。用途に合わせて最適なプランを選び、特別な夜を過ごしてください。

■Q:事前予約は必要?予約はいつからできるの?

A.はい、「さるBEER」は全日予約制です。予約の受付開始時期は以下の通りです。

スタンダードプラン

利用日の1か月前の同日より、Webまたは電話で予約可能です。Web予約は24時間受け付けています。

指定席プラン

利用日の1か月前の同日から3日前まで、電話でのみ予約を受け付けています。Web予約はできません。

電話予約の受付時間は9時30分~18時となっています。人気が予想されるので、早めの予約をおすすめします。

■Q:予約せずに行っても乗船できる?

A.「さるBEER」は全日予約制です。しかし、スタンダードプランに限り、予約で満席でない場合は当日券の販売があります。

ただし、あくまで「満席でない場合」という条件付きです。特に週末やイベント日など、混雑が予想される日は当日券の販売がない可能性が十分に考えられますのでご注意下さい。

指定席プラン(レストランプラン・洋室プラン)は、当日予約はできません

■Q:工場直送の生ビールが飲めるって本当?

A.はい、本当です! 「さるBEER」の魅力の1つが工場直送の生ビールを楽しめること。東京湾の夜景を眺めながら新鮮で美味しい生ビールを味わえるなんて、最高ですよね

■Q:東京諸島の食材はどんな料理になるの?

A.「さるBEER」では、東京諸島の食材を使用したバラエティ豊かなフードメニュー(有料)が用意されています。フードメニューの例としては、以下のようなものとなっています。

  • 島塩のきゅうり一本漬け(1本300円)
  • 島塩入り枝豆(300円)
  • 島塩フライドポテト(500円)
  • 島塩鶏から揚げ(600円)
  • 島寿司(5貫・1000円)

ほかにも、ソース焼きそば(600円)やジェラートアイス(500円)、ふわふわかき氷(800円)、シナモンチュロス(500円)なども有料メニューとして選べます。

■Q:東京諸島への往復割引券がもらえるって本当?

A.はい、これも本当です! 「さるBEER」への入場者全員に、東京諸島行き大型客船2等限定の往復50%割引券がプレゼントされます。

この割引券は、東京から大島、利島、新島、式根島、神津島への航路で利用可能。有効期間は2025年10月1日(水)から2026年1月31日(土)まで(一部除外期間あり)となっています。

【参考】さるBEER|停泊型船上ビアガーデン|東海汽船

【まとめ】

夏の風物詩として、私たちの心に深く刻まれてきた東京湾納涼船が、2025年で一旦の休止を迎えます。

浴衣をまとい、きらめく東京の夜景を眺めながら過ごした時間は、かけがえのない思い出となって心に残っていることでしょう。90年という長い歴史にピリオドを打つのは寂しいけれど、これもまた、時代の移り変わり。

でも、また新たな形で夏の風物詩が守られようとしています。2025年の夏は、さるBEERが新しい夏の夜を彩ってくれます。

停泊したさるびあ丸で、工場直送の生ビールや東京諸島の美食などを味わう時間は、きっと新しい発見と感動をもたらしてくれるはず。東京湾納涼船が教えてくれた夏の夜の特別な過ごし方を胸に、これからは、さるBEERで新しい思い出を刻んでいきませんか。

これからの夏は、停泊船で納涼することが風物詩になっていくかもしれません。

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※当記事に掲載している価格などのデータは2025年6月時点でのものです。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
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文/中馬幹弘

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