「十八番」という言葉は、一般的に広く使われているが、その言葉の正しい意味や読み方を理解している人は少ない。本記事では、「十八番」の意味や使い方をはじめ、例文や類義語との違いも紹介する。
目次
「十八番」という言葉は、一般的に広く使われているが、その言葉の正しい意味や読み方を理解している人は少ない。読み方は「おはこ」なのか「じゅうはちばん」なのか、なぜ得意な物事を「十八番」と呼ぶのだろうか。こういった小さな疑問にスマートに回答できるのが一流のビジネスパーソンである。
そこで本記事では、「十八番」の意味や使い方をはじめ、例文や類義語との違いも紹介し、正しく使用できるように解説していこう。
「十八番」の正しい読み方と意味と語源

まずは「十八番」の基本を押さえるために、正しい読み方と語源について解説していこう。
■「十八番」の読み方は「おはこ?」それとも「じゅうはちばん?」
「十八番」の読み方は「おはこ」が正しい。ただし、そのまま「じゅうはちばん」と読むことは必ずしも間違いではないため、「おはこ」でも「じゅうはちばん」でも通用するということは覚えておきたい。
なお、「十八番」は漢数字で表記するのが正確なため、「18番」とアラビア数字で記載するのは誤用であることは留意しておきたい。
■「十八番」の意味
辞典によると、「十八番」とは「最も得意な技芸」「最も得手なこと」を意味するため、最も得意とする技や芸を披露する際に用いられることが多い。よく用いられるのがカラオケで歌を披露するケースだ。歌はまさに芸の一つなので、最も適切な使用法といえるだろう。
■なぜ、得意なことを十八番と言うのか
「十八番」という言葉は歌舞伎の用語に由来している。江戸時代に七代目市川團十郎(当時:五代目市川海老蔵)が、いくつもの歌舞伎演技の中から得意としていた18の演目を選定して「歌舞伎十八番」と呼んでいたことが語源である。そこから転じて得意なことを「十八番」と呼ぶようになり、一般社会にも広く浸透していった。
「十八番」を「おはこ」と呼ぶのは、市川家が「歌舞伎十八番」の台本を保管する際に「御箱(おはこ)」と呼ばれる箱に入れていたことが由来であるという説がある。
【例文付き】「十八番」の使い方
続いて「十八番」の使い方をシーン別に解説していこう。「十八番」は比較的カジュアルな表現として用いられることが多いので、使い方をしっかり理解しておこう。
■一般的な「十八番」の使い方
「十八番」の使い方は、得意なことをする場合に用いられるのが一般的だ。日常生活においては、以下のような使い方をされる。
・今から自分の十八番を歌います。
・この肉じゃがは、母の十八番です。
■ビジネスシーンにおける「十八番」の使い方
「十八番」という表現はややカジュアルなので、ビジネスシーンにおいては相手方とのフランクな会話の中で用いるのが良い。
・大勢の前で話すプレゼンは彼の十八番なので、安心して任せられます。
・新商品の開発は当社の十八番です。ぜひ一度お試しください。
「十八番」の類語と対義語

「十八番」を用いる場合、利用シーンは考慮する必要がある。特に類語についてはビジネスシーンで利用できる表現を紹介するので、ぜひチェックいただきたい。
■「十八番」の類語
「十八番」の類語は「長所」「特技」「得意技」「取り柄」「専売特許」「御家芸」などが挙げられる。どれも物事が得意なことを表現する言葉だ。この中でもビジネスシーンに適しているのは四字熟語の「専売特許」だ。四字熟語は明瞭簡潔に意図を伝えられることから、ビジネスシーンでも好まれることが多い。
先ほどの例を再び用いると、
・大勢の前で話すプレゼンは彼の専売特許なので、安心して任せられます。
と、よりフォーマルな表現になるのがお分かりいただけるだろう。
また、「御家芸」は企業や組織の得意なことを指す場合に使える類義語だ。
・新商品の開発は当社の御家芸です。ぜひ一度お試しください。
このように、歴史の積み重ねを感じさせたい場合には、「御家芸」を用いることも効果的である。
■「十八番」の対義語
一方、「十八番」の対義語は「不得意」や「不得手」である。どちらも苦手な物事を指す言葉である。意味は同じではあるが、「不得意」が一般的に用いられるのに対して、「不得手」の方が苦手意識を強調するために用いられるケースがある。
まとめ
「十八番」は最も得意なことを表す言葉で「おはこ」と読むが「じゅうはちばん」と読んでも間違いではない。「十八番」も「おはこ」も歌舞伎の市川家が由来の言葉であり、現在でも広く用いられている。表記する際には「18番」とアラビア数字を表記するのは間違いなので、必ず漢数字で記載しよう。
「十八番」はどのようなシーンでも用いることができるが、ビジネスシーンの中でも特にフォーマルな場面では「専売特許」や「御家芸」といった類語を用いることも大切だ。利用シーンに合った適切な言い回しができるよう、日頃から意識しておこう。
文/太田 佳祐(おおた けいすけ)
人材系企業にて求人広告の営業や人材紹介部署の立ち上げやマネジメントを経験。転職し、新規事業部門にて新事業の立ち上げや採用業務に従事したのちに独立(ライター・カウンセラー・セミナー講師)。現在は株式会社レンジャー代表取締役/一般社団法人日本アカウンタビリティ・パートナー協会会長としてプロスポーツチームや自治体、企業や個人の目標達成を伴走型でしながら、ライターとしての執筆や講演活動も行っている。







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