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「自律型AI」とは何か?生成AIとの違いと活用事例

2025.08.14

自律型AIとは、目標を与えるだけで、自ら状況を分析し、最適な行動を計画・実行・改善するAI。ゴール設定→思考(推論)→タスク分割→アクション実行→メモリで学習・改善のプロセスを踏んで自ら行動するのが特徴。

近年、AIの進化は著しく話題になることも多い。これまでは主に文書や画像の作成を行う「生成AI」が取り上げられていたが、近年では「自律型AI」が目覚ましく発達している。

本記事では、自律型AIの定義から仕組み、活用事例、代表的なサービス、そして課題やリスクに至るまでを、わかりやすく解説する。

自律型AIとは

生成AIは知っていても自律型AIというのは聞いたことがない、という人も多いのではないだろうか。ここでは、自律型AIの定義と生成AIとの違いについて解説しよう。

■自律型AIの定義

自律型AIとは、与えられた目標に対して、人間が細かく指示をしなくても、AI自身が状況を分析・把握し、目標を達成するために最適な方法を計画を立てて実行するAIのことだ。そして実行した結果も分析したうえで、さらに改善した方法で実行することも可能だ。目標を達成するために、最適な方法を自律的に処理する機能を持っていることから、大きな注目を浴びている。

■生成AIとの違い

生成AIは、人間から与えられた指示(プロンプト)に対して、文章や画像などのコンテンツを作成して表示する。一方、自律型AIは、コンテンツ作成よりも、行動を選択し実行する点に重きを置いている。目的を達成するために状況を把握し、自らアクションを起こす能力を備えている点が最大の違いといえる。

自律型AIの仕組み

自律型AIはどのように考えて行動するのだろうか。自律型AIを理解するためには、その構造を理解する必要がある。

■エージェントアーキテクチャの例

自律型AIは「エージェント」という設計思想に基づいて構築されることが多い。エージェントとは、環境と相互作用しながら目標達成を目指すシステム構造のことだ。主に以下のような要素で構成されている。

ゴール設定

AIが達成すべき目的を明確にする。人間が指示する場合もあるが、AIが自ら判断し、設定する場合もある。

思考(推論)

設定されたゴールに向かって必要なプロセスを考える。状況に応じて適切なアプローチ方法を選択する。

タスク分割

大きな目標を小さなタスクに分割し、実行しやすい形に変換する。

アクション実行

設定したタスクに沿って具体的なアクションを実行する。Webサイトの検索やツールの操作、外部システムと連携する作業など、さまざまな行動が含まれる。

メモリ/記憶

実行した結果がどうであったかを記憶し、今後の行動判断に活用する。

こうしたプロセスを連動させることで、状況に応じた判断と実行ができるようになる。

自律型AIの活用事例

自律型AIはすでに多くの現場で活躍している。ここでは、代表的な分野での実用例を紹介しよう。

■製造・物流業界での自律型ロボット

工場や倉庫では、自律型AIを搭載したロボットが、生産ラインの自動化や倉庫内のピッキング、運搬や検品などの作業を担っている。

工場や倉庫では、自律型AIを搭載したロボットが、生産ラインの自動化や倉庫内のピッキング、運搬や検品などの作業を担っている。これまで人間が行っていた反復作業を、自らの判断で効率よく実行し、人的ミスの軽減や生産性向上に貢献している。

■カスタマーサービス・ヘルプデスク業務

自律型AIが問い合わせ内容を理解し、適切な回答を提供している

顧客への対応として、自律型AIが問い合わせ内容を理解し、適切な回答を提供している企業が増えている。さらに、必要があれば担当部署への引継ぎも可能になっている。

■営業支援やマーケティング業務

AIが商談候補の選定やメール作成、リマインド送信などを自律的に実施する

AIが商談候補の選定やメール作成、リマインド送信などを自律的に実施する。過去の成功パターンを学習しながら、より高い成果が期待できるアプローチを自ら判断して行動することで成果をあげている。

■サイバーセキュリティ分野での防御と対応

不審な挙動を検出すると同時に、リアルタイムで対応を自動で実行する

不審な挙動を検出すると同時に、リアルタイムで対応を自動で実行する。事前に定義されたルールだけでなく、状況に応じた柔軟な判断とアクションをAIが行っている。

■医療・介護対応の支援

患者の状態をモニタリングし、異常を検知した際に即座に対応を促す

患者の状態をモニタリングし、異常を検知した際に即座に対応を促すAIが導入されるようになっている。

介護分野でも、高齢者の動きを検知して転倒リスクを予測したり、最適なケアのタイミングを判断したりする。

代表的な自律型AIサービス

現在、多くの自律型AIサービスが開発されている。ここでは、その中で代表的な3つのサービスを紹介しよう。

■AutoGPT

AutoGPTのWebサイト

AutoGPTは、目標を入力すると自動でタスクを分割し、ウェブ検索、ファイル編集、コード実行といった処理を自律的に実行するエージェント型AIである。オープンソースであり、研究用途や業務自動化といった分野で活用が広がっている。

■AgentGPT

AgentGPTのWebサイト

AgentGPTは、Webブラウザ上で動作する自律エージェントで、目的を入力するだけで必要なタスクを計画・実行する。ビジネスだけでなく、日常でも活用されている汎用性の高いツールだ。

■Manus AI

Manus AIのWebサイト

Manus AIは、大規模言語モデル(LLM)による推論と、外部ツールとの連携を両立させた高機能エージェントである。医療、金融、製造といった複雑な業務環境での応用を想定して開発されており、次世代の業務支援AIとして注目されている。

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