
イトーキは、広葉樹合板製の立ち寝仮眠ボックス「giraffenap(ジラフナップ)」の販売を開始した。
睡眠中のプライバシー配慮や防音対策、メンテナンス性に配慮した設計で、電源を確保できる場所であれば1日で設置が完了
本製品は、イトーキが所有する仮眠ボックスに関する開放特許「人体収納用構造体及び睡眠用筐体」を広葉樹合板がライセンス契約を結んで製品化したもので、2023年8月に発表し、2024年1月に発売を開始した。現在、働く環境や働き方の選択肢が広がる中で、イトーキでは製品ラインアップの拡充を図っており、本製品の販売開始もその取り組みの一環となる。
イトーキの開放特許「人体収納用構造体及び睡眠用筐体」は、上半身・臀部・膝部の3点を支持することで、立ったまま休息や睡眠がとれるもので、電車内でつり革を持ち、立ったまま眠気に耐えられず、膝が「カクッ」となる人々の姿から発明者が着想を得た背景をもつ。なお、広葉樹合板で進められた本製品の開発過程で足裏の固定機能が追加された4点支持の構造で快適性が向上している。
また、昨今、ウェルビーイングを軸とした経営方針が改めて注目されている。睡眠・休息の質が生産性や創造性に直結するという科学的知見も広がり、組織として適度な休息を促す以外に、仮眠制度や休息空間の導入は、エンゲージメント向上や離職防止の観点からも今後注目されていくと予想される。

「giraffenap」は、こうした新しい取り組みを後押しする仮眠ボックスで、近未来をイメージしたソリッドなホワイトが特徴の「スペーシア」と、森の中をイメージした天然木が特徴の「フォレスト」の2タイプを展開し、オフィス空間をはじめ、医療・保育・宿泊施設など、広く活用が進んでいる。
実際、医療現場では夜勤従事者の休息支援として導入されたり、保育の現場ではスタッフルームに設置されている。これにより、従業員は眠気を我慢しすぎず、体調が悪化する前に休む判断ができ、短時間の休息をはさむことで、気持ちを切り替えてスムーズに仕事へ戻ることが可能になる。
デザイン性に優れているのも特徴で、ファシリティ全体の美観を損なわずに配置が可能。さらに、睡眠中のプライバシー配慮や防音対策、メンテナンス性にも配慮した設計で、電源を確保できる場所であれば、1日で設置が完了する。
■製品概要
・スペーシア
価格:オープン
発売日:2025年7月8日
サイズ:W1,200×D1,200×H2,577mm
重量:約260kg
カラー:ホワイト
材質:不燃メラミン化粧板
電源:AC100V
定格消費電力:408W
・フォレスト
価格:オープン
発売日:準備が整いしだい販売開始予定
サイズ:W1,200×D1,200×H2,532mm
重量:約320kg
カラー:ホワイト、ナチュラル
材質:メラミン化粧板、トドマツ、カラマツ
電源:AC100V
定格消費電力:404W
製品情報
https://catalog.itoki.jp/series/ShowSeries.action?seriesCode=2540
構成/立原尚子