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覚えておきたい「備忘録」の上手なまとめ方とデジタル化のポイント

2025.08.04

本記事では、備忘録の意味やビジネスでの使い方、そのメリット、さらに備忘録の上手なまとめ方やデジタル化のポイントについて解説する。

備忘録とは、忘れないように重要事項を書き留めておくためのメモである。日々の仕事や生活で情報があふれる中、備忘録を活用することで記録漏れを防ぎ、効率的に情報を管理できる。本記事では、備忘録の意味やビジネスでの使い方、そのメリット、さらに備忘録の上手なまとめ方やデジタル化のポイントについて解説する。

備忘録(びぼうろく)とは

そもそも備忘録の示す意味から理解していこう。

■備忘録の意味

「備忘録」とは、「いざ忘れてしまったときの備えとして用件などを書き留めておくノート」のことである。漢字を見れば、「備」は備える、「忘」は忘れる、「録」は記録の意味であり、その字義どおり「忘れないように書き留める記録」という意味になる。

英語では「memorandum(メモランダム)」や「note(ノート)」などと訳されることが多く、日常的には「メモ」や「覚え書き」とほぼ同義だ。なお「忘備録(ぼうびろく)」という表記も時折見られるが、意味は備忘録と同じであり、一般には「備忘録」を使うのが無難である。

■ビジネスにおける備忘録の使い方

ビジネスシーンでは、備忘録は主に自分用の記録として活用される。例えば会議中、公式な議事録担当でなくても、自分用に要点をメモすることは一般的だ。備忘録は「聞いたことを忘れないように文字にした記録」のことであり、あくまで個人の備えとしてのメモである点がポイントだ。これは、公的機関においても同様で、防衛省の公文書管理ガイドラインでも職員個人の備忘録は「個人資料」の一例として位置付けられている

※出典:防衛省「行政文書の管理(ガイドライン)」

一方で「議事録」は会議の内容を組織全体で共有する正式記録であり、発言者や質疑応答まで詳細に残す文書だ。備忘録は自分のためのメモ、議事録はみんなで共有する記録という違いがある。従ってビジネスでは、大規模な会議では議事録を作成する一方、少人数の打ち合わせや日々の業務メモとして備忘録が使われる。またメールでも「備忘のためご連絡します」等の表現で、自分や相手が後から思い出せるよう情報を送るケースがある。このように備忘録はビジネスパーソンにとって「情報の抜け漏れを防ぐ心強いツール」なのである。

備忘録(びぼうろく)のメリット

備忘録を作成するメリットとは何か整理する。作成するモチベーションになるはずだ。

■メリット1:時間の節約

手軽に記録でき、時間・手間を節約できる点が第一のメリットである。備忘録は要点や重要事項だけを記録すればよいので、会議録のように細部までは書かずに済む。そのため議事録よりも簡単に素早く記録できる。箇条書き中心で文章量も少なくて済むため記録の負担が軽く、メモに追われて肝心の話を聞き逃す心配も減るだろう。

■メリット2:要点整理

要点整理と理解促進に役立つ点も見逃せない。備忘録は自分に必要な情報だけを簡潔に書き留めるものだ。このため何が重要かを即座に判断し、取捨選択する力が養われる。重要ポイントのみを書くのは一見簡単なようで難しく、内容を正確に把握していなければできない作業である。

■メリット3:情報共有が容易

後から振り返ったり情報共有したりする際に役立つのも大きなメリットだ。会議や打ち合わせ内容を備忘録として残しておけば、後で資料を作成する際に要点をすぐ参照できる。またチーム内で決定事項を共有する必要が生じた場合も、備忘録のメモをもとにすればスムーズに情報展開できるだろう。

特に近年はパソコンやスマホでメモを管理する人も多いが、備忘録をデジタル化しておくと必要な情報を即座に検索できるという利点がある。大量のメモの中から欲しい情報をすぐ見つけ出せるため時間の節約につながり、さらにクラウド同期によって場所を選ばずアクセスできるなど利便性も高い。紙のノートも書く行為で記憶に定着しやすいという良さがあるが、ビジネス効率の観点では検索性・共有性に優れたデジタル備忘録が強力な武器となるだろう。

備忘録(びぼうろく)書き方のポイント

備忘録を作成するポイントを見ていこう。前述のメリットをより強く享受できる。

■ポイント1:フォーマット化

必要事項とフォーマットを決めておく。備忘録には決まった書式があるわけではないが、見返したときに情報を理解しやすくするために、自分なりの書き方のルールを設けておくと便利だ。特に同僚とメモ内容を共有する可能性があるなら、あらかじめ記録項目を統一しておくとよいだろう。記録フォーマットは可能な限りシンプルにしておくのが特にポイントだ。項目が多すぎたり複雑すぎたりすると運用が面倒になり、かえって記録漏れやミスにつながりかねない。

■ポイント2:箇条書き

箇条書きと簡潔な表現で要点を押さえる。備忘録はあくまで自分のためのメモなので、長々とした文章を書く必要はない。後で読んで内容を思い出せれば十分なので、短く端的に要点だけを書き留めよう。具体的には、一文を短く区切ったり箇条書きを使ったりすると視認性が上がる。「○○について了承」「△月△日までに資料提出」など箇条書きの形にすれば、パッと見て必要事項を把握しやすい。余計な飾り言葉や前置きも省き、誰が見ても一瞬で理解できるシンプルさを心がけることが大切である。

■ポイント3:デジタル化

デジタルツールを活用して効率化する。備忘録は紙のノートや手帳に書いてもよいが、パソコン・スマホのメモアプリなどデジタルツールを使うと管理が格段に楽になる。デジタル化する最大のメリットは前述のとおり検索性の高さだ。例えば社内で膨大なメモを蓄積していても、キーワード検索ですぐに目的の情報を呼び出せる。また多くのクラウドメモサービスはリアルタイム同期に対応しており、PC・スマホ・タブレット間で内容が常に最新に保たれる。これによりオフィスでも出先でもシームレスにメモを確認・追記でき、チーム内で共有することも容易だ。さらにクラウド上に保存されるため自動的にバックアップが取られ、デバイス故障時も情報が失われにくい利点もある。

デジタル化にあたっては、自分に合ったツールを選ぶと良い。シンプルなメモアプリから高機能なノート管理ツールまで様々な選択肢があるので、使いやすさや社内ルールに応じて選択しよう。

まとめ

備忘録は、シンプルだが非常に強力な情報管理ツールである。忘れっぽい人でも、備忘録を習慣化すれば「うっかりミス」を着実に減らせる。またメモを書くプロセス自体が思考整理につながり、仕事の質の向上にも寄与する。「備忘録なんてただのメモ」と侮るなかれ。その積み重ねが大きな差を生むこともあるのだ。ぜひ今日から自分なりの備忘録術を取り入れて、仕事や生活の効率アップに役立てていただきたい。

文/諏訪 光(すわ ひかる)

大手ネット系企業にて10数年に渡りプログラマーからプロダクトマネージャーまでを幅広く経験。新規事業から企業再生に至るまで様々な案件の開発に携わる。DX推進者や起業経験を経て現在は大手信託銀行でDX推進を行いながら、フリーランスの新規事業、DX、デジタルマーケティングのコンサルティングも行う。

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