
スキマバイトなど副業をしやすい環境も整ってきた昨今、本業以外の仕事をする人が増えている。では、副業や兼業をする人はどのような目的で仕事をしているのだろうか。

「LINEリサーチ」では、日本全国の18~69歳の男女を対象に副業や兼業に関する調査を行ったので、結果を紹介しよう。
※副業/兼業とは、本業以外の仕事で収入を得ることを指す。
今、副業/兼業をしている人は1割強、今後してみたい人は4割台半ば

今、副業/兼業をしているかを聞き、していない人には今後したいと思うか質問。現在働いていない人も、今後働くようになった場合を考えて回答してもらった。
全体では「している」の割合は1割強。また「していないが、今後はしてみたい」の割合は4割台半ばという結果に。一方、「していないし、今後もしたいと思わない」は3割台半ばであった。
年代別にみると、「している」の割合は20~60代で大きな差はみられず、1割前後。「していないが、今後はしてみたい」の割合は、10~40代で5割前後。
一方、60代では「していないし、今後もしたいと思わない」が5割弱と高くなっていた。この年代では定年退職などで現在職についていない人も多いとみられ、そういった影響もありそうだ。
また、グラフにはないが30~40代では女性のほうが「今後してみたい」の割合が高くなっていた。子育て世代でもあるため、家計のことを考えて関心を持つ人も多いのかもしれない。
副業をしてみたい理由は「収入を増やしたい/お金を稼ぎたい」が8割弱


副業/兼業をしている人や今後希望する人に、その理由を聞いたところ、全体では「収入を(さらに)増やしたい/お金を稼ぎたい」が8割弱の圧倒的な高さで1位に。2位は「老後や定年後に備えたいから」で3割であった。
「収入を(さらに)増やしたい/お金を稼ぎたい」はすべての年代で1位になっている。特に30代以下では8割台と高く、教育費や住宅ローン、結婚、子育てなどライフステージの変化にともない、お金が必要となることも影響しているのかもしれない。
2位以降は、年代によって違いがみられた。10~30代では「好きなことをしたいから」が2割超で上位に入り、10代では「知識や視野を広げたいから」の割合もやや高め。
30代以上では「老後や定年後に備えたいから」が2位に。特に、50代以上では約4割と高くなっていた。
年代があがるにつれて、自己実現や知識を広げるためのチャレンジから、将来への備えへと変わっていくようだ。また、60代では「空いている時間があるから」が約3割と高くなっている。
グラフにはないが、10~20代男性で「スキルを身につけたいから」、10代男性で「知識や視野を広げたいから」、10代女性で「新しいことをしたいから」の割合が高めとなっており、若い年代で、副業や兼業を通して、学びや経験を重視している傾向がみられた。
今後してみたい意欲が高めの30代女性では「好きなことをしたいから」「本業がうまくいかない/やめたときの保険として」がやや高めに。将来への備えも考えつつ、チャレンジもしてみたいという姿勢がみられる。
現在、副業・兼業をしている人は1割強で、「今後してみたい」人も一定の割合いることが判明。
収入を増やしたいという理由が高いものの、若い年代ではチャレンジしたい姿勢がよりうかがえた。上の年代になると将来に備えたいと考える人が増え、年代による違いもみられる。
調査概要
LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査
調査対象:日本全国の18歳~69歳の男女
実施時期:2025年5月7日~2025年5月9日
有効回収数:5032サンプル
出典:LINEリサーチ
※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック
※表/グラフ中の数字は小数第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なったりする場合も
関連情報
https://lineresearch-platform.blog.jp/archives/47097870.html
構成/Ara