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イマドキの新入社員に聞いた「仕事をする上で重視すること」TOP3、3位専門性、2位貢献、1位は?

2025.06.30

イマドキの新入社員はどんな仕事観を持ち、また、どんな不安を抱えているのだろうか?

リクルートマネジメントソリューションズはこのほど、2025年3~4月に全国で開催した公開型新入社員導入研修受講者718名(調査1)、2023年3~4月に開催したインハウス型新入社員導入研修およびWEB学習プログラム受講者2,795名(調査2)に対し、「新入社員意識調査2025」を実施し、その調査結果を発表した。

働くうえでの意識

「働いていくうえで大切にしたいこと」について尋ねたところ、トップは「社会人としてのルール・マナーを身につけること」(53.6%)で2010年からの調査実施以来の過去最高値となった。

また「周囲(職場・顧客)との良好な関係を築くこと」(35.0%)は上位ではあるものの過去最低となり、最下位は「会社の文化・風土を尊重すること」(2.6%)となった。

「新入社員時代に身につけるべきこと」について尋ねたところ、トップは「社会人としての基本行動(報告・連絡・相談、PDCAなど)」(53.8%)、最下位は「会社の理念や価値観に沿った行動」(0.5%)となり、これまでと比べて傾向に大きな違いは見られなかった。

今の新入社員のなかでは、会社の文化・風土や理念・価値観を身につけることの優先順位が低いことがうかがえる。

「仕事・職場生活をするうえでの不安」について尋ねたところ、トップは「仕事についていけるか」(64.8%)となった。以下、「上司とうまくやっていけるか」(44.2%)、「先輩・同僚とうまくやっていけるか」(38.4%)と続いた。なお「自分が成長できるか」(30.1%)が昨年比+4.6ポイントで、昨年5位から今年4位と上昇した。

■働くうえでの意識(図表1~3)に関する考察

●ルール・マナーへの意識の高まり

コロナ禍で対面コミュニケーション経験が少ないこと、就活のオンライン化でリアルでのマナー実践経験が減っていることに問題意識が高まっている可能性がある。

●仕事の力や成長への意識の高まり

VUCAと言われる中で、正解のなさ、先々の不確実性への不安意識から、仕事の力や成長への意識が高まっているのではないか。

仕事・職場観の特徴

仕事をするうえで重視したいことは、「成長」(35.1%)と「貢献」(23.8%)がトップ2。最近は「成長」の選択率がより高くなってきていた。最下位は「競争」(3.0%)で、昨年に続き最下位となった。

「就職先を選ぶうえで重視していたもの」について尋ねたところ、トップ3は「働いている人が魅力的・職場の人間関係がよい」(39.4%)、「仕事内容が魅力的・やりがいがある」(36.8%)、「自分らしく働ける・強みや持ち味を生かせる」(35.8%)となった。

他方、最下位は「周囲の意見やすすめ(家族・先生・先輩・友人など)」(3.9%)となった。

「働きたい職場の特徴」について尋ねたところ、トップは「お互いに助けあう」(69.4%)で、「アットホーム」(32.5%)は中位だが過去最低となった。

「上司に期待すること」について尋ねたところ、トップ2は「相手の意見や考え方に耳を傾けること」(49.7%)、「一人ひとりに対して丁寧に指導すること」(47.9%)となった。他方、最下位は「部下に仕事を任せること」(7.5%)だが過去最高となった。

理想の職場・上司の過去10年間における調査結果を比較したところ、理想の職場は、「活気があって鍛えあう職場」から「個性を尊重しながら助けあう職場」へと変わっていた。

理想の上司は、「情熱を持って厳しく引っ張る上司」から「よいことをほめながら丁寧に指導する上司」を志向する傾向にあることが読み取れた。

現在の会社への勤続意向について尋ねたところ、「現在の会社で勤め続けることにこだわらない」「どちらかと言えばこだわらない」(計49.5%)が、「定年まで現在の会社で勤めたい」「どちらかと言えば勤めたい」(計42.7%)をやや上回る結果となった。

■仕事・職場観(図表4~9)に関する考察

●自己の成長・個性を生かす意識の高まり

VUCA環境による先々への不安、個性を尊重する教育の広まりが重なり、自己の成長や個性への意識の高まりにつながっている。ただ結果を出すより、仕事の意味や価値実感がモチベーションやパフォーマンスにつながる鍵になっている。

●協働はフラットな共創型へ

自己への意識は高まっているが、協働の意識が低いわけではない。権限によるリーダーシップから、役割によらず全員が参加し助けあう共創型のチームワークやリーダーシップを志向している。

●新入社員の変化は組織アップデートの機会になる

VUCA環境の中で、企業は学習型組織に転換し新価値創造力を高める必要性が高まっている。上記の新入社員の変化は、この方向にマッチしたものが多く、新入社員の育成を組織アップデートにつなげていくことがお互いにプラスになっていく。

調査担当のコメント

時代の変化と共に、各所でこれまでの考え方ややり方の限界が顕在化している。Z世代の育成・定着もまたしかりで、管理職研修では新人・若手対応の悩ましさや難しさが多くあげられる。一見、問題にみえる現象だが、こうしたハレーションは新時代に向けた組織アップデートのヒントを秘めている。

企業の外を見渡すと、さまざまな領域(スポーツ、芸能、NPOなど)でかつてないほど若者の活躍が目覚ましい。そうした事例の共通点は、若者を“これまでの組織観に順応させる”だけでなく(これはこれで必要である)、若者の変化を受け止め“その個性や持ち味を生かす”方法も取り入れていることだ。

本調査の結果の中にも、些細な違和感を覚えるものがあるかもしれない。そうした結果こそ、なぜそうなっているのか、背景にどんな社会の変化や価値観があるのかを理解しにいくことで、問題よりも生かすヒントが見えてくる。Z世代は教え育てる存在にとどまらず、その異質性に学び生かすことで、共に未来を創っていける頼もしい存在でもある。順応させるだけでなく共創的関係を築くことで、VUCAとWell-beingの時代における、より良い個と組織の在り方を生み出していけるだろう。

株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
HRDサービス推進部 トレーニングプログラム開発グループ 主任研究員
桑原正義(くわはらまさよし)氏

<調査概要>
新入社員意識調査2025調査1
調査日:2025年3~4月
対象者:リクルートマネジメントソリューションズの公開型新入社員導入研修「8つの基本行動」の受講者718名
平均年齢:22.5歳
最終学歴:大卒以上78.4%
300名未満企業比率:71.2%
調査目的:今年の新入社員の意識・特徴を把握する
調査方法:質問紙調査

新入社員意識調査2025調査2
調査日:2025年3~4月
対象者:リクルートマネジメントソリューションズのインハウス型新入社員導入研修「F-BT」の受講者2,795名
300名未満企業比率:5.0%
5000名以上企業比率:51.6%
調査目的:今年の新入社員の意識・特徴を把握する
調査方法:研修に付随するWEB学習支援システム内のアンケート

出典元:リクルートマネジメントソリューションズ

構成/こじへい

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