
Excel内の特定の文字を消すには、置換機能かSUBSTITUTE関数を使う。SUBSTITUTE関数の場合、複数文字を一括で削除することも可能だ。
目次
Excelのシートに書かれた特定の文字を一括で消したいが、やり方が分からないという方もいるのではないだろうか。この場合は、Excelの置換機能を使えば良い。
本記事ではExcel内の特定の文字を消す方法を解説する。また、複数の文字を一括で削除したり、N回目に出てきた文字だけを削除したりする方法についてもまとめた。
Excel内の特定の文字を消したいときは多くある
Excel内の特定の文字だけを消したいというときはよくある。たとえば、電話番号が書かれた名簿表をまとめたものの、電話番号の「-」を後から消したくなった、という場合など。
こういった場合、1つずつ「-」を消していくのは時間がかかる。Excelには、特定の文字をまとめて消すための機能が存在するので、こちらを使おう。
Excel内の特定の文字を消す方法
Excel内の特定の文字を消す方法は2種類ある。
- Excelの置換機能を使う
- SUBSTITUTE関数を使う
ひとつひとつの方法について詳しくみていこう。
■1.Excelの置換機能を使う
まず、Excelの置換機能を使って特定の文字を消す方法をみていこう。
置換機能を使うには、まず特定文字を消したいセルを選択状態にする。「ホーム」タブから「検索と選択」⇒「置換」をクリックする。

すると「検索と置換」という画面が表示される。
「検索する文字列」には削除したい文字列を記入する。今回は電話番号のハイフンを削除したいので「-」と記入している。「置換後の文字列」には何も入れなくて良い。
記入したら「すべて置換」をクリックする。

すると、「-」が一括で削除されていることが確認できる。

■2.SUBSTITUTE関数を使う
続いて、SUBSTITUTE関数を使う方法を解説する。元のデータを残しつつ、特定の文字を消したい場合は、SUBSTITUTE関数がおすすめである。
SUBSTITUTE関数に、文字列および、削除したい特定の文字を指定することで、特定の文字を削除した結果を出力できる。
以下では「=SUBSTITUTE(B2,”-”,””)」と入力している。こうすることで、B2の文字列内にある「-」を削除することができる。

実行すると、電話番号の「-」が削除されていることが分かる。

他の行にも関数を反映させると次のようになる。

関連記事:Excelで文字列や数値を簡単に置換したい時に便利な「SUBSTITUTE関数」の使い方
【応用編】Excel内の特定の文字を消す方法
続いて、Excel内の特定の文字を消す方法に関する応用編をみていこう。
次の4つを行う方法について順番に解説する。
- 複数文字を一度に削除する
- N回目に出現した特定文字のみ削除する
- 空白文字を削除する
- 特定の文字を別の文字に置き換える
■1.複数文字を一度に削除する
先ほどはSUBSTITUTE関数を使って「-」のみを削除する方法を解説したが、今度はSUBSTITUTE関数で複数の文字をまとめて削除する方法を解説しよう。
複数文字を一度に削除したいなら、SUBSTITUTE関数をネストさせる(2重にする)必要がある。SUBSTITUTE関数の中でSUBSTITUTE関数を使うということだ。
以下の画像では、「=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(B2,”-”,””),”電話番号:”,””)」としている。
こうすることで、SUBSTITUTE関数によってまず「-」が削除される。そして、「-」が削除された文字列に対して、またSUBSTITUTE関数が適用される。2つめのSUBSTITUTE関数によって、「電話番号:」が削除される。

実行すると「-」と「電話番号:」が両方削除されていることが分かる。

■2.N回目に出現した特定文字のみ削除する
続いて、N回目に出現した特定文字のみ削除する方法を解説する。
SUBSTITUTE関数には引数を4つ指定することができる。4つめの引数を指定することで、N回目の文字のみ削除できる。たとえば、4つめの引数に「2」を指定すれば、2回目に出現した文字のみ削除可能だ。
以下では「=SUBSTITUTE(B2,”-”,””,2)」としている。こうすることで、2回目の「-」のみを削除対象とすることができる。

実行すると、電話番号の2回目の「-」だけが削除されていることが分かる。

■3.空白文字を削除する
続いて、セル内の空白文字を削除する方法を解説する。
空白文字を削除するには、「=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(B2,” ”,””),” ”,””)」とする。こうすることで、B2内の半角の空白と全角の空白をまとめて削除できる。

実行すると、半角の空白と全角の空白が削除されていることが分かる。

■4.特定の文字を別の文字に置き換える
最後に、特定の文字を別の文字に置き換える方法を解説する。
今までは、SUBSTITUTE関数で特定文字の削除を行っていた。そのため、SUBSTITUTE関数の3つめの引数には「””」と入力していた。「””」と入力することで文字列を削除できる。
ただ、実は本来SUBSTITUTE関数は、文字列を置き換える関数である。2つめの引数の文字列を、3つめの文字列に置き換えることができる。
たとえば、3つめの引数を「”a”」とした場合、特定文字を「a」に置き換えられる。
以下の画像では「=SUBSTITUTE(B2,”@”,”☆”)」としている。こうすることで、B2の文字列の「@」をすべて「☆」に置き換えることができる。

実行するとメールアドレスの「@」が「☆」に変わっていることを確認できる。

まとめ
本記事ではExcelの特定文字を削除する方法を解説した。最後に、特定文字を削除するための2つの方法をおさらいしよう。
- Excelの置換機能を使う
- 特定文字を消したいセルを選択する
- 「ホーム」⇒「検索と選択」⇒「置換」をクリック
- 「検索する文字列」に削除したい文字列を記入する
- 「すべて置換」をクリック
- SUBSTITUTE関数を使う
- 例:「=SUBSTITUTE(B2,”-”,””)」
これらの方法を使うことで、特定文字を一括で削除することが可能だ。また、SUBSTITUTE関数に関しては、複数の特定文字を一括で削除したり、N回目に出現した特定文字のみを削除したりすることもできる。
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構成/編集部