小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

Excelのデータから「最小二乗法」を使って現象の関連性を分析する方法

2025.07.23

最小二乗法を使ううえで注意する点

最小二乗法を適用する際には、以下に示すいくつかの重要な注意点が存在する。

■線形関係であることが前提

最小二乗法は、あくまでもデータ間に直線的な関係があることを前提とした分析手法である。もしデータが曲線的な関係を示している場合、この手法は適していない。その際には、多項式回帰といった別の統計的手法を用いる必要が出てくる。

■外れ値に影響されやすい

分析対象のデータに極端な値、いわゆる外れ値が含まれていると、回帰直線がその外れ値に引っ張られ、実態から大きく乖離してしまう可能性がある。そのため、分析を行う前には、必ず散布図などでデータ全体の傾向を事前に確認しておくことが重要だ。

■相関と因果の違いに注意

最小二乗法によって変数間に強い相関関係が見出されたとしても、それが直ちに「一方があることの原因となり、もう一方がその結果である」という因果関係を意味するわけではない。相関関係と因果関係は、統計学上も概念として別物であることを、常に理解しておくべきだ。

まとめ

最小二乗法とは、データが持つ関係性を表現するための手法である。Excelを利用すれば、SLOPE、INTERCEPT、LINESTといった関数や、グラフ機能を駆使することで、直感的に扱うことが可能となる。

本記事で提示した、気温とアイスクリームの売上といった身近なデータを用いて実際に分析を試みることで、最小二乗法への理解を深めてほしい。

本記事の内容を以下で簡単におさらいしておこう。

  • 最小二乗法とは
    • データに最もよく当てはまる直線(回帰直線)を求める手法。将来予測や傾向分析に活用できる。
  • 方法1:SLOPE関数・INTERCEPT関数を使う
    • 傾きを求める:=SLOPE(Y範囲, X範囲)
    • 切片を求める:=INTERCEPT(Y範囲, X範囲)
    • 結果から「Y = aX + b」の式が得られる。
  • 方法2:散布図+近似直線を使う
    • グラフで関係性を視覚的に確認。
    • データを選択→挿入」→「散布図」→「近似曲線の追加」→数式表示
  • 方法3:LINEST関数を使う
    • 詳細分析に対応。決定係数や誤差も算出。
    • 構文:=LINEST(Y範囲, X範囲, TRUE, TRUE)
  • 実践例:気温とアイスの売上分析
    • 気温(X)と売上(Y)のデータを入力
    • SLOPEとINTERCEPTで傾き・切片を計算
    • 散布図を作成し、近似曲線で精度を確認
  • 最小二乗法の効果
    • データの傾向を数式で把握できる
    • 未観測のX値に対してYを予測できるため、将来予測や需要分析に有用

関連記事:「Excelを使って相関係数を求める方法と注意点

構成/編集部

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年7月16日(水) 発売

DIME最新号は、誕生45周年のガンプラを大特集!歴史を振り返り、ガンプラが今後どのように進化していくのかを総力取材。プラモデル制作に役立つ〝赤い〟USBリューターの特別付録付き!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。