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必要最低限の業務にしか携わらない「静かな退職」状態の社員がいる職場の割合は?

2025.06.25

仕事への熱意が薄れた従業員が、必要最低限の業務にしか携わらない状態を「静かな退職」(Quiet Quitting/クワイエットクイッティング)という。

エン・ジャパンが運営する人事・採用担当者向け情報サイト『人事のミカタ』上で、企業の人事担当者を対象に「静かな退職」についてアンケート調査を行ない、212社から回答を得たので以下、概要をお伝えしよう。

5社に1社が「静かな退職」状態の社員がいる

「仕事への熱意が薄れた従業員が、必要最低限の業務にしか携わらない状態を称する“静かな退職”という言葉をご存知ですか?」と伺うと、52%が「知っている」(内容も含めて知っている:31%、名称だけ知っている:21%)と回答した。

続けて、会社に「静かな退職」状態の社員がいるかを質問すると、5社に1社(20%)が「いる」と回答。

300名以上の企業は90%以上が「いる」もしくは「いる可能性がある」と回答しており、企業規模が大きいほど「静かな退職」状態の社員の存在を認識している割合が高い傾向にある。

[図1]仕事への熱意が薄れた従業員が、必要最低限の業務にしか携わらない状態を称する「静かな退職」という言葉をご存知ですか?(企業規模別)

[図2]現在、貴社では「静かな退職」状態の社員はいますか?(従業員規模別)

[図3]現在、貴社では「静かな退職」状態の社員はいますか?(業種別)

静かな退職状態の可能性が最も高いのは役職に就いていない「一般社員」!職種別では「バックオフィス職」が最多

静かな退職状態の社員が「いる」「いる可能性がある」と回答した企業に該当社員の特徴、属性を質問。

年代は「40代」(48%)、役職・クラスは「一般社員クラス」(84%)、年収帯は「400万円~599万円」(70%)、職種は「バックオフィス職(経理・総務・人事他)」(26%)がそれぞれ最多であった。

[図4]静かな退職状態の社員が「いる」「いる可能性がある」と回答した企業にお伺いします。静かな退職状態になっている、もしくは可能性のある社員の方の年代を教えてください。(複数回答可)

[図5]静かな退職状態の社員が「いる」「いる可能性がある」と回答した企業にお伺いします。静かな退職状態になっている、もしくは可能性のある社員の方の役職・クラスを教えてください。(複数回答可)

その他の回答
・定年退職後の嘱託社員。(メーカー/100~299名)
・役職定年を迎えた社員。定年間近の社員。再雇用したシニア社員。(クリエイティブ系/1000名以上)

[図6]静かな退職状態の社員が「いる」「いる可能性がある」と回答した企業にお伺いします。静かな退職状態になっている、もしくは可能性のある社員の方の年収帯を教えてください。(複数回答可)

[図7]静かな退職状態の社員が「いる」「いる可能性がある」と回答した企業にお伺いします。静かな退職状態になっている、もしくは可能性のある社員の方の職種を教えてください。(複数回答可)

静かな退職状態になった最多要因は「プライベート重視になってしまったから」

静かな退職状態の社員が「いる」「いる可能性がある」と回答した企業に、静かな退職状態になってしまった要因に心当たりがあるかを伺うと、「プライベート重視になってしまったから」(30%)が最多であった。

一方で、「特にない・わからない」(26%)が続き、明確な理由が判明していないケースも多いことが判明。静かな退職状態の社員や周囲の社員への影響など具体的なエピソードもお伝えしよう。

続けて、静かな退職状態の社員がいる状況に対して今後どのような対応を考えているか伺うと、「給与体系の見直し」「特に何もせず状況を見る」(同率32%)が最多であった。それぞれの対応を考えている理由と、人材の過不足や人材配置などの悩みも紹介しよう。

[図8]静かな退職状態の社員が「いる」「いる可能性がある」と回答した企業にお伺いします。静かな退職状態になってしまった要因について、心当たりがあれば教えてください。(複数回答可)

その他の回答
・ミスが多く仕事量を増やせない。(その他/10~29名)
・日々、責任が求められる職種のため、疲弊してしまった。(運輸業/50~99名)
・本人の自己評価と会社側の評価が食い違い、会社からの指導を受け入れようとしないため。(IT・情報処理・インターネット関連/100~299名)

静かな退職状態の社員や、周囲の社員への影響など具体的なエピソードを教えてください。(業種/企業規模)

・フルリモートではないのにフルリモートをしている。チャットを送っても返事が遅い。スケジュールに予定が何も入っていない。(IT・情報処理・インターネット関連/10~29名)

・挑戦することよりも失敗しないことを重視し、ルーティン業務しかやらない高給取りになってしまっている。年功序列制度の負の側面が強く出てしまっていると感じる。(不動産・建設関連/30~49名)

・言われたこと以外は全くやらなくなってしまった。自身が担当する業務においても自分で情報収集せず、主体的に業務に関わろうとしない。(メーカー/100~299名)

・働かない管理職が増え、それを見た部下達もモチベーションが上がらない。管理職になったら楽ができるという雰囲気になっている。(サービス関連/1000名以上)

・業務を何度教えても同じ失敗を繰り返されるため、教える側のモチベーションが下がる。他部署への異動も考えたが、引き取り手がない。(サービス関連/1000名以上)

[図9]静かな退職状態の社員が「いる」「いる可能性がある」と回答した企業にお伺いします。静かな退職の発生や、発生している可能性のある状況に対して、貴社では今後どのような対応をお考えですか?(複数回答可)

それぞれの対応を検討している理由を教えてください。(業種/企業規模)

▼「給与体系の見直し」と回答した企業

・改善が見られない場合、他の活躍してくれている従業員にもっと還元すべきだと思うから。他の従業員に悪い影響を与えないような環境に置かざるを得ない。(メーカー/100~299名)

・シニアは評価対象外だったが、評価を給与に反映する設計に見直す。(その他/1000名以上)

▼「特に何もせず状況を見る」と回答した企業

・一度労務問題に発展したことがあるため。(IT・情報処理・インターネット関連/100~299名)

・静かな退職状態の管理職が年配のため、誰も何も言えない状況が続いている。(サービス関連/1000名以上)

静かな退職をはじめ、人材の過不足、人材配置についての悩みや課題(業種/企業規模)

・在職者の高齢化や業務の属人化が進んでおり、事業の継続性に黄色信号が灯っている状況。(IT・情報処理インターネット関連/1~9名)

・少人数の事業所のため、1人業務遂行に意欲のない者がいるとその他の従業員への負担が増え、結果的に時間外労働の増加に繋がる。また、その人がいることで周囲の業務効率も低下する悪循環が発生している。(流通・小売関連/1~9名)

・定年後の再雇用職員の取り扱いに苦慮している。今後も職員の再雇用を予定しているが、現役時のモチベーション維持が難しい。業務を任せるにも元上司なので扱いにくい。(サービス関連/10~29名)

・営業成績が上がらないことを理由に事務職の人手不足を解消してもらえない。(卸売業/10~29名)

・辞める雰囲気を出すことなく、離職する若手がいる。本当に静かに辞めていくパターンである。(メーカー/300~999名)

調査概要
調査方法:インターネットによるアンケート
調査期間:2025年4月8日~5月14日
調査対象:『人事のミカタ』を利用する企業
有効回答数:212社

関連情報
https://partners.en-japan.com/

構成/Ara

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