
「JAL STAR PASSPORT」に日本実験棟内で特別なスタンプを押印、地球帰還後に顧客の元へ
JALは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」)が提供する国際宇宙ステーション(以下「ISS」)の「きぼう」日本実験棟を利用するきぼう有償利用制度(※1)を活用。JALとして初の宇宙ミッション(以下「本ミッション」)を実施することを決定した。
本ミッションは、ISSから地球に帰還した物品を顧客に届けるという、航空会社として世界初となる一般消費者参加型の宇宙商業ミッションとなる。
JAL STAR PASSPORT
具体的には、「JAL STAR PASSPORT(※2)」事業を通して制作された「JAL ASTRO PASSPORT(※3)」がISSに向けて打ち上げられ、運用期間インクリメント74(※4)中に、ISSの「きぼう」日本実験棟内で特別なスタンプが押印され、地球に帰還後、顧客に届けられるというものだ。
国際宇宙ステーション内を浮遊するJAL ASTRO PASSPORT(イメージ)
同社では「本ミッションは、多くの方々に宇宙を身近に感じていただくための、将来の宇宙への旅の先駆けとなるものであり、将来の宇宙輸送サービスを見据えた実証ミッションです」と説明している。
また、「航空と同じ世界を、宇宙に」というビジョンの下、これまで70年にわたる航空輸送の歴史において「安全・安心な空の移動」を切り拓いてきた経験を宇宙輸送にも展開。
「宇宙への定期的な人流・物流を生み出す持続可能な世界の創造に挑戦してまいります」とコメントしている。
※1 きぼう有償利用制度(非定型サービス)とは、JAXA 有人宇宙技術部門が提供する「きぼう」の利用制度で、個別の要望に応じたミッションを有償で実施できる制度 https://humans-in-space.jaxa.jp/kibouser/subject/invitation/charge/73964.html
※2 2025年2月27日付プレスリリース JAL、宇宙と人々をつなぐ「JAL STAR PASSPORT」を発売 https://press.jal.co.jp/ja/release/202502/008655.html
※3 JAL STAR PASSPORTの第一弾特典に当選した合計300名の名前が記されたJAL限定パスポート
※4 国際宇宙ステーション(ISS)の運用期間の単位を指し、インクリメント74の期間は2025年11月~2026年6月頃の予定
■ミッションの概要
実施期間/2025年10月~2026年2月頃 (変動する可能性あり)
内容/
(1)JAL STAR PASSPORTの特典当選者の名前が記されたJAL ASTRO PASSPORTを宇宙に打ち上げ、ISSに輸送。
(2)ISSの「きぼう」日本実験棟において、宇宙の旅の証として、名前が記載された各ページに、本ミッション専用の特別なミッションマークを盤面にしたスタンプを押印。 ※宇宙においてスタンプが使用できない場合、代替案を用いる場合があります。
(3)「きぼう」日本実験棟において、JAL ASTRO PASSPORTが微小重力環境で浮遊する様子をISSの窓から見える宇宙空間とともに撮影。
(4)JAL ASTRO PASSPORTが地球に帰還し本ミッションは完了。
左:ミッションマーク、右:スタンプ盤面
JAL ASTRO PASSPORTへの押印イメージ
地球への帰還後、スタンプが押されたページは専用ケースに入れて特典当選者に郵送、もしくは画像データとして提供される予定だ。
関連情報
https://www.jal.co.jp/jp/ja/other/starpassport/
構成/清水眞希