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「社団法人」とはどんな団体なのか?覚えておきたい株式会社との違い

2026.05.01

社団法人とは、共通の目的を持つ人々が集まって設立される非営利団体です。公益社団法人やNPO法人などに比べて設立しやすく、税制面で優遇措置を受けられることもあります。

社団法人とは?

社団法人という言葉は聞いたことがあっても、具体的にどのような団体なのか詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。まずは、基本的な特徴やどのような事業に多いのかを解説します。

■営利目的ではない法人格のこと

社団法人とは、営利目的ではない非営利団体のことをいいます。ただし、非営利団体といっても、利益を上げること自体に問題はありません。

利益を団体の活動に充てたり、従業員・役員に給与を支払ったりすることは認められています。また、株式会社のような出資者は存在せず、融資・助成金・補助金などによって運営されます。

『一般社団法人及び一般財団法人に関する法律』に基づいた法人ではありますが、設立が比較的容易で役所の許可や認可は不要です。

出典:一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 e-Gov 法令検索

■社団法人に向いている事業

社団法人は営利を目的とせず、社会的な活動を行うのに適した法人形態のため、教育・福祉・まちづくり・スポーツ・文化振興などの分野で多く活用されています。

例えば、芸術・地域振興関連・観光・介護福祉・医療学会・資格認定ビジネスなどの事業が挙げられます。

また、規模の大きな同期会や、同業者が集まって作った団体が社団法人を設立するケースも少なくありません。一般的に、公共性や社会貢献性の高い事業に向いているといえるでしょう。

他の法人形態との違い

書類にサインする
(出典) pixta.jp

社団法人と他の法人形態は、どのように異なるのでしょうか?株式会社・公益社団法人・NPO法人という代表的な法人形態の違いについて、詳しく解説します。

■株式会社との違い

株式会社と社団法人の最も大きな違いは、『営利性』にあります。

株式会社は、営利を目的とした法人です。株式会社の設立には資本金が1円以上必要で、出資者に対して株式を発行し、集めた資金によって運営されます。一方、社団法人には資本金の概念がありません。

意思決定においても違いがあり、株式会社では株主総会が重要事項の最高意思決定機関となり、1株につき1個の議決権が与えられます。対して、社団法人では社員総会が最高意思決定機関で、社員1人につき1個の議決権を持っています。

また、株式会社の株式は譲渡・相続が可能ですが、社団法人の社員の地位は一身専属的なものであり、譲渡・相続はできません。

■公益社団法人との違い

公益社団法人とは、社会全体の利益に貢献する『公益目的事業』を主たる目的とする法人です。この公益目的事業は、法律で定められた23種類に限定され、学術や科学技術の振興・文化や芸術の振興・障害者支援・高齢者福祉増進などが含まれます。

公益社団法人になるには、厳格な公益認定を受けることが必要です。内閣総理大臣または都道府県知事から公的認定を受けた社団法人が、公益社団法人になります。

公益認定を受けるには『公益目的事業比率が50%以上』『経理的基礎と技術的能力を有する』『社員や関係者に特別の利益を与えない』など、多くの基準を満たさなければなりません。

出典:用語について : 公益法人と特定非営利活動法人(NPO法人) – 内閣府
出典:民間が支える社会を目指して〜「民による公益」を担う公益法人〜国・都道府県公式公益法人行政総合情報サイト | 公益法人Information

■NPO法人との違い

NPO法人も非営利団体の一つですが、事業内容に制限がある点が社団法人との違いです。

NPO法人が展開できる事業は、『保健、医療または福祉の増進』『社会教育の推進』『まちづくりの推進』『観光の振興』など、法律で定められた特定非営利活動の20分野に限定されます。

また、設立の際の手続きにも違いがあり、NPO法人の場合は都道府県庁または内閣府からの認証が必要です。申請に必要な書類が多く、認定されるまでの期間も数カ月長くなるため、社団法人より設立の難易度が高くなります。

出典:特定非営利活動法人(NPO法人)制度の概要 | NPOホームページ

社団法人設立のメリット

法人設立
(出典) pixta.jp

社団法人の設立には、さまざまなメリットがあります。個人や任意団体では難しかった取引・契約も、法人格を持つことで可能になるケースが増えるでしょう。ここでは、主要な三つのメリットについて詳しく解説します。

■社会的信用度が向上する

社団法人のメリットの一つが、社会的信用度の向上です。個人や任意団体で活動する場合と比較して、取引先からの信頼が格段に高まります。

なぜなら、社団法人は法務局に正式に登記される組織であり、登記簿謄本から事業内容・役員構成が公的に確認できるためです。企業や行政機関との取引・契約が、スムーズになるケースも多くなるでしょう。

また、公益性があるイメージが一般的に定着しているため、活動に対する社会からの評価も高まりやすく、寄付金・協賛金を集める際にも有利に働きます。

■税制面で優遇措置を受けられる

税制面でも、メリットを得られる可能性があるでしょう。社団法人は、法人税上の区分によって2種類に分かれます。

一つは、事業内容に制約がなく収益事業も行える『普通型』です。もう一つは、非営利性を徹底、または共益活動を目的とした『非営利型』です。

非営利型に該当すれば、収益事業に対する法人税への優遇措置を受けられます。ただし、非営利型社団法人の認定を受けるには、定款に剰余金の分配を行わない旨の定めや、解散時の残余財産が公益的な団体に帰属する旨の定めなどが必要です。

■事業内容が制限されない

非営利である限り、事業内容が制限されないという自由度の高さも魅力の一つです。NPO法人の場合、事業内容は20分野に限定されますが、社団法人は公益事業・共益事業・収益事業の全てを展開できます。

もちろん違法な事業はできませんが、それ以外であれば、学術研究から文化振興・地域活性化・環境保護・福祉事業まで、幅広い分野での活動が可能です。また、行政への活動報告義務もないため、運営面での負担が比較的軽いというメリットもあります。

ただし、事業を自由に展開する『普通型』の場合、法人税上の区分は株式会社と変わらなくなる点に注意が必要です。

社団法人設立のデメリット

経理のイメージ
(出典) pixta.jp

社団法人を設立する際には、メリットばかりでなく考慮すべきデメリットもあります。以下で、三つの主なデメリットについて見ていきましょう。

■余剰利益を分配できない

非営利法人に分類されるため、余剰利益の扱いに大きな制約があります。株式会社では、決算後に余った利益を株主に配当として分配できますが、社団法人ではそれができません。

これは『非営利』の本質的な意味が、『法人の構成員である社員に利益を分配してはいけない』ということだからです。例えば、事業活動で1,000万円の利益が発生したとしても、その利益を社員に分配することは法律で禁止されています。

利益の使い道としては、法人の目的を達成するための活動費や従業員への給与、理事への役員報酬などに充てることが可能です。ただし、役員報酬として支払う場合には、税制面で報酬額を事前に確定し、税務署へ届け出るといった条件を守る必要があります。

■株式による資金調達や上場はできない

社団法人は、株式による資金調達はできないというデメリットもあります。そもそも、社団法人には株式という概念がありません。

資金調達の手段としては、本業での収益獲得や『基金制度』の活用が、主な選択肢となります。基金とは、社員や第三者から資金を受け取る制度です。ただし、基金を出した社員は、株主のように利益分配や議決権は得られません。

また、株式市場に上場できないため、事業の拡大には不向きです。事業規模を大きくしたい場合や、将来的に上場を視野に入れているならば、社団法人ではなく株式会社形態を選択する方が適しているでしょう。

■会計処理が複雑になる

社団法人の会計処理の方法は、『非営利型』と『普通型』によって異なるため、事業内容の実態に応じた対応が必要になります。収益事業と非収益事業を、区分して処理しなければならず、経理の手間が増すでしょう。

また、補助金や消費税に関する、例外的な処理も発生する場合があります。小規模な事業であっても、正確で適切な会計処理は必須です。一般的な株式会社の経理と比べてかなり複雑な処理になるため、対応するには専門的な知識が求められます。

社団法人を設立するには?

署名
(出典) pixta.jp

社団法人設立までの流れを確認しておきましょう。それぞれのステップで押さえるべき要点と必要書類、注意点などを詳しく説明します。

■発起人を2人以上集める

社団法人を設立するには、発起人として社員2人・理事1人が必要です。理事と社員は兼任可能なので、2人以上の人を集めれば設立可能です。発起人は『設立時社員』と呼ばれ、個人だけでなく法人も担うことができます。

また、法人設立後は社団法人の構成員である『社員』となり、法人の意思決定機関である社員総会での議決権が与えられます。

ただし、理事会を設置する場合は、理事3人以上・監事1人以上必要です。理事と監事は兼任不可となるため、最低4人の人員を集めなくてはなりません。

また、非営利型社団法人として税制優遇を受けるには、親族関係にある理事の数が理事全員の1/3以下という条件があります。

■定款を作成する

設立時社員が集まったら、定款を作成します。定款とは、社団法人の規則を定めた文書であり、法人の運営方針や組織構造を明確にするものです。

定款には『絶対的記載事項』が存在し、これらを一つでも欠くと無効となり、法人を設立できません。定款に必ず記載すべき事項は、以下の通りです。

  • 法人の目的
  • 名称
  • 主たる事務所の所在地
  • 設立時社員の氏名・住所
  • 社員資格の得喪に関する規定
  • 公告方法
  • 事業年度

作成された定款は、設立時社員全員が署名または記名押印する必要があります。その後、主たる事務所がある都道府県内の公証役場で、公証人による『認証』を受けなければ効力が生じません。

定款は、法人運営の基盤となる重要文書なので、作成時には専門家のアドバイスを受けることも検討しましょう。

■法務局で設立登記申請する

定款の認証が完了したら、法務局での設立登記申請に進みます。登記申請には、認証を受けた定款のほか、設立時社員の一致があったことの証明書や印鑑証明書、設立時代表理事の選定書などが必要です。

法務局への申請は、原則として設立時代表理事が行いますが、委任状があれば代理人による申請も可能です。申請時には法人の実印も必要となるので、事前に準備しておきましょう。

書類に不備がなければ、通常1週間程度で登記が完了します。ただし、社団法人の成立日は、法務局へ申請書類を提出した日となるため、登記申請をした日から法人としての活動が可能です。

社団法人は営利目的ではない法人格

スーツにそでを通す
(出典) pixta.jp

社団法人は、営利を目的としない団体です。同じ非営利団体のNPO法人・公益社団法人と比べて設立のハードルが低く、条件を満たせば、税制面での優遇措置を受けられるなどのメリットもあります。

一方で、株式による資金調達や上場ができないなどのデメリットもあるため、目的に合った法人形態を選ぶことが重要です。社団法人を設立するには社員2人・理事1人が必要で、定款の作成も求められます。

構成/編集部

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