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業績が好調なコナミ、人気IPの復活、大谷翔平効果、カジノと好材料が続々

2025.06.04

コナミグループの業績が好調です。

2025年3月期は17.0%の増収。8期連続増収で売上高は4000億円の大台に乗せました。さらに27.0%の営業増益となって営業利益は1000億円を突破しています。

主力のデジタルエンタテインメント事業(ゲーム事業)はスポーツゲームを主軸としつつも、往年の人気IPの復活も成功させました。

大阪カジノの本格始動も相まって更なる成長に期待ができます。

「MLB東京シリーズ2025」開催の好影響も

※決算短信より筆者作成

2025年3月期におけるゲーム事業の売上高は前期比22.5%増の3051億円、事業利益は同24.7%増の989億円と大幅に拡大しました。「パワフルプロ野球」シリーズが30周年、「プロ野球スピリッツ」が20周年の節目を迎え、大谷翔平選手をアンバサダーに迎えるなど、マーケティングを強化。そして2024年10月にリリースした「eBasebal: MLB PRO SPIRIT(イーベースボール エムエルビー プロ スピリット)は500万ダウンロードを突破しました。

2025年3月18日、19日に「MLB東京シリーズ2025」が開催されました。ゲーム分析プラットフォームを提供するSensor Towerは、このタイミングでダウンロード数が急増したと発表しています。

大谷翔平選手の活躍によって日本での野球熱は高まっており、コナミは得意とする野球ゲームでその恩恵を受けています。長い年月をかけて野球ゲームの開発力を高めてきたコナミが、その本領を発揮するタイミングが訪れているとも言えるでしょう。

しかし、コナミは収益力の拡大に向けた別の取り組みも行っていました。それがIPの復活プロジェクト。2024年10月8日に往年のホラーゲーム「サイレントヒル2」のリメイク版を発売しました。これが200万本を突破するヒット作となったのです。

「サイレントヒル」の最新作は18歳以上という年齢制限つき

「サイレントヒル」は1999年にプレイステーション用ソフトとして誕生しました。90年代はオカルト、サブカルブームが到来しており、「バイオハザード」、「パラサイト·イヴ」、「クロックタワー·ザ·ファーストフィアー」など初代プレイステーション向けの名作ホラーゲームが数多く誕生しています。「サイレントヒル」はその中でも傑作の呼び声が高いものでした。

しかし、シリーズの後半は人気を落とす結果となり、2013年に発売した「サイレントヒル ブック オブ メモリーズ」以降は新作の開発が途絶えていました。ストーリー性の高い「サイレントヒル2」はシリーズの中でも特に評価が高く、リメイク版が200万本を突破したことが人気の底堅さを物語っています。

コナミはすでにシリーズ最新作の「サイレントヒルf」のリリースを発表しています。日本では対象年齢が18歳以上という、ホラー要素に振り切ったゲーム。シナリオには「ひぐらしのなく頃に」を手がけた竜騎士07氏を起用しています。

「サイレントヒル」は名作と呼ばれているだけに、ゲームファンの期待度が高いシリーズの一つです。18歳以上という高い年齢制限を設けたことは、中途半端な作品に仕上げないことへの決意表明のようにも見え、開発者の高い熱意を感じ取ることができます。

コナミは今年8月28日に「メタルギア ソリッド デルタ: スネークイーター」を発売します。この作品は「メタルギア ソリッド3 スネークイーター」のリメイク版。「メタルギア」も人気シリーズだったものの、新作の開発は途絶えていました。IPの復活を成功させれば、コナミの成長に弾みがつくでしょう。

スロットマシンが世界最大級の大阪カジノ

コナミと言えば、ゲーム開発やスポーツジムの運営を思い浮かべがちですが、ゲーミング&システム事業も手掛けています。この事業はカジノ施設向けにスロットマシンなどの販売を行うもの。2025年3月期の売上高は前期比7.4%増の427億円、事業利益は同18.4%増の74億円と力強く成長しています。

現在、「大阪・関西万博」が人気を博していますが、このイベントの跡地には統合型リゾート施設が誕生します。いわゆる大阪カジノ構想です。

大阪カジノの一番の特徴は、スロットマシンなどの電子賭博機が6400台というもので、世界最大級。マカオのベネチアンの電子賭博機は1120台、ラスベガスのベラージオラスベガスも1415台、シンガポールのマリーナベイサンズが2300台(最大2500台)で、大阪カジノの規模の大きさは異例とも言えます。

そしてこの電子賭博機はコナミが得意とする領域の一つ。日本での導入が進めば、事業規模の拡大に期待ができるのです。

大阪カジノの運営主体者はMGMリゾーツ·インターナショナルとオリックス。この2社はそれぞれ大阪IRの株式を41%保有します。

MGMはアメリカに本社を置くカジノ企業で、ベラージオなどの運営を手がけています。コナミはMGMとの取引がすでにあり、大阪カジノプロジェクトへの参画がしやすいという下地が整っています。最大のビジネスチャンスが目の前に広がっていると言えるのではないでしょうか。

 

文/不破聡

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