
梅雨や雨で車のエアコンを使うことが増えます。しかし、エアコンをつけるとカビ臭い、窓が曇るなどの不具合が起きることも。その原因と対処法を探ってみました。
目次
梅雨時に、車のエアコンを使おうと思ったら臭かった、窓が曇って見づらかった……そんな経験はありませんか?
そこで、車のエアコンが臭う原因とその対応策、そして窓が曇る理由と除去する方法をご紹介します。
梅雨時、車のエアコンが臭いのはなぜ?
しとしとと長雨が続く梅雨。恵みの雨ではありますが、湿気対策の必要な時期になります。
そこでエアコンを使ってみようとスイッチをひねったら……出てくる風が臭うことがあります。
ではなぜエアコンが臭くなるのでしょうか? その対策にはどのようなものがあるのでしょうか?
■臭いの原因は主にカビ
車のエアコンが臭い、雑巾のような臭いがする……そのような臭いの原因は、主にカビです。
エアコンはそもそも、「エアーコンディショナー(air conditioner)」の略で、空気を調整する装置を指します。空気を暖めたり、冷やしたり、除湿することで、車内を快適にしてくれます。
そこで重要になるのがエバポレーターという部品です。
エバポレーターは特に冷房を利用する際、冷たい飲み物を入れたコップのように水滴がつくことがあり、そこに空気中のホコリやゴミなどが影響して、カビの繁殖しやすい環境になります。
もちろん、車のエアコンにはホコリやゴミ、カビなどを取り除くためのフィルターがついていますが、そのフィルターが詰まると、除去する能力が低下したり、風を通しにくくなります。
■臭い対策
それではエアコンがカビ臭い時の対処法をご紹介します。
・消臭スプレー
臭い対策で簡単なのが、消臭スプレーです。
エアコンの吹き出し口に消臭スプレーを噴きかけて清掃しますが、カビを完全に除去できるわけではないので、あくまで一時しのぎの対策とお考えください。
・フィルターの交換
カビやホコリを取り除くフィルターを交換します。車のメーカーにもよりますが、フィルター交換の目安は1年または走行距離1万〜2万kmとすることが多いようです。
・車内を天日干しする
エアコン内部だけではなく、車内がカビ臭くなっていることもあります。その場合は、太陽が当たる場所で窓やドアを全開にして天日干しすると、臭いが収まる場合があります。
・エバポレーターの洗浄
消臭スプレーやフィルター交換、車内の天日干しをしても効果が出ない場合は、エバポレーターの洗浄をお考えください。
エバポレーターへ直接洗浄液を吹き付けることで洗浄が可能です。
メンテナンスに自信のある方は、市販の専用クリーナーを利用すると洗浄できますが、部品の取り外しなどが必要となりますので、できることならプロに依頼する方が、安心で安全でしょう。
■吹き出し口からガスやオイルの臭いがする場合
エアコンを作動させた時、吹き出し口から普段嗅いだことのないガスやオイルの臭いがする場合は、エバポレーターの劣化や本体不良でエアコンガスが漏れている場合があります。
その際は、エバポレーターの交換が必要となる場合があります。普段から利用しているカーディーラーや修理工場などへご相談ください。
■エアコンがタバコ臭い場合
喫煙する方の場合、エアコンがたばこ臭くなることがあるはず。こちらも消臭スプレーやフィルター交換、エバポレーターの洗浄で解決する場合が多いです。
ただし、タバコの場合は車内に臭いが染みついていることも多いです。
エアコンの臭い対策と並行して、ダッシュボードや天井を拭いたり、シートやカーペット、マット類を清掃することで、嫌な臭いが低減する場合があります。
梅雨時など雨の日に車の窓がエアコンで曇る時の対処法
ここからは、梅雨時など、気温の高い雨の日に車の窓がエアコンで曇る原因と対処法をご紹介します。
■梅雨時の雨で車内の窓がエアコンで曇る原因
外気温が高めな雨の日、車内の窓がエアコンで曇る場合があります。
その主な原因は、
1.湿度
2.窓の汚れ
3.温度差
です。
■対処法
雨などで体や傘が濡れて、その湿気で窓が曇る時は、エアコンをかけると消えることが多いです。
しかし、エアコンをつけても窓が曇る場合があります。その場合は、「デフロスター」と「内気循環」を利用すると消える場合があります。
また、窓ガラスの清掃や曇り止めスプレーで曇りが収まる場合があります。
さらに、車内換気や除湿剤で曇りが収まることも。
それぞれについてご紹介します。
・デフロスター
デフロスターは、主にフロントやリヤのガラスに風を吹き付ける、送風の切り替えです。
除湿されたエアコンの風が窓に当たると、曇りが解消することがあります。
・内気循環
エアコンには、外の空気を車内に取り込む「外気導入」と、車内の空気を循環させる「内気循環」があります。
エアコンをつけたら窓ガラスが曇る場合は、外の空気の湿気が強くて、エアコンの除湿機能では追いつかない状況が考えられます。
その場合は、内気循環に切り替えて車内で空気を循環すると、窓の曇りが収まることがあります。
ただし、湿度の状況では逆に外気導入の方が曇りが消えることもあるので、どちらが有効か切り替えて試すのもよいでしょう。
・窓ガラスの清掃
ガラスに油膜や汚れ、ホコリなどがつくと結露して窓が曇ることがあります。ガラスをきれいに拭くと曇りが収まることがあります。
・曇り止めスプレー
曇り止めスプレーを窓に吹き付けるのも効果的です。先に窓ガラスをしっかりと清掃してから吹き付けるとより効果的です。
・車内換気や除湿剤
雨に濡れた靴や傘を車内に持ち込むと、湿度が高くなります。エアコンでの除湿が間に合わない場合も多く、その場合は窓を開けるなどで換気すると曇りが低減することがあります。
また、車内の湿気を普段から除湿剤で取り除くことも有効です。エアコン内部は湿気がたまりやすく、内部にカビが繁殖するなどの不具合を起こすこともありますので、その面でも除湿剤の利用は一考の価値ありです。
例えば、雨での運転のあとに駐車場へ長期間停車する場合などは、車内の換気や除湿剤は効果的でしょう。
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文/中馬幹弘