小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

「株式会社闇……」ってどういう会社?〝最恐〟企業の社長に何をしているのか聞いてみた

2025.06.01

「闇」と検索エンジンでリサーチするとトップで上がってくる謎の会社「株式会社闇」。???……疑問符だらけの、この会社に恐る恐る@DIME編集部は連絡を取ってみた。そして、ついに闇を仕切るトップの取材に成功した。

話をしてくれたのは、代表取締役の頓花(とんか)聖太郎さん。1981年 兵庫県生まれで、元々はグラフィックデザイナー。 2011年 関西の制作会社 STARRYWORKSにアートディレクターとして入社下のち、大好きなホラーを仕事にすべく2015年、株式会社闇を設立したという。

ホラーとテクノロジーで新しいエンターテインメントを

「株式会社 闇」は、当時勤めていたWeb制作会社の新規事業として生まれました。テクノロジーの活用で、どんなことができるだろうか、と社内で話し合った時に、エンタメとしてのホラーにテクノロジーを組み込めば、新しいエンターテインメントを作れるのではないかと提案したんです。最初は社内の新規事業的な形で立ち上げることを想定していました。

ただ、社内でもあまりイメージが浮かばなかったようで、そこで社員旅行の際に、GPSやアプリなどいろいろなテクノロジーを組み合わせた謎解き的なイベントを社員向けにやったんです。そうしたらこれがすごく受けて、これは事業化する価値がある、どうせなら会社にしてしまおうと。これが2015年のことです。何の人脈もノウハウもない中で、おかげさまで10年頑張ってこれました。

私自身がもともとホラー好き、遊園地のお化け屋敷が大好きだったんです。近くでお化け屋敷が開催されていると、すぐに見に行ってしまう。それ以来、映画から小説に至るまで、さまざまなホラーに触れるようになりました。

だけど、恐怖がもたらす感動に、アップデートが少ないと感じることがあります。例えばお笑いって毎年のようにいろんな芸人さんが新しい表現を生み出している、ボケとツッコミだけではないものを、どんどん生み出されていますよね。でもホラーは演出方法のバリエーションに進化が少なかったんじゃないかと感じるところがあります。その中で僕らはエンターテクノロジーに強いという武器があるので、他にないテクノロジーを組み合わせることにより、今までにない感情が作れないか、これが会社のテーマとしてあります。

「株式会社 闇」の具体的な事業としては、ホラー要素の強い展覧会などを開催しています。昨年は「行方不明展」というイベントをやりました。気鋭のホラー作家である梨さんと組んで、架空の物語を作ったんです。死者が残した手紙だったり、物品をたくさん展示したりして、参加者がそこから少しずつ物語を読み取っていく、そんな形です。これが2か月弱で7万人を動員しまして、今までホラーとは縁遠かった人にも多く楽しんでいただけたようで、かなり話題にもなりました。

他に変わった事業としてはゲームセンターにあるプリ機にホラー演出を加えて、ホラーのプリ機が取れる。これを雨穴さんとコラボして、彼に物語を作っていただき、プリ機の中で行われた恐ろしい話を追体験できる、というアプリを全国数百箇所で展開しています。

また、僕たちはテクノロジーとホラーを組み合わせて面白いものを作るという大義名分を抱えているので、VRが出た時に、これでホラーをやりたいと考えました。最初はクラウドファンディングで集めて、寝ながら体験できるホラー「金縛りVR」という作品を作り、それが評判良かったので、実際のイベントになったり、受託として進める形になったり、そういった展開もありました。

ホラーって、怖がることを恥ずかしがると楽しめないエンターテインメントだなと思っているんです。特に男性の場合、どうしても怖がるのが恥である、という感覚がインストールされている。お化け屋敷でもビビらないことを男らしいとする。でもそれだと面白くないんですよ。怖がるぞ! っていうテンションで行かないと楽しめない。だけど、最近の若い方は男女を問わず、怖がることを楽しんでもらえる人が増えてきているな、と感じています。

メディアの進化も大きい。ホラーはVRやAIなどと組み合わせることにより、一層拡張できると考えています。特にSNSは長い物語を紡ぐよりも短くインパクトを残すというのがメディアの特性上あります。ホラーはそこと相性が良く、SNSを中心に新しい才能が生まれていますし、そういった人たちとコラボレーションしながら、新たな恐怖を生み出していきたいですね。

そんな株式会社闇が、初のドラマ製作プロジェクトを発足。テレビ番組『マルクト情報テレビ』(MBS)と配信ドラマ『マルクト ~あなた、誰ですか?~』(BUMP)の放送&配信を決定! 物語の中心となる配信ドラマ「は、秘密国家「マルクト」を舞台に、超監視社会によってもたらされる構造や社会そのものへの恐怖を描くという。 配信ドラマに先がけ放送されるテレビ番組『マルクト情報テレビ』は、各回わずか5分。それは本作の世界観を補強するという。」

しかも、原案と監修を務めるのはホラー作家・梨だという。放送と配信が連動する“メディア横断型”の実験的な挑戦作が、どのような恐怖を感じさせてくれるか期待したい。

取材・文/馬飼野元宏 撮影/大崎あゆみ

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2025年4月16日(水) 発売

DIME最新号は、「名探偵コナン 熱狂の舞台裏」。長野県警全面協力!劇場版最新作の舞台の新聖地とは?長野県警トリオ〟をあしらったトリプルジッパーバッグの付録付!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。